魚沼WEBニュース

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記者日記

2007-09-27 | 小出郷新聞コラム

稀に見る厳しい残暑の中であるが、魚沼も本格的な稲刈りの時期を迎え、この連休には各地でコンバインがエンジン音を響かせることになると思われる。「米」という字を分解すると、八十八という字になる。この字が言うように、昔は種をまいてからお米になるまでの間に八十八回もの手間がかかるというふうに言われている▼現在は農業機械の普及、化学肥料、農薬の利用、品種改良などにより、昔に比べると米作りは格段に楽になっているが、それでも春早くの播種に始まり、秋の収穫までは様々な作業を行っていくわけで、農家の人たちは刈り取りが終わるまで気の抜けぬ日々を送る▼今週号で紹介しているが、先日は伊米ヶ崎小学校の5年生がバケツで育ててきた稲の状況を取材した。先生の話では、バケツで稲を育てるのはなかなか難しいということで、同校でもこれまで2年は思うように育たなかったという。今年ついては最近まで順調に生育していたが、このところの残暑で元気が無くなった稲があったり、無農薬ということでよく見ると病気や害虫の被害、鳥の被害を受けた稲も見られ、米作りがそう簡単ではないことを子どもたちに教えていた。農家の人たちは春から秋にかけて細心の注意を払い、多くの手間をかけて米を作っている▼ところがそんな手間をかけて作った米が出荷の直前になって盗まれるという事件が、近年魚沼でも発生しており、魚沼市でも広報誌を通じて「お米は、自宅やカギのかかる場所に保管しましょう」、「自宅から離れた場所に保管する時は、センサーライトやアラームをつけるなどの防犯対策をしましょう」、「犯人は地域を下見しています。地域全体で防犯意識を持ちましょう」と注意を促している。ブランド米とはいえ米の価格が下がりつつある中、農家の人は1俵でも多くと汗を流してきたわけで、農家の苦労を踏みにじる卑劣な犯罪に怒りを感じる。大事に育てた米を盗まれないように地域全体で注意したいものだ。