道草備忘録

本サイト安彦良和WORLDとあまり関連のない「道草」的ページ。 SHINJIが時々関心を持ったことを備忘録として記録。

11月5日を忘れない

2006-09-18 19:11:33 | MOVE
V FOR VENDETTAを見ました。

映画の宣伝文句はやはり「マトリックス」のウォシャウスキー兄弟が絡んでいるという点なわけですが、見る側もその文句につられてマトリクス系が好きな人が、今度はどんなアクションやストーリーを見せてくれるのかと期待してしまうわけです。

しかしまあ、アクションという点ではあまり期待しない方が良いかと。

物語は近未来、独裁政権によって統制され自由を奪われたイギリスが舞台。その独裁政権にただ一人で挑んでゆく「V」とは正義の使者かテロリストか、1605年に処刑されたガイ・フォークスの面を被る彼の正体は何者なのか?

この「V」ちょっとイカレかけてるようなキャラクターなのだが、妙に饒舌なのがウォシャウスキー兄弟の脚本ぽいところか。

そしてVに絡むのが、ナタリー・ポートマン(最近ではスターウォーズ・昔レオンのマチルダ役立った娘)なのだが、美人は頭を丸められても美人なのだな。古いけれども夏目雅子を思い出したぞ。

物語は「巌窟王」のようにVの復讐劇に焦点にあて、順にターゲットを抹殺しながらVの過去が明かされ、Vを追う警視も徐々に現政府の謀略を知ってゆく。このあたりの解放の日に向かって着実にコマを進めてゆく描写が面白い。

また、ナタリー演じるイヴィーも頭を丸められ拷問されて死と生を生々しい現実のものとして受け入れ、解放された自由の喜びを雨の中表現する描写と、過去のVの脱出場面とオーバーラップさせる演出も良かった(少々CGがショボかったけれども)

ラストシーンで自らガイ・フォークスの仮面を取り去る人々が、束縛からの解放を象徴していて、清清しい終わり方だった。

関係ないけど、昔のAppleのCM「ビッグブルー」を思い出すね。