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【オニヒトデ】を何もせずそのまま置くだけで、鹿を撃退、鹿食害に ⇒ エゾシカの食害に応用できないか?

2011年09月07日 18時20分08秒 | Weblog


左写真=置くだけで鹿の食害防止効果が期待されるオニヒトデ(徳島県牟岐町で)
右写真=山林に置かれ白色化したオニヒトデ


【オニヒトデ】を何もせずそのまま置くだけで、鹿を撃退、鹿食害に 
⇒ エゾシカの食害に応用できないか?


徳島県牟岐町沖の大島の海に生息する世界最大級のコブハマサンゴ(愛称・千年サンゴ)の天敵で、「千年サンゴと活きるまちづくり協議会」(浅香新八郎会長)が捕獲を進めている

オニヒトデが、全く加工しないまま広葉樹の根元などに置くだけで、
鹿の食害防止に効果を上げる可能性が高いことが分かった。

牟岐町沖では、数年前からオニヒトデが千年サンゴを食い荒らす被害が深刻になった。
そのため、
町の自然財産の千年サンゴを次世代に継承しようと、2011年今夏、
「千年サンゴと活きるまちづくり協議会」同協議会を発足させた。
2011年8月には、地元のダイバーたちで組織する「もぐりんサンゴの会」が57匹のオニヒトデを駆除した。
しかし、
オニヒトデは鋭いトゲと毒を持ち、体の大半が水分。
そのため簡単に焼却も出来ず、処分に頭を悩ませていた。

同協議会では、
オニヒトデの体内に含まれる成分「サポニン」が害獣の撃退に効果があることを知り、

■鹿の食害が深刻な同町灘の県有林、愛称「海に恋する森」で、実験することを思い立った。

愛称「海に恋する森」、
同森は2010年春、同町のNPO法人「カイフネイチャーネットワーク」の会員らが整備。クヌギやアラカシなど広葉樹の苗木300本を植樹した。
しかし、鹿の食害で大半が枯れ、対策に苦慮していた。

同協議会では2011年8月17日に捕獲したオニヒトデをそのまま、森の木の近くや、柵の入口付近に置いた。

5日後には、オニヒトデから強烈な腐臭が漂った。
しかし、10日後には完全に乾燥。捕獲当時にはオレンジ色だったオニヒトデが白化した状態となり、異臭は消えた。

その間、鹿の糞などは発見出来ず、2011年9月に入ってからも、
鹿が苗木や柵に近寄った形跡は全くないという。

同協議会は、2011年10月にもオニヒトデを駆除し、実験を続ける。
浅香会長は、
「最初はオニヒトデの腐臭に鹿が警戒したかも知れない。白化したオニヒトデでも効果がありそうなので、さらに観察を続けたい」と話した。
、「千年サンゴと活きるまちづくり協議会」(浅香新八郎会長)


(2011年9月7日15時28分 読売新聞)

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↓■ オニヒトデの説明 ■↓


オニヒトデ (学名 - Acanthaster planci,鬼海星、鬼人手)とは、
オニヒトデ科の動物である。輻長約15cmで、多数の腕を持ち、
全身が棘に覆われた、大型のヒトデである。
サンゴを食べ、時に珊瑚礁の破壊者と目される。


オニヒトデとは大きいもので、直径が60cmにも達する大型のヒトデの仲間で、
サンゴ礁に生息し、成体が珊瑚も餌とする。幼生(ビビンナリア)は植物プランクトンを摂取して成長し、定着した幼体は石灰藻やデトライタス(魚などの死体が分解してできた有機物)を食べるが、ある程度の大きさまで成長すると石灰藻食、デトライタス食に加えて珊瑚を捕食するようになる。

■石灰藻、珊瑚とも摂食するときは口から胃を裏返して広げて餌生物に押し付け、消化吸収を行う。

寿命は6~8年。なお、通常はミドリイシ類やコモンサンゴ類等の成長が早いサンゴを好むため、サンゴ礁の多様性を維持する役目を負っていると考えられている


オニヒトデは、
時をおいて大発生することがあり、
成長の速いミドリイシ類やコモンサンゴ類を食べ尽くして、
成長の遅いサンゴまで食べるため、珊瑚礁環境の保全上有害とされている。
ここ数年、沖縄近海のサンゴ礁にオニヒトデが大量発生しており、問題となっている。また、
■2009年2月には、徳島県牟岐町の牟岐大島に生息するハマサンゴの周辺にも存在が確認されている。

富栄養化がオニヒトデ幼生の餌である植物プランクトンを増殖させ、大発生につながるとする説が最も有力視されている。

■2010年オーストラリア海洋科学研究所にオーストラリア・グレートバリアリーフのオニヒトデ大発生が、農業肥料や都市排水などでサンゴ礁が富栄養化したために頻発するようになったという仮説を多方面から検証した日本人オニヒトデ研究者岡地賢共同論文が公開された。


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■また岡地賢は、
ネット上で一時期話題になった「オニヒトデ駆除が大発生を生み出す」説に対して

「オニヒトデを傷つけると、腕の付け根あたりか らブドウの房のような卵巣や精巣がこぼれ出てきます。その房の中に入っている卵 や精子は、特殊な細胞の層に包まれていて未熟な状態ですので、そのままでは受精できません。仮に細胞層がやぶれて受精しても、大多数は正常に成長せず死滅します。このような生理的な卵成熟のメカニズムは、ヒトデ類全般に共通しています。オニヒトデの卵を包んでいる細胞層 は、オニヒトデ自身が体内に分泌する化学物質(ホルモン)の作用を受けて初めてこわれ、卵が放出されます。このホルモンがオニヒトデ体内で分泌される時期、すなわち繁殖期は、水温が約28℃になる6月上旬(八重山の場合)であることがわかっています。」と、

「オニヒトデ駆除が大発生を生み出す」説の誤謬を明確に解説している。

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オニヒトデの天敵は造礁サンゴで、
オニヒトデ浮遊幼生を造礁サンゴポリプが食べて相互の天敵関係となる。

ホラガイがオニヒトデの天敵説があるが、
ナマコやウニなども捕食する他、1個のオニヒトデを消化するのに1週間かかると言われており、大発生したオニヒトデの前では天敵となり得ない。
そしてオニヒトデが汚染に強い事と相俟って、
大発生のサイクルが短くなっている、という指摘もある。

かつて大発生時には対症療法的に多大な予算をつぎ込んで駆除作業が行われることが多かったが、すべてのオニヒトデを駆除することは不可能であること、また漫然とした駆除がかえって間引きによるオニヒトデの生長を助長しオニヒトデの再生産に荷担する可能性があることなどから、

近年、状態の良いサンゴ礁において徹底的に駆除を行い、それらのサンゴ礁を保全することで、将来的に、食害に遭ったサンゴ礁へのサンゴ幼生の供給源とする考えに基づいた駆除が行われている。

岡山理科大学(岡山市)と高知県大月町の「黒潮生物研究財団」が

①「オニヒトデに濃度10~15%程度の酢酸10ccを注射すると、2日でほとんどが死ぬことを水槽実験で確認」「オニヒトデ1個体当たりのコストは4円程度という」報告まとめた
(2010/10/31【共同通信】)。「オニヒトデ駆除に新手法」NHKニュースおはよう日本 2010/11/29

オニヒトデの体表面には大量の有毒の棘が生えており、これがヒトの皮膚に刺さるとオニヒトデ粗毒によって激しい痛みを感じ、アナフィラキシーショックによって重症に陥ることがあり、
最悪の場合、死に至ることがある。刺された時の対応は、なるべく早く「ボイズンリムーバー」で血液を吸引し、後に温湿布で患部を温める。


1970年代インドー太平洋海域で約1500万匹のオニ ヒトデが駆除された。
国内の琉球列島では約1300万匹の駆除記録が残る。
国内で最もオニヒトデの餌となるサンゴ礁面積が広く、
国内サンゴ礁面積の55%を持つ八重山諸島(石垣島・石西礁湖・西表島)では、
1972〜1994年の22年間で約163万匹駆除されたが生サンゴ被度は著しく低下し
1990年以後から回復を始めた。
サンゴの死滅は海草類を増加させて海草食の魚類や貝類の一時的増加が見られる。


■サンゴの回復を目指して1987~1990年沖縄本島南部の知念村沖で
「サンゴ礁造園技術の研究」が、
1990~1993年石西礁湖で「サンゴ移植」が試みられたが、
「サンゴ礁造園技術の研究」は失敗してやぐらも撤去され、石西礁湖「サンゴ移植」は移植サンゴの周りから自然再生したサンゴに覆われて移植効果が見いだせなかった。

1990年代沖縄県内のサンゴは回復傾向を示していたが、
1998年地球規模の海水温上昇によるサンゴ白化が回復途上のサンゴに大きなダメージを与えた。
沖縄本島周辺はサンゴ礁モニタリングが毎年行われておらず、現在回復を示す海域や影響を受けてない海域も一部見つかっている。サンゴ白化は潮流や波当りの強い外洋に面した礁嶺で回復が早く、海水循環の劣るリーフ内礁池や八重山諸島・石西礁湖海域の回復が遅れている。サンゴ礁モニタリングは航空写真やマンタ法という低速で航行するボートに水面を引いてもらう旧態依然の方式から進歩が見られず、30~50m水深のサンゴ礁モニタリングは全く行われていない。国内サンゴ礁の80%以上を有する沖縄県は、サンゴ礁の基礎調査となるサンゴ礁モニタリングの頻度と精度を高める努力が求められる。

回復の早かった礁嶺を多面積有する八重山諸島・宮古島には再度のオニヒトデ大発生が現在進行中である。
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