設計事務所の裏窓

夫は建築士。設計事務所をやってます。
裏から眺めた感想、日々の独り言。
不定期便で頑張ります~!

悪質ナントカ業者

2005年08月14日 11時32分35秒 | 独り言
悪質なリフォーム業者の話題があったけど 悪質な
葬儀業者というのもあるらしい。
まあ、頷けるけど・・・・

悪質ナントカ業者にとって一般に「知らない世界」
というのは大変 都合がいいのだ。
葬儀の祭壇一つとっても 一体どれが妥当な値段なのか
自分だってわからないし きっと葬儀を出す時の心情と
いったら冷静な判断を下す頭もないだろう。
それにつけこんでというところが 同じ人間のやる事とは
思えないけど 事実 そういう人達は一杯いる訳で
ともかく皆がそういう悪質を冷静に排除していく姿勢を
持つしかないようだ。

一生に一回。しかもその時かかる費用が莫大という代物は
葬儀だけでなく 結婚式もそうであるし やはり
我が家を建てるという事もそうである。
確かに結婚式や家を建てる時は 時間も余裕もある事が
多く どちらかというとお祝い事である。
だが それが危ない危ない。
太っ腹になって金銭感覚がマヒしてきた頃が一番危ない。
これも追加。あれも追加と気がついてみれば予算を
大幅に超えてしまう事は 家を建てる場合も結婚式も
ある話では ないだろうか。

良心的なしっかりとした業者も 勿論一杯あるけれど
家の場合 施工側としてみれば当たり前だが商売。
どんどん予算をオーバーしてもらいたいというのが本音部分。

だから家を建てる時 我が家のような設計事務所が
設計&監理で入るとなるのを絶対嫌う怪しい施工業者もいる。
きちんとしたところは 勿論絶対嫌がったりしない。
なぜなら施工側と設計&監理側と別れても 結局
最終目標は「予算内で良いものを造り上げる」
そんな一致があるからだ。

「自分たちのいいように出来ない」
そんな匂いをプンプンさせて 我が家が監理する事を
嫌がるような業者もいる。
自分たちがいいようにという事は 巡り巡って
そこに住むクライアントの為には絶対いいように
巡ってきやしないのだ。手抜きとはいかなくても
大きな無駄をしている場合もあるし 大きな損失を
している場合もある。そんな無駄や損失を一体
誰が受け取る事になるのか。それは最終的に莫大な
資金を投じる事になるクライアントである・・・・・

儲けが一切無いという商売は 勿論ある筈がない。
我が家だって設計監理料というのを頂いて 商売になっている。
だがその儲けが妥当じゃない場合を この建築の世界でも
たくさん見かける。
しかも「知らないお客」が「美味しいお客」と
なってしまっている。
一体 誰の為の家を造るのか。一体 何の為に造るのか。
その基本が どっかに飛んでしまっている。
そんな嫌な部分も垣間見られる。

きっと悪質ナントカ業者という話題は 悲しいけど
今後も尽きる事はないような気もする・・・・
かといって素人達がやみくもに研究したところで
プロの知識や経験には叶わない。そしてそれを
やったところで家の場合 良い家が出来るとは
個人的には思わない。プロに任せるべきところという
のは 当たり前だがどの世界でもあるのである。

この世界 まだまだ難しい部分が本当に多い・・・・