湘南徒然草

湘南に生まれ、育ち、この土地を愛し、家庭を持ち、子育てに追われ、重税に耐える一人の男の呟き。

近藤誠先生の死に思う

2022-08-17 15:08:09 | Weblog
昨日、悲しいニュースがありました
近藤誠先生がお亡くなりになったのです
近藤先生といえば、乳がんの温存療法を日本に紹介した先駆者です
その後も、がんの切除手術に批判的な立場をとり続けました
当然ながら、患者の中には強い支持者がいた半面
医学界からは異端視され、医学者としては不遇でした
ただし、言論界では常に存在感がありました
73歳だったそうです
早すぎる、惜しまれる死です

専門の医師でも医学者でない私は、軽々しく先生の主張を論じられません
ただし、それでも、私が近藤先生に強い共感を持ち続けたのは
先生の立場が、常に、患者側に立ったものだったからです
医師の都合、病院の都合、厚生労働省の都合・・・が優先される日本の医学界で
先生は、数少ない、貴重な論者であったと思います
あくまで、患者を助けることが医療の原点です
そこを踏み外して、専門家の都合ばかり優先されても、患者は困ります

私は民主主義について、よく考えます
日本は民主主義国のはずです
しかし、民意が
政治にも、社会全般にも、十分反映されていないと思うことがあります
その原因は、情報の公開が不十分なことにあると考えます
特に、専門性の高い分野は、専門家による知的独占がまかり通っているのです
医学界は、その典型の一つでしょう

「何も知らない素人は黙っていろ。」

と、言わんばかりの態度です

国の体制が民主主義であっても
社会の各部に、非民主主義的性格を残していると
社会生活自体は、国民に納得のいかない局面が現れてきます
マスメディアなどもそうです
巨大な影響力を行使できるのに
独占状態を維持したまま、国民の声を反映させる仕組みがありません
電波の権利を国民の手に取り戻す必要があります

コメント
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