無意識日記
宇多田光 word:i_
 



先週のヒカルパイセンはVogue Worldのイベントに参加してキメッキメだったが、幾つかの投稿の中にアニー・レノックスのパフォーマンスを観たことに関するものもあった。服飾のイベントでもそんなんあんのねぇ。

それでふと心配事。今回はかなりのビッグ・ネームだったから何の問題もないけど、こういうのって必ずしもパイセンが御存知のアーティストが登場するとは限らない、ような? 舞台の上下どちらにも言えることだけども。みんな著名人だろうからねぇ。

初の(こういう)レッドカーペットに登場するのはいいとして、ああいう場って一応社交場なのよね? パフォーマンスする人の名前と顔もそうだし、親しげに話し掛けてくる有名人さんとか居たりするのかな。「…どちらさまでしたっけ?」ってなってないかなぁ?

日本では別に構わなかった。ラジオの選曲を聴けばわかった通り、日本に住んで活躍する時期でもヒカルは邦楽市場に興味はあんまりなく、知らないアーティストとの共演も結構あったと推測される。しかし、なにしろ史上最高アルバム売上アーティスト、ほぼ総てのミュージシャンより有名なのでみなさん「(宇多田ヒカルが)もし自分のことを知っててくれたら嬉しい」という心境だったのではないかな。まー、ヒカルは誰よりも先に帰ってたからアフターで挨拶とか全力回避だったのかもしれんが。

更にここに「NY在住」という「漠然としたイメージ」がきいてくる。実際は学校もずっと日本だったし十代のかなりの時期日本に住んでたんだけど、「いつも海の向こうにいるんなら邦楽アーティスト知らなくてもおかしくないよね」みたいな扱いがずっとあったので、仮に共演者の名前と顔を知らなくても何の問題もなかった。漠然としたイメージって恐ろしい。

今は違う。ロンドン在住で地元やら近場のパリやらで開催されるイベントに顔を出しても「知る人ぞ知る」である。知ってる人は神のように敬うかもしれない一方、「あのアジアンは誰なんだい?」な人も結構居るだろう。勿論皆さんそういう状況には慣れてるだろうけど、そこでヒカルさん、欧米の有名人ってどこまで把握してるのやらと心配になったのでありましたとさ。

トレボヘや熊泡を聴く限りだと、「なりくんほどは深掘りしない」というだけで、かなり広範囲にわたって満遍なく聴いてるという印象なので、寧ろ普通の(ジャンルの偏った)ミュージシャンより知ってそうだなとなる一方、系統だってチェックする習慣がないだけに思わぬところに穴があったりもしそう。もっと言えば、「社交のために音楽を聴く」習慣がなさそうってことね。絵画や映画や書籍でもそうかもしれん。あぁ、「友達の作品を聴いてみる」というのはあるかもしれないわね。似てるようで違うよなぁ。「一般常識とやらを身につけよう」と「知り合いの音を聴いてみよう」では。


ということなんか考えたりするとすると、ヒカルパイセン、キメッキメで参加しつつも結構心労が重なってたりもすっかもね。そんなときはまた息子と猫カフェに行ったりして癒されればいいのか。「かっこよかったよ、ママ」って言われたら疲れた甲斐もあったってもんだわな。つまり、息子が居るから社交の場にも出る気になり我々の目の保養要素が激増するという好循環なのだとしたらここでもダヌ様ぐっちょぶですよとサムアップせざるを得ないのでしたとさ。(←…きっとこのシメこれからも増えてくなぁ…)

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なんとなく読者の減る時期だと思うのでいつも以上に好き勝手書くとするか。そんなこと可能なのかと思うくらいに毎回自由に書いてるけれども、今回は読者を@utadahikaruに想定して…ってこれも毎回そう想定してるから告知ツイートが@utadahikaru宛てになってんだけどね。


てことで毎度お馴染みインタビューから引用。


『音楽と建築は、物を作るジャンルでいうとすごく似てると思うから。

ーー建築と、音楽はどういう風に似ているんですか? 

建築も音楽も空間作りで、無を構築することじゃないですか。建築でいうと、家を造るといっても壁を作ったり家を使う人も壁を使っているわけじゃなくて、その無の空間を使う。音楽も、例えば世界中の音を全部入れられるけど、ほとんどの音は入れない。隙間や音がない空間をどう音で区切っていくかという作り方ですよね。だから音は、壁とか屋根とか、階段とかフロアのような、ある意味で仕切りみたいなもので、その中を人が漂えるようにする、人を包む空間を作っているものなのかなって。音楽も無音で始まり、無音で終わるじゃないですか。』

https://spice.eplus.jp/articles/320799


『無を構築する』。このフレーズよね。なんだか禅問答みたい? いやいや、近現代では至ってポピュラーな、現実的・物理的・技術的に意味のある概念なんですよ。いちばん有名なもののひとつが、今あなたが手にしたり観たりしたりしてるデバイスの中に必ず仕込まれてる「半導体」の用語、「正孔(せいこう/hole)」。これは「電子の不在」を表す言葉なのだけど、辞書を引けばわかる通り、「あたかも」どころか、実際にそこに「正の電荷を持った粒子が存在する」として扱う事が出来る、というのが面白い(質量と有効質量の話は置いとく)。ミクロの世界では「存在」と「不在」は互いに対等なものなのだ。

同じ事が「無の構築」という考え方にも当て嵌める事が出来る。これは実は「有の構築」と何ら変わらない。実際、「有の構築」の結果だと思っている「実体」も、バラしていけばそれはどれも素粒子の集合でしかなく、御存知のように素粒子というものは大きさという概念が壊れていて、互いにスカスカな空間を隔てて物凄く疎らに「在り合う」存在、いやさ関係でしかない。物事突き詰めると在も不在も変わりないのだ。何かが在る為には何かが無ければならないし、何かが無い為には何かが在る必要がある。


さて、そうやって有無・在不在が相対化された感覚の中にあるからヒカルは「総ては言語、音楽も言語」と宣うのだ。と、この話は前にもしたけれど、それとこの「音楽を建築と相似させる感覚」は繋がっているということだ。恐らく、今のヒカルの心象風景の一部なのだろう。もっといえばマイブームだ。

私がこれを盛んに「今の一過性」なのだと捉えたがっているのは、一方で、どのインタビューでも

『曲の内容を自分では選べない』

と語っているからだ。んで、これら2つのこと─「音楽を無と見做すこと」と「音楽は融通できない」がちゃんと宇多田ヒカルとして対になっているのに、ヒカル自身がそのことについて余り自覚的ではない、この事が私の中でずっと引っ掛かっている。もっとちゃんとわかっといてよ、その上で発言してよ、と私がちょっと蟠ってるんすよ。ま、私は自分ではわかってて、その上で「だから今のヒカルは極めて順調」と思えてるのだから、実際は何も問題もないし、経験上、この一時的な無自覚が次の一手へのDriving Forceになりがちなのも知っているので、GoldEPを聴きながらニヤニヤしてたりするのですが。嗚呼もちろん、Gold自体にもニヤニヤしつつですけどね。ほんと、何の心配も要らんわ。日々の家族の身の安全と健康にだけは気をつけてね。いやそれは私がヒカルに限らず人類全体に発信したいことだけど。うん、これが私の日記よね。

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プロモ攻勢も漸く一段落した…のかな? まだ警戒中だけど、これで一旦「今後の予定」は無くなったのか。一応、今週MUSICAの電子書籍版の発売はあるものの、紙の方がもう出てるしね。あーでもこれ電子の方が随分安いからこっち待ちの人も居るか。

一方で期間限定のものは少しずつ畳まれていく。Amazonのプレイリストは今日までの公開だったね。これを期間限定にする意味が未だにさっぱりわからないのだがまぁ今回Amazonがやってる事は最初から最後まで意味不明なのでもう気にしないことにしよう。何か新しいプロモーション・データを採る為の実験的な試みだった可能性もあるし。ある段階では素っ頓狂なやり方でも3年後5年後にはスタンダードになってたりもするからな。ただ、スタッフツイートの距離感からするとかなり任せた感があったので…まーそれはEPIC以外のSONYグループのセクションと仕事する時もそうだったか。ネームバリューって凄いわね。

他にも「まつもtoなかい」でのパフォーマンス公開も10月10日(火)までとあと3週間ほどか。こういうのあっという間に過ぎちゃうので観れるうちに観ておいた方がいい。プレミアム入ってるからダウンロードしてあるって? あれ4週間程で権限が切れるからご注意よ。

それ以外の、Web上でのインタビュー出演は軒並み無期限で今のところ削除される気配も無いから時間が出来たときに聴き漏れのあるものから順番に聴いていけばいい。そう、Amazonだけホント例外なのよね…継続的にUnlimitedへの加入を誘えるのにどうして今日までなんだ…?(まだ言ってる)

今後の見立てだけど、程なくして、恐らく来月末辺りから、どんな内容になるかはわからないが、来たる2023年12月9日(土)の「宇多田ヒカルデビュー25周年記念日」に向けた何らかのアクションが始まると思われる。場合によっては、その12/9に「25周年イヤースタート!」宣言をするパターンも考えられるけどねー。

この夏の驚異的な稼働をどちらに見積もるかなのよね。息子の夏休みにここぞとばかりに来日して働きまくった。となると、これだけ出たんだから夏休み以外はそこまで集中的に働きませんよご勘弁下さいねというサインなのか、こどもの手が離れてきたからタイミングが合えばこんな風にどんどん母ちゃん働くからねというサインなのか、さてどっち?

まだどっちかさっぱりわかんないけど、秋アニメのタイアップでも無い限りここから1ヶ月くらいはのんびり出来ると思うので、この夏に残してくれたたんまりなアーカイブを再咀嚼する時間に充てるのがいいんじゃないかなと思うのでありました。ただ、「この夏」とか言ってる割に日中の暑さが真夏と殆ど変わらなくって全然気分が出ていません! 早く来て、涼!(槇村香みたいになっとる)

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くっ、MUSICAめ…Amazonプレイリストで収録した分、文量的に恐らくほぼ全部文字起こししてある上に「MUSICA用のインタビューを追加」だと……!? それがまた結構な文字数あるじゃないっすかコレ単独でインタビュー記事構成できるくらいのっ。こんなん購入不可避やないですか。だけどこんな大きい書物を引っ繰り返しながら日記を書くのは無理なので、内容に触れるのは電子書籍版が出てからになるかな。え?自分で誌面の写真撮っちゃえばいいんじゃないかって?? あーそうね、もし電子書籍版が待ち切れなくなってきたらそうするかも。取り敢えず、有泉編集長、大人しそうな風なのにぬかりねーなっ!(※ 音楽雑誌の編集長務めるくらいの人はまず間違いなく抜かりないですよ)


…バランスが難しい(唐突)。この2ヶ月近い『Gold ~また逢う日まで~』関連のプロモーションでいちばん話題になったのは多分「まつもtoなかい」で、更にいちばん好評だったのは「杏さんと餃子を作る動画」なのよね。私も何れも楽しんで観させて貰ったから何の異論もないんだけど、だからってこういう音楽雑誌がやるようなコアなインタビュー、難解な話題を避けて通るだなんて無意識日記に出来るはずないじゃないのさっ。いやそれどころか宇多田関連でいちばん難解な話題を取り上げる場所じゃないのさっ。音楽雑誌のインタビューに対して「猪口才な、なまぬるいわ!」くらい言えないといけないよね。って、どういう使命感で居るのか本人もわかってないんだけど。

でも技術的な詳細を語った日記ってあんま自分で読み返さないのよなぁ。歌詞の音韻構造がどうなってるのかとかそういうの。なかなか面白い日記にならない、っていう致命的な欠点があるらしい。自分に興味のある話題だというのにそれを素直にそのまま書いたらつまらない、って妙ちきりんな話なんだけど、とまれここらへんが今後の課題だな。来年で(前身も含めると)20年になるこの日記に「今後の課題」があるだなんてこそばゆいけどね。その課題が克服できたら少しは格好がつくのかな。

ということで「もっと濃い話題に突っ込みたいけど少し軽めの話の方が読んでて面白い」という理由で最近の当日記の軽重バランスは構成されております。…で、なんなのさこの独り言は?


いや独り言っつっても、このジレンマはヒカルさんも抱えてると思うんだ、って話ですよ。インタビューで音楽的な話をした時より餃子作った時の方が何十倍もリアクション貰えるってミュージシャンとして…あんなに頑張って何ヶ月も何年もかけて1曲作ってるのに1時間とかで仕上げた餃子の方が評判がいいなんて…いや食べて貰った訳じゃないけどさ。

まぁもうパイセンも25年近くやってるんでそこらへん開き直れてるんだろうし、今更愚痴垂れるような真似はしないだろうけどね。でないとあんなに堂々とレッドカーペット闊歩出来ないよねぇ。自分自身がどう見られているか、自分自身をどう魅せれるか、それを非常に正確に心得てるのが復帰後のヒカルさんが大きく成長したとこだよね。息子から「ママかわいい」「ママかっこいい」って言われてきてるんじゃないのかな…そういうのって大きいわよね…。

兎に角、新曲プロモーション時に新曲自体以外で話題になってるのは、勿論それを取っ掛かりにして曲を聴いて貰えたらってことなんだろうけど、音楽職人としては根本的には思うところがあっただろうなと改めてそう思ったのでありましたとさ。(…本当に過去形で、いいのかなぁ…?)

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あああ、情報過多だ。昨夜がYANATAKEさんのDJタイムで今夜がmarmeloさんのターン。そして今日は雑誌 MUSICAが発売されるんだけど電子書籍版は十日後とかか? 今日の帰りにでもチェックしたいところ…なんだけどHikki本人が昨夜に杏動画のほっこり裏話を披露してよいお母さんぶりを印象づけた直後にVogue Worldのロンドンでのイベントに今度は真っ黒なお召し物で固めてバッチリキメッキメで参加しててそれを動画と写真が撮られてて、さっきタダ酒とタダクッキー(ウタダ酒とウタダ・クッキー?)をゲットして帰ってきたとこなのか。ほいで昨夜任天堂が風来のシレンの続編制作を発表しててあらこれヒカルさん今度は親子でプレイするんじゃないのゲーム買ってあげる云々の話もしてたしとか思ってたら西の方でアレがアレしてて(今年の流行語大賞「アレ」にすんじゃねーか野球ネタだし…)でもそれはHikkiと関係なくって(笑)、それよりアニメ「PLUTO」はまだ主題歌発表しないのかいやそもそも歌要らんのとちゃうか…ってだから情報過多なんだってば!

…はぁはぁ、息継ぎ忘れるわ…。普段なら(実質)たった1回のインタビューをこれでもかとほじくり回して日記を書いてたりするのに、何も深掘り出来てないや…面白いこと沢山あるのになぁ。そして忘れそうになるが、デビュー25周年記念日までもう3ヶ月もないのですよ。全く何もしないというのは有り得ないわよねぇ。英語圏だとquarter century/四半世紀っつって、20周年や30周年より盛大に祝いがちだというのに。今後海外での注目度も上がっていきそうな中、先日報じられたようにELLE CHINAで取り上げられてたりするし、そうか昨日はビルボードが日本を除くグローバル・チャートを発表し始めたんだったな。順位は兎も角、ヒカルさんがどこら辺の国で聴かれてるかがわかったら面白い。マリやエルサルバドルにもリスナー居るんだっけ? 知らんけど!

うむ、こういう風にあれやこれやと情報が溢れ帰っている時は、のんびりお茶をすするのがいちばんです。生配信とかを取り零すと悔しいけれど、そういうのも含めて人生ですわよ。焦らずじっくり参りましょう。っ旦~~~~~

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Twitterで

#宇多田ヒカルの好きな曲10曲あげるとその人の世界が分かる

というハッシュタグが流れてきたので私もこんな風に呟いてみた。

https://twitter.com/i_k5/status/1702107509706850318

・藤圭子「新宿の女」
・TM NETWORK「Get Wild」
・鈴木宏子「薔薇は美しく散る」
・フレディ・マーキュリー「リビング・オン・マイ・オウン」
・スティング「シェイプ・オブ・マイ・ハート」

・モーツァルト「レクイエム」
・ブルース・スプリングスティーン「ストリーツ・オブ・フィラデルフィア」
・スマッシング・パンプキンズ「スタンド・インサイド・ユア・ラブ」
・メアリーJ.ブライジ「マイ・ライフ」
・藤圭子「マイ・ウェイ」


実際のツイートでは字数足りなくて曲名だけだったけどね。

もしこのタグが

「#好きな宇多田ヒカルの曲10曲あげるとその人の世界が分かる」

だったらこうは書けなかった。皆さん「"私が"好きな宇多田ヒカルの曲10曲」を書いてる所を私は「宇多田ヒカル"が"好きな曲10曲」を書いてみた訳である。そう、格助詞「の」は「が」を代用出来るのだ。こんなのタグ汚染もいいとこな悪質なツイートではあるのだが、これに追随しようとしても容易ではないので(だってヒカルの好きな曲10曲挙げろったってねぇ)、汚染は広がらないだろう。どうかお目溢しをうただきたい。


で、となるとこの(私による勝手な)タグの含意は

「宇多田ヒカルが好きな曲10曲を挙げると宇多田ヒカルの世界がわかる」

となりますわね。ほいだらこのセレクトでヒカルの世界は視えてくるのかな?(はい、ここまでが前フリ。長い。)


まず、藤圭子の2曲は、その圧倒的な歌唱力に敬意を表してのものであり、また、ヒカルの音楽の根源に対する畏怖でもあるので、ここはどうしても外せない。これが根となり幹となりヒカルの音楽世界が形成されている。

藤圭子がヒカルの精神的根源ならメアリーJ.ブライジは技術的に最も影響を受けた歌手といえる。いつもヒカルが「人生の1枚」として挙げるアルバムからのタイトル・トラックを選んだ。『Automatic』のフェイクに出てくるオマージュの話はもう何度もしてきた通り。

そこらへんに加えて、ヒカルの幼い頃若い頃の圧倒的なヒーローであったフレディ・マーキュリーやスティングも。なお慌ててて尾崎豊を入れ忘れた。ごめんっ。

この中だとモーツァルトの「レクイエム」は異色だが、ヒカルがジャンルに拘らない事を表すのに登場して貰った。ここらへんも、「ヒカルの世界」を彩るのに一役買っているわよね。

TM NETWORKと鈴木宏子はそれぞれアニメ「CITY HUNTER」と「ベルサイユのばら」のテーマソングだ。アニメを観そうな時期で日本に居たのは5~6歳までなので、そこの時点で気に入ったという事で楽曲の傾向云々は二の次だろう。あーそうなると、「パート・オブ・ユア・ワールド」を入れなかったのは失敗だったか…。…日本昔話もだわ!(反省)

そんな中、「ストリーツ・オブ・フィラデルフィア」と「スタンド・インサイド・ユア・ラブ」は、特にお気に入りのアーティストでもなければタイアップに思い入れもない、純粋に「曲が好き」なケースといえそうだ。

で、ヒカルがどういう曲調が好きなのかといえば、この2曲辺りから推測するに、

「甘くもないし暖かくもないけれど、
 切なくて優しい歌」

が好みなんじゃないかなと思われる。「ストリーツ…」の方は、イントロで2つ目のコードが鳴った時点でノックアウトだったんじゃないか。あそこで生まれる眼差しの優しさよな。そして男の哀愁からくる切なさ。甘ったるさ皆無、サウンドは暖かいどころか寒々しくすらあるけれど、どうしようもなく惹かれてしまう。なお私は昔からブルース・スプリングスティーンの歌詞は全く聴き取れないので字で読まないと「ムサいおっさんがブツブツなんか言ってる」としか聞こえないのがちょっと切ない。でも読んでみるとなかなか興味深いもんだわ。

スマパンの「スタンド…」も同じ路線かな。こちらバックの演奏はささくれだって尖ってはいるんだけど、コード感と言葉の運びが奥底の優しさを運んできてくれる。ここでもやっぱり、甘くはないけど切なくて優しい歌ってのがポイントよね。

そう考えると、さっき「アニソンだから」でまとめちゃった「Get Wild」も、いちばんのお気に入りは3番サビ前の間奏だというし、これなんかもやっぱりニューヨークの夜明け前みたいなうら寂しく寒々しい空気感の中で優しげにメロディとコードを奏でるパッドの音色にやられたんじゃないかなと。

ニューヨークといえば、代表曲に「イングリッシュマン・イン・ニューヨーク」があるスティングも、単に抱かれたい男No.2だからというだけでなく、その白人らしからぬ(←偏見)詫び寂び を感じさせるヴォーカル・ワークと、やっぱりここでも冬の朝みたいな身を刺す冷たい空気と優しい気遣いを併せ持った歌声がシンプルなコード進行に乗ってるとこを気に入ってるように思う。「シェイプ・オブ・マイ・ハート」はそんな中でも日本語に宿る哀感とよく符合したんだろうねぇ。初めての日本語詞曲『Never Let Go』のイントロに採用する筈だよ。

と、こんな風に私は感じたのでありましたとさ。もう一度書くと、宇多田ヒカルが好きな世界は

「甘くも暖かくもないし
 やっぱり切ないけれど
 痛いほど優しい眼差し」

が宿ったムードとモードなのだと、思います。ちと今回は長めに失礼致しましたm(_ _)m

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GoldEPラストに収録されている『Gold ~また逢う日まで~ (Taku's Twice Upon a Time Remix) (ALT intro)』は…って長いタイトルだな! もしや宇多田公式史上最大文字数になるんだろうか…って、直前のインストの方が長いわね(笑)。それはさておき、同トラックはつまり、イントロのヒカル電話がないのね。

長年のファンだと─って昨今はストリーミングですぐに過去のアルバムを聴けるからあんま関係ないのかな、昔はベテランアーティストの過去のレコードやCDを漁るのには結構労力が要ったんだよ─、ヒカルの電話ときけば1stアルバム10曲目『Interlude』に留守電メッセージが収録されていた事を想起するだろう。そこらへんも意識してたのかな、と最初は思ったのだけどヒカルとTakuさんのラジオでの遣り取りを聴く分にはそうでもなかったのかな? わかんないけど、意図は兎も角、そういう効果があったのは間違いがないところ。

そしてこのヒカルの電話のハイライトは、最後に喋りのセリフの『Gold』と歌のパンチラインである『Gold』が重なるとこだよね。あそこで一気に曲の中に引き込まれる。もうこの時点でこのトラックの魅力は十全に伝わる。

しかし、この流れって、意図がよく伝わる為にはオリジナルの『Gold~』でそのパンチラインが要所で使われている事をリスナーがリミックスを聴く前に知っておく必要があって。つまりTakuさんはこのリミックスを「既にオリジナルに慣れ親しんでいる人に向けて作った」のだという、極々極々当たり前の事を再確認する結果となった。

この点って結構重要でね。リスナーの「心積もり」をどう自然に誘うかって大事で。このリミックスが「オリジナルではこうだったからリミックスではこう行くよ」といった、元々のトラックを想定した上で聴いて貰うものなのか、それとも、オリジナルのサウンドを単なる素材と見立ててこちらのアーティスト・シップを主軸にして再構築した新しいトラックになるのか、それを早い段階で汲んで貰えた方が素直にこのトラックを楽しめる訳なので、そこをこうやってお洒落にサラリと組み込んでくれるのは、なんとも粋というか大人のミュージシャンだなぁと感服した次第でありまして。

勿論オリジナルを知らなくても、タイトルの『Gold』の一声で歌に入っていく、という構成自体はすぐに理解できるので…という点を、その5曲目の『~(ALT intro)』のバージョンは電話パートを消すことでよりわかりやすく伝えてくれている。その意味では、オリジナルを知らない人たちに向けてリミックスを流すような場合(海外とか、何年後とか、熱心なヒカルファンの居ないとこでね)は、こちらのALT introの方を掛けた方がいいケースも結構出てくるかもしれないね。なお、ALTはパソコンのキーボードのキーにもある"Alternative"の略で意味は「もう一つの選択肢」、代替ってことで…いいんだよね?(違ってたりして)

ということでTakuさんは、このリミックスのリスナーとして、宇多田ヒカルの1stアルバムも最新曲も既に聴いている熱心なファンを想定して制作したのだなという事を、サウンドの中に然り気無く鏤めてトラック制作したということでわからせてくれてる…ような気がする。ミュージシャンはこういうとこでも会話と対話を成立させるのだとしたら、凄いよねぇ。

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てことで3夜連続DJタイム総浚えがスタートした。既に一度リアルタイムで聴いてるのでBGMにちょうど良いわねぇ。

当然というべきか、『Gold ~また逢う日まで~』もそれぞれにフィーチャーされている。今回初めて聴く人はタイミングや繋ぎをお楽しみにと言いたいが、同時に、この曲のメロディの強度も再確認してうただきたい。宇多田期待。

前にも書いたように、宇多田ヒカルのレパートリーには年間Top10ヒットクラスの楽曲が何曲もあるが、それらとこうやってリズムやループを揃えて並べても何ら遜色ないどころか個性が余計に際立つのが印象的なのだGoldは。いや勿論、ひとりひとり感想は違うだろうけど、私はそう感じてるということね。

チャート上では『Gold~』にそこまで目立った動きはない。ビルボードHot100でも先週の80位を最後に姿を消した。また戻ってくるかもしれないけどね。最初に曲を聴いた時点でこんな感じになるだろうなと予想はしていたので驚きはないけれど、現代はストリーミング主体なので「聴かれていない」が視覚化されてホントにシビアだわねぇ。

だが、そういう市場での評価を軸にする気は毛頭無い…のは無意識日記の伝統なので今更強調することでもないのだけれど、今回の『Gold~』のメロディは個性的で所謂現代令和の売れ線の路線とは一線を画しているというだけで、ヒカルがメロディ・メイカーとして衰えたとか、手を抜いたとか、結果に満足していないとかでは断じてない事だけは大いに強調させて貰いたい。


今回のプロモーション攻勢で思い出したのは2005年の『Passion』だ。あの時もヒカルは、みるからに売れそうにない曲を引っ提げてテレビだラジオだ雑誌だ配信だと縦横無尽八面六臂の大活躍の大立ち回りをみせてくれた。アルバム制作体制に入る前、曲を取り敢えず単独で仕上げて次の予定がないタイミングについついその時代の売れ線からハズレた曲を作ってしまうのはヒカルの本能なのかもしれないが、その「ワガママ」を贖うようにプロモに奮闘する姿はやっぱりいつも通りに美しかった。そして単純に、露出が多いと嬉しかったわね私らも。

なので、『Gold~』のチャートアクションが静かなのも、留まることを知らないプロモ攻勢も、既に通ってきた道だということは出来る。だが、だからといって今までにこんな曲作った事なかったし、こんなにプロモだらけになったこともなかった。1999年当時だって随分厳選してたからねぇ。ということで、新しい事態であるということも確かだ。

幸いながらもうヒカルもキャリア25年弱。1曲や2曲売れないくらいで知名度や評判が揺らぐ事はない。揶揄系のタブロイド(とこの日記)くらいしかこんな話題は出さないだろう。タブロイドとこの日記が異なるのは、ヒカルの能力に微塵も不安も懐疑も抱いていないことだ。極めて順調であるといっていい。『Passion』の時と同様、ますます宇多田ヒカルの可能性が広がった事を大いに喜んでいる最中です。今回ピンと来なかった人も、次とか次の次とかでまたドハマリするかもしれないから、欠かさず新情報はチェックしておいてね。メルマガ登録しときゃいいから☆ そして、最初に書いた通り、DJお三方が三者三様に『Gold~』を過去の名曲群と横並びで響かせてくれているので、そちらもチェックしてみてくれたらこれまた嬉しい。いつものように、尋常じゃない曲だっていうのがつたわってくれるといいな。

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『Gold ~また逢う日まで~』のEPがリリースされた。殆どが既発音源…というか「ほぼ既知の音のみ」な筈なのにえらいボリュームだわ。曲自体のスケールが大きいってのがデカいんか。

慌ててても仕方がないのでひとつひとつみていこうか。まずはオリジナルの『Gold ~また逢う日まで~』のInstrumentalから。


なるほど、メイン・ヴォーカル以外のバックコーラスも全部カットして「器楽演奏のみ(Instrumental Only)」にしてきたのね。看板に偽りなしというか、これはKaraoke Versionとは違うのだぞと。いや、バックコーラスも人数集めて人力で再現すればカラオケと言えなくもな…無理な話ですね(笑)。

インスト・バージョンの醍醐味は「聴き手側の重心が変わること」だ。歌が中心だとして眺めていた景色も、その中心がなくなるとバランスが変わって少し違う角度から眺めることになる。そうすると、同じモノでも違って聞こえる。円錐は真横から眺めると三角形だが底から眺めるとまんまるだ。聴覚だとそこまで劇的な差は出なくとも、インスト・バージョンを聴いたときに「あれ、こんな音鳴ってたっけ?」と思った音をオリジナルで聴き直してみると「これかぁ! 耳には入ってたわ!」となる事がしばしばある。

例えば今回なら、1:19~1:49まで流れているシンセのメロディ。歌有りで聴いていた時は「あぁこれがヒカルの言っていた“アレンジが先に出来た”ってヤツかな」とか何とか思いながら歌のサブ・ラインとして堪能していたのだけど、こうやって歌が無くなって中央に持ってきて聴くと「こういうメロディだったんか~」とあらためて魅力を再発見。「とと姉ちゃん」で“主人公の妹”という脇役だった杉咲花が「花のち晴れ〜花男 Next Season〜」で主役張るのを見て「こんな子だったんだ~」と認識を新たにした、みたいなそんな感動があった。…ちょっと喩えとしては違うか? でもまぁ、そんな感じよ。

他にも「後半、歌の展開は目まぐるしい割にリズム自体はシンプルだった」とか、「バックコーラスの低音部の更に底で結構アタックの強いベースラインが入ってた」とか、大小様々な発見があったよ。いやホント、ヒカルさんはアレンジャー/プロデューサーなんだから、新曲が出る度に毎度こうやってInstrumentalをリリースして欲しいですよ。なのでこのEPの発売は、大変ぐっちょぶなのでありました。 ナイス判断です@Hikki_Staff の皆様!

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え、まだ情報増えてんの?

https://twitter.com/hikki_staff/status/1701385393512591815

まず、フランス発の女性向けファッション雑誌ELLE(エル)の中国版ELLE CHINA(エル・チャイナ)の35周年記念特集に「宇多田光」の4文字が躍ってるそうな。30人以上(35人じゃないの?)居る中の1人、ということで大フィーチャーとはいかないだろうが、資生堂上海にでーん!と麗しい横顔が飾られていたりしたようなのでそれなりの扱いではあるのだろう。一昔前なら「中国語の雑誌買っても何書いてあるかわかんないもんなぁ…」と諦めていた所だが、今はアプリ起動してスマホのカメラで覗くだけでもうそこに日本語訳が表示されている…というか“日本語にすり替えられている”んだからいやもう昭和生まれにとってはホントに未来に住んでるんだなって…ということなので興味があるなら手に入れてしまえばよろしかろうもん。まぁ、入手方法が難しそうだけども。

もう一つ雑誌情報がある。でも@Hikki_Staffさん、「リリースに際してのイベントカレンダーを作成しました」と呟いてそのカレンダーに新情報を放り込んでくるとは、いやはや何やってくれてはんの。
https://twitter.com/hikki_staff/status/1701390098187882980

・9月15日金曜日発売の音楽雑誌「MUSICA」にインタビュー記事掲載

だそうです。また急だな3日後かよ! ほいで「MUSICA」(ムジカ)というと、Amazonのインタビューをしたのがそこの有泉編集長だったりするのだが、その文字起こしを掲載してくるのかな? Amazon Musicでインタビューを含むプレイリストが9/19迄の限定公開なのも、雑誌に記事が載るから入れ替わりで…というなら合点がいくけど、だとしても日付がずれるな!? 新規なら嬉しいけどねぇ。既出の内容であっても、文字で起こされるとまた違うのでそれもまた一興。ただ、日記を書いてる身としてはテキストをコピペ出来ない文字起こしはただただひたすらもどかしい。そのまま見てタイピングしちゃうんだけどね。力技よそんなん。

ということで更に新たに雑誌露出2件が加わりまして。そしてこのあとEPの発売ですよ。ってこれ書いてる時点であと2時間切ってるから読まれる頃にはもうリリースされてたりすっかな。明日水曜夜から3夜連続でプレミア配信だし、一体どないなっとんねん。新学期始まってるからヒカルの身柄は流石にロンドンだと思うけど、これこのまま間断なく次の動きに繋げていくつもりなのでは??? 総ての動きを追い掛けるのは大変だけど、見逃してしまって2日後くらいに「おとといもう来やがってた!」みたいなことになりませぬよう、皆々様方どうかお気をつけくださいな。

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そしてInstagramも立て続けに投稿があった。いやもう贅沢!


『@kuma_power :
近所歩いてたら立て続けに2個発見。罠かな…?🙄
Came across two in a row, in my neighborhood. Sometimes I wonder if anyone’s planted some to see if I’ll find them and post… #paranoina』

https://www.instagram.com/p/Cw90zz1MW_1/


と地ベタ絆創膏写真を2枚連続でポスト。英語で

『Sometimes I wonder if anyone’s planted some to see if I’ll find them and post…』

と書いてあるとこ、直訳すると

「ときどき、私がこの絆創膏たちを見つけて(撮って)インスタに投稿するかどうかをみる為に誰かが罠を仕掛けてるんじゃないかと疑問に思うことがあります。」

みたいになるんだけどここに該当する日本語部分が

『罠かな…?』

の5文字で済んでて笑った。いやでも実際これで過不足なく合ってるのよね。インターネットスラングでは「罠かな?」は、釣り投稿や天然ボケに対する、警戒心とかではなくセンス・オブ・ユーモアからの反応・ツッコミなので、他言語に翻訳する場合はかなり説明しないといけなくて、なるほど英語で言うにはこれくらい詳述しないといけないわな。実際、本当に罠を仕掛けられている可能性は限りなく低くて、そう思えるくらい自分はよく絆創膏を見つけるよというニュアンスなんだけど…ってほら説明を始めると長く野暮ったくなるのよ!(笑)


英訳といえば、今回もヒカル直々にYouTubeにUPされた『Gold ~また逢う日まで~』MVに英語字幕
をつけてくれてるんだけど、注目の

『おととい来やがれ』

には

“Fuck off, you belong in the past”

という英詞がつけられていた。英語でそのまんまになる言い回しがなかったからか、言う際の感情とその内容を2つに分けて書き下してるんだねぇ。「このやろー、お前は過去のものだろう」てな感じかな。もしGoldの英語バージョン作るんならここ苦労するわよねぇ。

と思う一方、例えば

『花になる迄』

の箇所の訳は

『talk about old times one day』

とかになってて、あれこれこのまま歌詞としてメロディに載せられるんじゃ?と思ったりもする。もしかしたら部分々々で最初仮歌の段階では英語を宛ててたのかもしれんわね。

っと、インスタの話から話が逸れたな…って本来曲の話が本筋か。ほんにあれもこれもと贅沢な時間帯だわ…いや今夜はもうEPの配信だからね! 息つく暇も無いねぇ。贅沢だわー(三度言う)。

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あと、そうだよ、書き損ねてたよ。8/20放送の「まつもtoなかい」出演時の『Gold ~また逢う日まで~』のパフォーマンスが単独でYouTubeにUPされたのよ先週末に。

これ、めっちゃ地味だけど、宇多田ヒカルとしては初の試みだよね地上波でのパフォーマンスがどこかの公式ウェブに載るって? 前代未聞だよね?? 結構革新的じゃない?

今までも随分と地上波でのパフォーマンスには名演があって、YouTubeでも沢山観られるけど何れも非公式でね。なかなかおおっぴらには紹介しづらい雰囲気があった。実際テレビ局からのクレームで消された動画は数知れず。早い話が違法アップロード扱いってことですわ。それが遂に公式でねぇ。これ恒例になってくれると随分違うぞ。

Tverなどで見逃し配信が盛んになったのも追い風なのかな。再配信にあたっての法的な権利関係(←この4文字熟語を使う人は大抵事態を理解してしまっていません)が整理されてきて手続きが簡素化されているのかもしれない。今回の公開は「1ヶ月限定」ということらしいが、Tverの無料見逃し配信が1週間~2週間だったりすることも考えると結構頑張っているのかも。

http://youtu.be/A3ewhC_febk

兎に角、この動画の再生回数をしこたま増やす方がいいと思う。たとえ聴いてなくてもね(笑)。だってこういうのが再生回数を稼げるとわかったら「次」があるかもしれないんだから。録画して家でいつでも観れるという人も沢山いてはると思うけど、やっぱYouTubeでいつでもどこでも誰でも観れるってのは便利極まりないですよ。「もう観たからいいや」という人も、暇を見つけては再生しといて欲しいわ。

しかしホント、なんでだろね? フジテレビ公式チャンネルをちらっと見ても歌をフルコーラスでまるまるUPした動画って見当たらないのよね。少なくとも毎週とか毎月とかのペースで上げられてる訳ではない、結構特別特殊な類の動画ってことになるわな。

レコード会社とテレビ局、どっちが仕掛けたんだろうね? この動画が目立つと本家のMVの再生回数を喰っちゃうし、また、「あとでYouTubeで観ればいいや」と思われては視聴率が上がらないし、どちらの立場にとっても結構リスキーな試みだと思うのよ。いや勿論こちらリスナーとしては万々歳なんだけども。それでもやってくれるメリットがあるのかな。しかもフジテレビだからねぇ。『Gold ~また逢う日まで~』の主題歌やってる「キングダム」シリーズって日テレの出資作品なのに。地味だけど(また言う)、謎が結構多い、でもかなり素敵な企画でございますわ。願わくば、他の番組や局も追随して欲しいわね。

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金曜日に餃子の杏動画が公開になるや否や更にすかさずEPリリース告知ってもうアタマが追い付かなくって。しかもそれを記念して三夜連続でDJタイムのアーカイブ配信をプレミアで。いやまだプロモの手数があったのかと嘆息せざるを能わず。頑張るねぇ@Hikki_Staffの皆さん。

もっとも、EP発売といっても中身は既発のオリジナルとリミックス、更にその2つのトラックのインスト・ヴァージョンと、最後にリミックスのマイナーチェンジ版、ということだから、そこまでセンセーショナルに新しい音源が提供される訳ではない。DJタイムも、8/25に配信したものをアップロードするだけだからこれまた真っ新な新規音源ということもない。

そういう、ある意味「お手軽な」今週になりそうなのだが、手間の軽さの割に受け手のこちらとしてはかなり美味しいラインナップになる。あれだけ凝ったオリジナルの『Gold ~また逢う日まで~』のバックトラックが詳細にわたって聴けるとか垂涎モノだし、リミックスに至ってはヒカルが新しく録音した音声が結構其処彼処に潜んでそうだからそれらをクリアに探訪出来るのも又嬉しい。一部改変程度だろうけど新しくリミックス・バージョンが提供されるのも心躍る。

DJタイムのアーカイブ配信も美味しい。というか寧ろこれが本番といえる。なんだかんだでああいうのは現地に行ってそこの熱気に触れて完結するコンテンツなので、生中継とはいえネット越しに体験してもなかなかそれには及ばない。だが、日常的にBGMとして使える状態になったらこれは全く違うフィールドの話になるのですそうなると強い。普通のシャッフル再生で飽き足らなくなった時には自分もYouTubeのセットリストに飛ぶもんねぇ。

https://www.youtube.com/playlist?list=PL8EM4dGKR84HKCm_ATQ_qrdorQizXHIHR

今回このリストに新たに3つ加わるのだからいやはやこれがいちばんの贅沢かもしれないわ。


という感じなので、送り手側のコストに対して受け手側のメリットとコスパがいいのが今週のプロモーションということになるでしょうか。まー出来ればEPにして発売するなら色違いとかでもいいから新しくジャケット・アートワークを作って欲しかったけれどそこまでの贅沢は言うまい。あーいやね、ここまで供給が多いと告知ツイートするときに各画像がアイコン代わりになってくるから、違うコンテンツには違うアイコンを当て嵌めたいってだけなんですがね。インタビューでも、SpotifyとAppleでアー写が違っててホッとしてたらAmazonがSpotifyとカブってきやがってあー紛らわしい…!となってるから今。そんな中、杏さんとの餃子動画はエプロン姿で何を見紛うこともなく大変個性的で宜しゅうございました(岸朝子口調)。ただ、この動画の再生回数がもうあっさりGoldMVの再生回数を追い越していきそうで今週はそこが淡くほろ苦いわね…。

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ふとタイムラインを覗いたら、

「宇多田ヒカルさんと餃子を作りました」
https://youtu.be/hsPghlQkLVs

という謎の文字列が目に入り! そしてなぜだかわたくし思い掛けず20分ほど空き時間が出来てしまったのでついつい観終わってしまいました! なんですかもう! 今朝、テレビ出演について「次はいつになるんだろうねぇ。」と日記に書いたら「YouTubeでよろしければ、12時間後で☆」って展開よ!? 意味わかんなくない??


というわけでその謎の動画の出所は杏さんのYouTubeチャンネル。なるほど、映画「キングダム 運命の炎」で紫夏を演じた役者さんと、その彼女を一部モデルにした主題歌を歌った歌手という御縁でお声が掛かったのかな、しかし役者さんのYouTubeチャンネルから声が掛かるだなんて大胆だな~…とか思ったら違った! 杏さんの動画を観たHikkiが「出たい!」と思って声掛けたんだってさ。まさかの『逆オファー』! いやでも、そっちの方が有り得るか「個人のYouTubeチャンネルに宇多田ヒカルが出演する」っていう奇っ怪な状況を作り出すには。

そしてなんとこれが両者初対面だそうな。そんな貴重な一幕をこうやってシェアして貰えるだなんてね。これが切っ掛けで二人が仲良くなれたら10年後くらいに観返して「最初は二人とも敬語だったね(笑)」とかって笑い合えるやつじゃん! 美味しい!(毎度ながら先走り過ぎ)

そして動画の内容はというと、これまたまさかの「餃子作り」! 明言はされてなかったけど、杏さんからの提案だったような言い方だったよね。ヒカルから言い出すなら兎も角、向こうから言ってきたとしたらこれまたちょっと驚きで。

もう何度となく書いてきてるけど、餃子って「宇多田家のソウルフード」なんすよ!(広義的な方のソウルフードね) 無類の酢好きでミドルネームをすぐ“Sking”(時折gが増えてSkinggなどになったりする)にする照實さん(酢キングってことね)と、こちらはミドルネームを太陽神ラー(Ra : たまにRahもあったかな?)にしたがる圭子さんの2人に挟まれたHikkiはさらながら「酢」と「ラー」油にまみれた餃子なのでは?という連想ね。こじつけ? そうだよ! でも昔から餃子は好きって言ってるもんねHikkiは。ハンバーグとは違うのだよハンバーグとは! 扱いが!(笑) そんな餃子作りを提案してくるだなんて杏さんわかっていらっしゃる。偶然だろうけど。

そうして撮られた動画22分余はもうほっこりさせられまくりでな! あーマスクしててよかった終始ニヤニヤしっぱなしだったのを周りに悟られずに済んだわ(…お前の思い込みじゃん?)。こんなに素の、というかリラックスしたHikkiを長時間眺められるだなんてそうはないよねぇ。あぁ、あのぴょこんとはみ出た後れ毛になりたかった…(唐突な謎の憑依願望)。

ロンドン移住の理由説明など履修必須項目も挟みつつ初耳な情報やエピソードも満載なこの動画は勿論必見必聴なのですが、いやこんなんバズったら次からYouTube出演オファー来まくらない?? 「あ、YouTube出てくれるんだ」っつって。いやまぁ出演が実現してくれたらこちらとしては有難いことこの上ないんですが、今回の「不意打ちっぷり」は流石に再現不可能でしょうて! 「宇多田ヒカル他人のYouTubeチャンネルに初登場!」(…だよね?)のこの一度きりの驚きの機会を見逃す事なかれ!ですよ。ま、みたとこアーカイブはずっと残るみたいだし、時間のあるときにのんびり観れたらそれでいいかな。急いで焦って観なきゃならないような内容ではないので。

しかし、こうやってリラックスしたHikkiは、歌うときより更に若いというか幼い?というか。言われないと40歳とか絶対わからんね…いやぁ、可愛いわ。もっといろいろな動画に出てうただいて構いません事よ?(…何キャラ?) 寧ろこういうのが出回った方が、より身近に感じて貰えて歌を聴いて貰える機会が増えていくかもしれませんわ。特にYouTube世代に対してね~。

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前回からの続き。

② シングル配信があったのに地上波テレビ出演がなかった曲

これについて触れるには、まず単独配信曲全体を先に羅列した方がいいよね。つまりCDシングルになってないシングル(相当)曲。なお前回触れ忘れてたけど、今回はカバー・リメイク・リミックスの類は取り敢えず様子見してます。

・This Is Love
・Fight The Blues
・Goodbye Happiness
・Show Me Love (Not A Dream)
・桜流し
・花束を君に
・真夏の通り雨
・道
・2時間だけのバカンス
・大空で抱きしめて
・Forevermore
・あなた
・初恋
・Play A Love Song
・Time
・誰にも言わない
・PINK BLOOD
・君に夢中
・BADモード

まーつまり基本的には『Prisoner Of Love』以降のシングル曲だね。この中でテレビで歌われていないのはこちら。

・2時間だけのバカンス
・大空で抱きしめて
・Time
・誰にも言わない
・PINK BLOOD

最初の12年に較べたら割合としては結構少ないかも!? テレビ忌避感に拍車が掛かってるかと思いきや、ですわ。これってNHKの特番の影響がかなり大きいのよね。3曲まとめて歌わせてくれたりするから。
※ 昨日もリンクしたこちらのblogを参照のこと
https://mp3mp3.hatenablog.com/entry/20220330/1648597423

あと、時間差で歌われた曲も結構あって、それでカバーできてるのも大きい。桜流しは4年越しとかだったし、『君に夢中』や『BADモード』もリリースから半年以上経ってからのパフォーマンスだった。

その『BADモード』収録曲たちが感染症禍下で来日出来なかったのは痛かったね。たらればを言っても仕方がないけれど、『Time』や『誰にも言わない』、『PINK BLOOD』がテレビで歌われていたらと思うと。それを考えたらインスタライブで『誰にも言わない』を弾き語りしてくれたことはほんに貴重な機会でしたわ。

こうしてみると、ヒカルの方というよりは、テレビ局の方が「あの宇多田ヒカルが出てくれるんだから!」と、複数曲パフォーマンスの機会を用意してくれたり、新曲とは言えないタイミングで歌わせてくれたりと、随分配慮して貰ってる風が窺える。正直近年はヒカル出演で高視聴率!っていうニュースをあんまり見ないんだけど、それでもネームバリューが衰えてないってことなのかな。ヒカルが被る知名度による苦難と引き替えにこちらが幾つもの名演を手に入れられてるのかと思うと若干複雑な気分だけど、だからこそ毎度のテレビ出演は心ゆくまで堪能させてうただきますよ! 次はいつになるんだろうねぇ。

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