岩田亨の短歌工房 -斎藤茂吉・佐藤佐太郎・尾崎左永子・短歌・日本語-

短歌・日本語・斎藤茂吉・佐藤佐太郎・尾崎左永子・社会・歴史について考える

現代歌人協会の臨時総会忘年会

2016年12月09日 15時32分26秒 | 短歌の周辺
現代歌人協会臨時総会忘年会 於)学士会館


 現代歌人協会の臨時総会と忘年会に行ってきた。『短歌研究』での論争を控えて僕の顔は余程怖い顔をしていたのだろうか、それとも鍔の広い黒い帽子を被っていたせいがろうか。参加者が僕の顔を見て驚いたような顔をしていた。論争が始まるのを知っている歌人もいて何人かと話した。


 臨時総会では名誉会員の承認、現代短歌賞の選考経過と表彰が行われた。現代短歌賞は大島史洋の『河野裕子論』。「いい作品はいい。よくない作品は良くない」と率直に叙述したのが評価された原因の一つだと言われた。「塔」の全国集会で「よくない作品は率直に良くないとなぜ言えないのか。」と発言した高野公彦が選考委員長だっただけにさもありなんである。どんな大家にも不十分な作品はある。過剰評価される場合もある。


 文学の批評としては当然なのだが、なぜ今になってと思わないでもない。「作者名を伏せて評価されるか」と第二芸術論で批判されたようなことがやっと一つ解決したのかとも思う。


 佐佐木理事長から「最近の歌壇は評論が不調だ。若いひとと共通の論点がない。」という趣旨の発言があった。『短歌研究』での屋良君、『うた新聞』での吉川君との論争が実って評論が書かれたら僥倖だ。1960年代「前衛短歌」が歌壇に影響力を持っていたときに数々の論争があり、評論も多数書かれた。評論が不調なのは「なんでもあり、作者の身になって作品を読む」となったからだろうと思う。


 このブログでも忌憚のない批評をしていきたいと思う。


 この会場は神田錦町にある。神保町のに隣接している。時間調整の間に神保町の古書店で掘り出しものを買い求めた。ちょっとした散財だったが、手元の文献では足りないのを補える。これで足りないものは図書館で補てんできる。これも思わぬ収穫だった。




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