道草備忘録

本サイト安彦良和WORLDとあまり関連のない「道草」的ページ。 SHINJIが時々関心を持ったことを備忘録として記録。

白夜行 最終話

2006-03-26 18:03:44 | 独り言
最終回見ました。
ラストシーンからEDに切り替わり、ラストの余韻と叶うことのなかった二人の夢を描いたようなEDに、胸をしめつけられるようでした。翌日仕事でしたけど鬱入ってましたね。

結局、亮司は笹垣の救いの言葉も、子供の存在も拒否して雪穂に人生を捧げる最後を選んだんですよね。自分の死でいままでの罪を償おうという気持ちも少しはあったんだろうけど、最後まで雪穂の太陽であり続けようとした生き方でした。

でも全てを捧げた亮司の思いは、二人で自首して全てを終わらせようと思っていた雪穂に更に重荷を背負わせる結果になってしまったと。

最後には子供の代わりだった店も失い、亮司も失い、何もかも失った雪穂が、時効の日の約束を子供に手を重ねて果たした。けれど本当の約束を交わした相手はもういない、これからも罪を背負った人生がずっと続いてゆくだけと、喪失感漂う、うなだれる姿が痛ましかった。TV放送上やはり悪行を重ねた結果はアンハッピーに終わるんだよ、としておかないと体裁が悪いんだろうね。原作では、亮が死んだ後「知らない人です」と振り返りもせず去ってゆく怖さがあったんだけど、ドラマの終わり方のほうが良かったようにも思う。

しかし、このラストにも色々と含まれたものがあるようで、子供が亮司の子供と思わせるような描写があったり(母親がピンボケで典子かどうか判別できない。どちらとでも取れるような演出)、実際は別に亮の子供でなくてもよかった気もするが、折角原作にない亮の子供を登場させたからには、ラストの子供が亮の子供であるという議論が起こるのも演出サイドは狙っていたと思える。

想像すると、笹垣が雪穂に亮の子供の存在を話してしまって、時効の日にわざわざ会いに行ったとか、また、まったくの偶然に亮の子供と手をつないで約束を果たしたというDNAが惹かれあった説も考えられる。

また、そばに置かれた小道具のスカーレット本(風と共にさりぬの続編)は、その後の雪穂が立ち直り、再び逞しく生きてゆくことを匂わせているようにも思えるし、うなだれた雪穂の表情が見えないところは、実は口元には微笑が浮かんでいたとかだったら・・・事件のキーマン亮も消えて、笹垣も来なくなり、全ての真相は闇へ葬り去った・・・シメシメなどと考えていたり、亮の子供を連れ去って自分のモノにしてしまおうとか、実は完全復活しているのではないか?などと色々想像してしまう。

このあたりは、完全版DVDで続編(幻夜のことか?)につながるように追加が入るらしいので、ドラマのラストとは解釈が変わる可能性もある。色々その後を想像してしまう余地があるのは面白い終わり方でした。上手く脚本家は仕上げたもんだと感心します。

しかし笹垣は最後まで不死身の男だった(笑)あと、全てに満たされている男篠塚に熱く説得されるのは正直ウザかったとです。

でもこのドラマはかなり端折っていたので、1クールでは説明不足感が付きまとい、きつかったように思いますね。しかし2クールでゆったり作ると逆に緊張感がなくなるし、難しいところ。あとBGMは多少仰々しかったんですけど、でもかなり良いです。サントラ買ったんですけどドラマを思い出しつつ聴けます。DVDは欲しいけど、高いからどうしようか。。。悩み中。


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