UGUG・GGIのかしこばか日記 

びわ湖畔を彷徨する独居性誇大妄想性イチャモン性前期高齢者の独白

ああ独立国カナダ・・・

2015-10-24 02:07:37 | 日記

1021日の朝刊が、カナダの総選挙で政権が交代、保守党に勝った自由党が政権につき、自由党の党首トルドー氏が首相の座につくことになったと報じていました。43歳の若き首相です

カナダの政権交代なんか、日本には縁遠き話だなどと思っていたのですが、この日の夕刊(朝日)の小さな記事を見て少なからず驚きました

「対IS空爆で電話会談」という見出しの小さな見落としそうなベタ記事です。記事によりますと、このトルドー氏、オバマ大統領にすぐに電話して、「イスラム国」(IS)に対する空爆のためにイラクとシリアの派遣しているカナダ軍の戦闘機を引き揚げると通告したそうです。これはトルドー氏の公約の一つであったからです。

同氏曰く「彼(オバマ氏)は戦闘任務の終了について私が(国民に)約束したことに理解を示した」

まことにリッパであります。カナダは米国の隣国であり、歴史的にも社会的にも文化的にもとても密接な関係にあり、カナダと米国の関係は兄弟国とも言っていいものであり、その緊密さは「日米同盟」の比ではありませぬ

 それでも、こと外交問題、安保問題となると、いくら親しい関係にあっても、一線を画しており、ときと場合によっては、米国の方針に明確に反対の意思を表明しています、これがかつてのピアソン首相以来のカナダ外交の誇り高き伝統なのです

 おそらくカナダも日本と同様、米国と安保問題に関して緊密な関係にあるのでしょうけれども、そして集団的自衛権も認めているのでしょうけれども、この記事にあるように方針が違えば明確に米国に対して異を唱えるのです、過去に何度もこのようなことがありました

 ベトナム戦争が本格化した1965年には、当時の首相ピアソン氏は、フィラデルフィアの 大学で演説し、米国の北ベトナム爆撃を強く批判しました。また、2,003年、イラク戦争への協力を米国から求められたときも「国連安保理決議のない戦争には加わらない」との姿勢を貫き、派兵しませんでした。そして米国主導のミサイル防衛にも参加しておりませぬ

また、GGIの記憶は定かでないのですが、冷戦時代、あわや核戦争という事態をカナダ軍司令官の判断で回避できたという事件もありました。当時、カナダと米国はソ連のミサイル攻撃に備えるためにカナダ北部のレーダー基地を共同で運用していたのですが、あるとき、レーダー網を監視していた米軍が、ソ連からミサイルが発射された、緊急事態、すわ核戦争、ソ連に向けてミサイル発射などとあわてふためいたですが、そのとき冷静なカナダ軍の司令官が、今の国際情勢などを考えるとソ連がミサイルを発射するようなことなどおよそ考えられない、何かの間違いであると判断し、調査したところレーダーの誤作動であることが明らかになり、ことなきを得たのです

 このような、当然のこととはいえ、カナダは、いくら親しくてもときには礼儀なんか無視して、ダメなダメと言う勇気を持っているリッパンな独立国であります

もう、ここまで申しあげますとGGIの言いたいことはお分かりでありませう、それに引き替え、わがニッポン国は、わがニッポン国のアベ君はということであります

 ベトナム戦争には兵站基地として米国に全面協力、イラク戦争では小泉君が一番に手を挙げて大賛成、というありさま、この恥ずかしき日本外交・安保政策、これは「日米同盟命」などとアホなことを思い込んでいるからです

 新安保法制がイラク戦争当時に成立していたら、わがニッポンは間違いなく派兵していたことでせう、カナダのように、もうこんな戦争はゴメンです、わが自衛隊は引き上げることにしました、などと米国大統領に電話一本で宣言する勇気なんかアベ君にはまったく期待できませぬ・・・・

 今日の写真はカナダの若き新首相、トルドー氏の写真が載っている記事を撮ったものです。よろしければクリックしてご覧くださいませ

 グッドナイト・グッドラック