富の否定は文化の破壊ー庶民が豊かになるためには３

相続の重要性は、いろいろな意味があります

人間社会に相続の概念があるのは
人間が一個人の個体の生命を超えた価値観を持つことにあります
相続は、富の継承であると同時に、知の継承であり
文化の継承でもあります

富と文化は一体のものです

富が個人の一代限りのものであるなら
富は個人の欲望を充足させるための手段以上の意味は持ちません
自身で築いた富を死後に残す意味はありません

富士山の絵を見て、そこに美を感じ
様々な感情が湧き起こるのは、なぜでしょう
日本人が、富士山にまつわる様々な文化的遺産を持つからです

プラチナの指輪が、同じ重さのプラチナのインゴットよりも高価なのは
加工に手間がかかっているからではありません
ただのプラチナの塊より、指輪の方が美しいからです
それは、私達が指輪を美しいと感じる文化を持っているからです

北斎の浮世絵も、プラチナの指輪も
そこに民族共有の文化、人類共有の文化が継承されているからこそ
私達は美を感じることができるのです
その結果として、高価な値段で取引されることにもなるのです

富は文化と一体のものであり
一旦築かれた富は文化を伴うものであり
無傷で継承される必要があるのです

富を安易に解体し換金することは
富の破壊であるだけでなく
文化の破壊をも意味するのです

皇后陛下のご実家は、税金のために物納され、役所の手で解体されました
婚約発表のため、ご実家の門前に現れた現皇后陛下のお姿は
昭和の歴史的映像です

そのご実家を解体することは、それこそ文化の破壊なのです

多くの人の嘆きと怒りは役所に届きませんでした
これを阻止するために動いた政治家もいませんでした
役人も政治家も、私有財産を否定し、文化の破壊を目指す
共産主義思想に毒されているからです