無意識日記
宇多田光 word:i_
 



引用を列挙してみる。Lenore(詩の主人公が慕う女性の名前)、Nevermore(大鴉の鳴き声)、TheRaven(その大鴉)、TheDoor(詩には何度もChamberDoor/部屋(寝室?)のドアというのが出てくる)、TheWindow(TheRavenでもKremlinDuskでも主人公が家(部屋)の中から茫然と外を眺める記述が出てくる)、remember、DyingEmber(この2ッはそのまんま)…といった所か。詞でのEntertainerは、詩のEntreatingEntranceと韻を踏ませてあるのだろうか。直接出てはこないが、勿論Mr.EdgarAllanPoeも重要である。既述通り、詩は19世紀半ばの作なので電話は出てこない。こんな感じです。

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )




「"私"が"あなた"を失う物語」である。"私"と"あなた"の性別はハッキリしない。曲後半「頼ってもいい?」以降の語感は"私"が女性な事を示唆するが一方冒頭で"私"は「自分のレノーア(大鴉で主人公が慕う女性の名前)を探して」いる。詞の女性が詩の男性に、性別を越え共感したと解釈すれば整合するか。そして、女性性と男性性の対比を明確化させる為光がオートマムービンの頃から詞に登場させてきたアイテム「電話」がココでも重要な役割を果たす。遠く離れた場所に居る誰かと今ココで互いに触れ合える人類最初の発明が伝えた感覚は、色でも味でも匂いでもなく音、人の声であったのだ。

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )