UGUG・GGIのかしこばか日記 

びわ湖畔を彷徨する独居性誇大妄想性イチャモン性前期高齢者の独白

NHK制作・米軍広報番組「ブラタモリ横須賀編」・・・

2016-06-19 01:20:40 | 日記

昨日は晴れ、暑い一日でした。久しぶりに脱原発のデモを湖都市内で行いました。デモに出発する前にGGIの知人が「みなさん原発問題も大切ですが明日は沖縄で、先日起きた米軍属による女性殺人事件の大抗議集会を行われることも忘れないでください」とあいさつ、なかなかグッドな指摘でありました。

デモは無事終了、解散地点である湖岸の公園で湖からの涼風に吹かれながら参加していただいみなさんとしばし談笑、それぞれにお礼を述べたあと、知人たちと西武さんのなかのお店でコーヒー、いろんなマジメ話やバカ話をいたしました

そのあと買い物したり、庵に帰りついて疲れたのでちょっと昼寝のつもりが長引いたりして、おそいわが夕餉のためにウルメイワシの丸干しを焼いておりましたら、テレビからタモリ君の声が流れてきました、午後八時半のころです。みなさんもご存知かと思いますが、ブラタモリという番組です

GGIも深夜の再放送なんかでアルコールを摂取しながら見ることがあります。タモリ君のくったくのない巧みな話しぶりはぼんやり聞き流すには最適だからです。でも通常の時間帯に見ることはほとんどありません。

昨夜は偶然、後半から見たのです。タモリ君が何か言っております

「さあ、横須賀の街は見たから、次は米軍の巨大空母ロナルド・レーガンを見に行こう!」

この一言に惹きつけられてGGI、夕餉の準備をしばらく中断、タモリ君の見学振りを拝見することにしました

この巨大な原子力空母にいざ参上ということでタモリ君、やや浮かれ気味というか大いに浮かれております。その気持ち、よく分かります。GGIもかつて大阪南港に寄港した例のおさわがせ・おんぼろイージス艦、カーティス・ウィスパー君を見学に行きましたとき、たいへん張り切り浮かれていたからであります。(この横須賀を母港とする艦船の見学についてはこれまでに何度か書いておりますが今年の2月にも日記にかいております。見てもいいよと思われる方は以下のサイトをご覧くださいませ)

http://blog.goo.ne.jp/ugugggi/d/20160204

タモリ君を迎えたのは広報担当の若き軍人、にこやかにまことにフレンドリーに対応いたします。艦内にはドナルド・レーガンの等身大の像が飾られていたりでびっくりでありますが、タモリ君と連れの女性タレントは案内の軍人に導かれて、艦内の狭い急な階段を上ったりおりたり、甲板下の巨大な格納庫を見たり、サッカーグランドがいくつも入るぐぐらいの巨大な甲板(滑走路)、戦闘機を短距離で離陸させるためのカタパルト装置を見たり、着艦してくる飛行機をワイヤーでひっかけて滑走路上で急停止させる作業を目撃したり、えっちらおっちら6階建てのビルぐらいの高さの艦橋(ブリッジ)に上り、操舵室を見学したり・・・

正直申し上げてGGIも興味津々でありました

番組の制作に際しては、実際には「ここは撮影禁止、アッチの方はダメ」などと様々な制約があったものと思われるのですが、そうしたことをほとんど感じさせない巧みな作り方です。米軍の担当者の対応はあくまでもフレンドリーでソフㇳ、軍隊にありがち威圧感を感じさせるものではありませんでした。

おそらく日米安保を象徴するとも言える、横須賀を母港とする巨大原子力空母の内部がここまでテレビで公開されたのは初めてではないかと思います

タモリ君も「いやあ、以前から空母を一度見てみたいと思っていたんだ」とひたすら感激の面持ち・・・

ブラタモリというのは街をぶらついてその歴史などを紹介する番組であります。しかし、昨夜の番組、前半はともかく、少なくとも後半のかなりの部分は、タモリ君はただふらついて見ただけと思っているかもしめませぬが、番組製作者の意図はともかく。結果的にはどう見ても、米軍の宣伝番組と大差ありませんでした。いや、宣伝そのものであったと言っても差し支えないでありませう。

米海軍は、これはわが軍PRの絶好のチャンスとばがり大サービスに努めたのでありませう。無料で天下のNHKが宣伝してくれるのでありますから、米軍にとってこんなオイシイ話はありませぬ。このタモリ君の空母見学の様子を目にした視聴者の大半は、米軍ってすごいなあ、と思うことはあっても、とやかく何か問題を感じることはほとんどなかったのではないかとGGIは思います。

NHKがどういう意図で空母見学を企画したのかはわかりかねますが、少なくともNHKは自腹で、かつ自発的に、結果的には米軍の存在を一方的に宣伝する番組を作ってしまったことになったというのがGGIの感想であります

新安保法制が争点の一つである参院選が迫っているのをを意識してこのような番組を放映したのだなどという幼稚なる邪推はいたしませぬが、NHKに課せられているとされる公共放送の中立性という意味からは、まことに不用意な作り方の番組ではなかったかとGGIは思います。米軍のPR番組を作ることはNHKの使命なんかではないことなど十分に分かっているはずのNHKの優秀なるディレクター諸氏、何を考えていたでしょうか・・・・

米軍の巨大空母は戦闘を行うことを目的とした世界最強の軍備ではあっても、遊園地や行楽地ではなく、ましてやブラブラ散歩して楽しかったで済ませることができるような代物でないことぐらいは、NHKの優秀なるディレクター諸氏は分ってたいはずだと思うのですが、いったいどうしたのでせう?まあ、たかが人気タレントを使った娯楽番組だから、テキトーに楽しい番組に仕上げておけばいいかとでも思っていたのでせうか、もしそうであるとしたら何とも情けない話です、あるいはまさかとは思うのですが、知性ゼロのワンマン会長さんに何か気兼ねしたのでありませうか?

タモリ君も浮かれてばかりいないで最後に一言いえばよかったのです

「いやあぁ、面白かったなあ・・・すごいなあ、でもねぇ、日米安保のシンボルといってもよい米空母を見学して面白がってばかりいていいのですかねぇ・・・いやぁ、これはちょっぴり反省だなあ、アッハッハ」

タモリ君が最後に、巨大な米空母がなぜ、何の目的で、本土から遠く離れた横須賀を母港としているのか、その意味などについて若干でも触れていれば、この番組は印象の異なるものになっていたことでありませう

タモリ君はアタマのいい人でありますからGGIが思いつくぐらいのことはおそらく考えていたことと思います。でも言葉にすることはできなかったのでありませう。あるいは、そんなことはまさかないとは思うのですが、言葉にはしたもののカットされてしまったのでありませうか?!

ところで、冒頭に記しましたように、今日619日、沖縄では先日起きた米軍属の人物による若い女性の殺害強姦事件の抗議集会が大規模に行われることになっています。NHKはこの抗議集会のことを果たしてどのような形でどの程度報じるのでありませうか・・・

今日の写真は空母ロナルド・レーガンの甲板で「カタパルト」について説明を受けるタモリ君の姿です。安物カメラでブラウン管式テレビの画面を撮りましたので大ピンボケでありますが、よろしければクリックしてご覧くださいませ。

グッドナイト・グッドラック!