UGUG・GGIのかしこばか日記 

びわ湖畔を彷徨する独居性誇大妄想性イチャモン性前期高齢者の独白

自衛隊さん ウソは罪ですよ・・・

2015-08-07 01:28:12 | 日記

最近、警察や自衛隊さんの広告が派手になってきています、多くは人集めのための広告ですが、なかにはパブリリシティ的な広告もあります、これらの広告はまるで一般の営利を目的とした派手な広告と見分けがつかなくなりつつあります

 今日の写真は、先日、京阪電車さんのプラットーホームで暑さにぐったりしていたときに偶然目にした自衛隊さんのポスターを撮ったものです、クリックしてご覧になってくださいませ

 ポスターに曰く

「自衛官にしかできない仕事がある」

 まあ、災害時の救援や災害からの復旧作業に自衛隊のみなさんが大活躍しておられるので、このように言いたくなるお気持ちは分からないでもないのですが、でも、ほんとうにこんなこと大っぴらに言ってもいいの、というのが今日のGGIイチャモン夜話でございます

 みなさんもご存知のように、広告ではウソを言ってはいけないことになっております

たとえば「日本広告業協会」という業界団体は「広告倫理綱領」というものを設けており、たとえば以下のように定めております

《広告は、真実を示し、社会の信頼にこたえるものでなければならない。》
《広告は、関係法令や倫理規範を遵守するとともに、人権を尊重し、公正な表現を行うものでなければならない。》

またこの団体は「クリエイティブ・コード」というものも定めており、たとえば以下のように記されています

《広告は、虚偽や誇大な表現をすることなく、真実を伝えなければならない。》
《広告は、あいまいな用語や内容で、誤解を招くような表現をしない。》

これらの広告に関する倫理規定やコードに照らして、この自衛隊さんの広告は果たしてまっとうなものと言えるでしょうか?

確かに自衛隊員は災害時の救援や復旧作業などに大活躍しています、しかしながらこれらの活動を行っているのは自衛隊のみなさんだけではありません、消防関係者、警察官、交通・道路・鉄道・通信・医療などの関係者やその他の防災関係の人々、ボランティアなど、自衛隊員以外にさまざまな組織や人々も災害時に懸命に活動して人々を助けているのです、

ですから「自衛官にしかできない仕事がある」という表現は真っ赤なウソだとは申しませぬが、誤解を招くものですそのため公正な表現とは申せません、したがってこの表現は《広告は、真実を示し、社会の信頼にこたえるものでなければならない。》という倫理規定に、また《広告は、・・・・公正な表現を行うものでなければならない。》という倫理規定に抵触している疑いがあります

また、「自衛官にしかできない」という表現は誇大であり、あいまいで誤解を招きます、正確に表現するならば「自衛官にもできる仕事がある」とでも言うべきでありませう、したがってこの自衛隊のポスターは《広告は、虚偽や誇大な表現をすることなく、真実を伝えなければならない。》、《広告は、あいまいな用語や内容で、誤解を招くような表現をしない。》とするクリエイティブ・コードにも抵触している疑いがあります

あれだけ大規模に組織的に、災害に際して救援活動を行うことができるのは今日の日本においては自衛隊をおいて他にないというのは事実でしょうけれども、災害時の救援活動は自衛隊(という名の軍隊)にしか行うことができない性質のものでないことは明らかです、

いうまでもありませんが、自衛隊が大規模な救援活動などを行うことが可能なのは、戦時に備えて様々な装備や資材を豊富に所有しており、それらの装備を使用するための人員を擁しているからなのです。これらの様々な装備と人員は当然のことですが、本来、国内の災害に備えたものではなく戦時に備えたものなのあり、自衛隊そのものを守るためのものなのです

たとえば、福島第一原発の事故のとき、原子炉を冷却するために現地の消防車が動員されましたが離れた場所から高くへ放水する能力が不足、それではと、最も性能が高いとされる東京都の高層ビル火災用の消防車までもが動員されたのですがそれでも能力不足、最後に動員されたのは航空自衛隊が所有ている高性能の消防車でありましたが、この消防車の本来の目的は航空自衛隊の基地での火災に備えるために用意されているものだったのです。

そうはいっても現実に災害が起きたならば自衛隊がいなければ困るではないかと考えるかたもおられることでしょう、でも、大規模な災害などに備えることを専門とする国の組織を作っておけば、災害が起きても自衛隊に頼らずにすむのです、たとえば「日の丸国際救援隊」とでも言うべき組織を作り、内外を問わず大災害が起きたときや難民が困っているときにどこにでも無料で駆けつけるのです、なんなら自衛隊を改組してこのような救援専門組織に変身させてもよいのです

そうすれば、日本だけではなく世界のみなさんから感謝されるだけでなく、その結果、日本に攻め込もうなんて考える国はなくなり、日本の安全保障体制は格段に改善されるでありませう、そして日本の国民が憲法解釈問題に右往左往することもなくなるでありませう

 何だか話が脱線してしまいましたが、実はこの広告の一番罪が深いところは、広告における表現が不正確であり公正さに欠けているということではなく、ほんとうに自衛官にしかできない仕事は何であるかをごまかしていることです

 自衛隊の一番の仕事、ほんとうに自衛官にしかできない仕事、それはいまさら言うまでもありませんが、戦争を行うことであり、あるいは戦争に備えて演習や訓練を行うことです、このあたりまえの事実を覆い隠している、これこそがこの広告の罪なのです、ですから、この広告はウソつきなのです、自衛隊のみなさん、防衛省のみなさん、むかしから「嘘は罪」というではありませんか、今後このようないい加減な広告を自粛されるようGGIは良識ある一市民として切望いたします

 IT'S A SIN TO TELL A LIE!

 グッドナイト・グッドラック!

コメント (1)
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