須原以外は順次廃止へ
魚沼市
魚沼市は、市内に5つある市営スキー場のうち、須原スキー場に市の総合スキー場としての機能を集約し、その他のスキー場を順次廃止していく「魚沼市営スキー場再編計画書」を12月14日に開かれた市議会産業建設委員会に示した。
同市では平成16年の合併以来、旧町村により運営されていた5か所のスキー場を引き継ぎ、市営スキー場として運営してきたが、スキー人口の減少、深刻な経済不況、余暇活動の多様化などから経営は厳しい状況で、毎年1億円前後の赤字を一般会計から補填している。このため全てのスキー場をこれまでと同様に維持していくことは極めて困難な現状にあり、財政負担の抑制に向けたスキー場の再編について検討し、このほど計画をまとめたもの。
この日示された再編計画では、市内の他市営スキー場と比較して観光資源としての魅力が最も高く、生涯スポーツ施設としても活用できる須原スキー場を市の総合スキー場として機能集約していき、大湯温泉スキー場は平成22年3月末をもって廃止、薬師スキー場、小出スキー場、大原スキー場も平成23年3月末をもって廃止することにしている。
機能集約が図られる須原スキー場についてもリフトやゲレンデの規模、機能を縮小して収支の改善を進めるほか、食堂部門やレンタル部門から順次民営化を進め、平成26年度からは索道事業を含めた全てを民営化するよう調整を進めることにしている。
同市では来年1月から各スキー場関係者への説明会を開くことにしており、この日の委員会で大平悦子市長は「市営では5か所のスキー場を維持することができないのが現実。時間はかかっても、民営化といった残せる方法も含め関係者と話し合いたい」としていた。