昨日、「ふじのくに 農業女子ゆめ未来ネットワークフォーラム」が
開催されました。
このネットワークはどういうものかと言うと、
農業で頑張っている女子、農業に興味のある女子が
相互交流することで、夢の実現を目指すもの・・・らしいです。
私は、農家ではありませんが、
新年度の役員として、県の事業内容を知っておく必要があると思って、
出席させていただきました。
そんな「義務感」だけで出席したにもの関わらず、
設立記念講演と先進事例発表に登場された2人の女性農業者のお話には
大変感銘を受けました。
●設立記念講演 「女性が輝ける未来の農業」
講師は、京丸園(株)総務取締役 鈴木緑氏
京丸園はユニバーサル農業の取り組みで知られていますが、
最初は、障害者の受け入れをお断りしていたそうです。
しかし、「お給料はいらないから、働かせてください。」と、
親御さんと一緒に農園を訪れる方が増え、
試験的に1名の障害者を雇ってみたそうです。
知的障害もあり、足にも障害があるその人が
いじめられたり、仲間外れにされたらどうしようと心配していたそうですが、
結果は全く逆の方向へ。
その人が一人加わったことで、
杖を使っていても作業しやすいように
通路には余分なものを置かないように整理しよう、
きちんと掃除をしようというように
社員全体の意識が変わっていったそうです。
「前例がないから・・・」と断らないで、思い切ってやってみることで、
新しい道が開けてきます。
これが、ユニバーサル農業への取り組みのきっかけになったそうです。
●先進事例発表 「女性農業者が取り組む商品開発」
発表者は、さいたま榎本農園 榎本房枝氏
榎本さんは、大玉トマトの栽培農家に生まれました。
農業高校で食品加工を学び、有名ホテルで料理人として働いていました。
しかし、料理人が野菜のことを知らないで料理している現実を知り、
野菜の魅力を伝えるために、今度はレストランのサービス係に転職。
やがて、弟さんと家業を継ぐことになった時、
これまでの職歴で培った経験から、
大玉トマトをやめて、常に30種類のカラフルミニトマトを作ることを決断。
そして、弟さんが農園の社長、
房枝さんはミニトマトの営業に携わることに。
カラフルミニトマトなら、飲食店で必ず使ってもらえるという自信があり、
地道な努力が実を結びます。
「プチぷよ」という皮が薄くて、食感がユニークなミニトマトを
和菓子屋さんに持ち込み、プチぷよ大福を開発する話も
まるでドキュメンタリーを観ているようでワクワクしました。
【右がプチぷよ大福】
迷ったら、とりあえずやってみることで
そこに新しい道が開けることを教えてくださった2人の女性。
「頑張る女性」なんて言葉で表現することがふさわしいとは思えないほど、
パワフルな方々でした。