うな風呂

やる気のない非モテの備忘録

RPF レッドドラゴン 第二夜 竜の爪痕  うな

2015年01月26日 | 読書感想
ついにそろった五人の英雄は、レッドドラゴンの住む火山へと向かう。だがそこでは壮絶な戦闘が待ち受けていた――
著名なクリエイターたちによって繰り広げられるロール・プレイング・フィクション、第二夜の開幕。


一巻目は「なるほどねえ、TRPGを楽しませるのにこんなやり方が」といろいろと感心したが、それに慣れたせいか、あるいはストーリーが順調に進行し、そしてそのストーリー自体はいたって普通の、無駄に設定が作りこまれていて造語が多いのが辟易としつつ、かしストーリー展開自体はいたってありきたりで特に驚きがないというオタ向けRPGのそれであるためか、別につまらないとは思わないが「ふーん」という感じでいたって普通に読み進めてしまった。
ごめん、普通にというか、やっぱり役になりきった系のセリフに対する「イタタタ」という気持ちと普通にストーリーを楽しむ感じとが交互に襲ってきて、いったい自分がどっちの立場でこの物語に接すればいいのか頭がなかなか納得してくれなくて苦しんだよ……。
ただまあ、一巻目に比べるとより「あくまでTRPG風に進行している、作り手が実況しながら進行している特殊な小説です」という感じで、ゲーム特有のアクシデント感は薄くて規定通りの物語が進行している感じだったなあ。そうやって疑いながら読む時点で「騙されたくないなら読むなよ」というだけの話なんだけど……。

ただ後半の岩巨人戦はよかった。
RPGをやっているとき、いろんなスキルとか特性が重複してダメージが大きく増減していくのが好きなのね。その増減幅が派手なら派手なほどいい。「~~ならば2倍」「~~という特殊な条件下で3倍」「双方を満たしてので2×3で6倍」みたいなやつね。条件が特殊で難しければ難しいほど燃えるね。普通だと重ねられないけど工夫するとできるって感じのやつ。それを何重にも効果が重複するように試行錯誤して調整して、で実戦でカコーンコーンカコーンとスキルが多重発動して超ダメージが出ると軽くイキかけるよね。
今作はその戦闘時の、いろんなスキルとか特殊効果が発動して、それに対する理屈や数字が羅列されて、その数字に対してプレイヤーたちがリアクションをとって……と、そういうスキル発動ゲーの面白さがよく出ていたね。その発動の効果具合で戦闘時や戦闘後の反応が変化してたりして。そういうのが面白かった。
ただ、もその辺の戦闘の流れがドラマチックに出来過ぎていてやらせ感が出てしまっているのもあるんだけど……。いや、実際にゲームしているのかどうかは知りませんけどね……。



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