道草備忘録

本サイト安彦良和WORLDとあまり関連のない「道草」的ページ。 SHINJIが時々関心を持ったことを備忘録として記録。

アップルの目指すもの

2005-10-15 23:52:12 | エレクトロニクス
ビデオ画像に対応した第5世代iPod video、1ヶ月あまりでバージョンアップしたiTunes6、iPod shuffleに良く似たApple Remoteを搭載するiMacG5、目白押しなリリースだったが、今回の目玉はいったいどこにあったのか?

今が旬とも言えるiPodがやはり派手で目立つのだが、アップルにするとiPodのビデオ対応は、おまけ的というか、どのように市場がモバイル映像を受け入れるのか、その反応をみる実験的な側面があって、実は今回は音楽、写真、ムービーとDVDをコントロールするメディアセンター的なiMacと、それを遠隔操作するリモコンApple Remoteが目玉だったように思える。

アップルはこのメディアコントロールを武器にお茶の間浸透を目指しているのではないか?つまり、Macの「お茶の間家電」化だ。

すでにパソコン市場は飽和状態でその伸び率も鈍化傾向にあるし、そのほとんどはWindowsがシェアを握っている。今からMacOSが巻き返すといっても、素人目に見ても神風がふかない限り正直逆転は無理っぽい。

ところが、iPodで音楽産業に手を伸ばしてからというもの、今では主力であったパソコン事業の3分の1くらいの比率にまでiPodの音楽関連売上比率は上昇しており、この成功はアップルにとって新たな事業分野に進出する足がかりになったのではないだろうか?

今までモバイル映像端末で成功したと思える製品は目にしていない(最近ではPSPがその類か)ここでiPodを使った映像端末とiTunes6による配信という音楽配信で既に出来上がったビジネスモデルを拡大させ、その母艦となるiMacの操作をテレビ家電に近づけていくと、今ある家庭のテレビと置き換わっていきそうな・・・

そして居間の中心的な存在となったMacは家庭のパソコンのサーバー的存在になって、家の中のメディアをコントロールする中枢になりうるというシナリオ。こうなれば、WINに独占されたパソコンという市場の枠から飛び出して、もっと大きなマーケットで新たな勝負が出来るかもしれない。

そう思うと、今回の発表はアップルにとってはじめの一歩と言えることなのかも。妄想は膨らむのだ。