UGUG・GGIのかしこばか日記 

びわ湖畔を彷徨する独居性誇大妄想性イチャモン性前期高齢者の独白

これが目に入らぬか!この天下の宝刀「電源構成変分認可制度」が見えぬか!

2015-01-23 01:48:54 | 日記

先日、郵便受けに「電気料金の値上げについて」というパンフレットのようなものが入っておりました。関電からの、2度目の値上げを国に申請したことを知らせる文書です

 今夜の写真はこの関電さんからのお知らせを撮ったものです、クリックしてご覧いただければまことに幸いです。

 要するに、期待していた原発の再稼働ができず予想より遅れているので、火力発電用の石油代などがかさみ赤字になったので、その分をまた値上げするというものです。そして、再稼働した場合は料金を引き下げたいとも説明しておりますが、なんという身勝手でありませう

 これではまるで消費者である市民に交換条件を突き付けいるようなものです、国民の過半数が原発の再稼働に疑問を呈しているというのに、値上げがイヤなら再稼働です、再稼働がイヤなら、値上げを我慢しろと言っているのと同じことであります、

 しかも、この関電さんの慇懃無礼な脅迫は「電源構成変分認可制度」なるものの強力なる後ろ盾の下に行われるのです、このような市民の日常生活に影響を及ぼす脅迫が国の後ろ盾により合法的に行われているのです、いや、これは脅迫を通り過ぎて強制であります、このようなやり方は、イスラム国による邦人人質事件に劣らず悪質であるといっては言い過ぎでありませうか

 皆様方の多くもそうではないかと思うのですが、この関電の説明文を読むまで、「電源構成変分認可制度」なるものが世の中に存在していることをGGIはまったく知りませんでした、お恥ずかしいことでありますがGGIは世間知らずであったのです

 この制度、毎日新聞に解説によれば以下のようなものです

 《家庭向け料金改定から3年以内に、原発稼働の遅れなどで燃料費が想定以上に増加し、料金算定の前提が崩れた場合、燃料費の増加分を電気料金に反映する制度。人件費や設備投資費などの経営コストは前回料金改定時の想定を据え置くため、料金改定の審査期間を短縮できる。同制度を利用して料金値上げをした場合、原発が再稼働した際は料金を引き下げなければならない。2012年11月に新設され、北海道電力が初めて同制度に基づく再値上げ申請に踏み切った。(毎日、2014.9.23)》

 これは経済産業省の資源エネルギー庁が考え出した悪代官制度であります、この制度、要するに原発を再稼働させることを前提にした制度なのです、いずれ国は再稼働させつもりだけれど、できない間は石油代がいくらかさんでも政府が面倒見て値上げを認めてあげるから、どうか電力会社ちゃん、安心してね、と言っているのと同じことであります。

2012年11月にこの制度が設けられたということです、福島原発事故からわずか1年半ほど後、まだ事故処理の目途がまったく立っておらず、復興計画もままならぬ時期に、はやくも再稼働させることを視野に入れた、このような電力会社が泣いて喜ぶ制度を作っていたのです、再稼働できなければ、「お主、これが目に入らぬか」と天下の宝刀を抜けば、あとはOK、わが社は安泰というわけであります

 関電さんが大赤字なのは怠慢経営を行っているからです、火力発電設備の更新を怠って、熱効率の劣悪な寿命が尽きかけている火力発電所を使っているため大赤字になるのです、関電さんに限らず、電力会社の大半や原子力ビレッジの住人は火力では赤字になると言っておりますが、そうではありませぬ、

これはウソです、たとえば神戸製鋼は東京ガスと提携して原発1基分に相当する120万キロワット級の、最新鋭の天然ガス火力発電所(60万キロワットを2基)を建設することを計画しています。建設費は原発1基分の約5分の1の1000億円、旧式の火力発電所より大幅に燃料費を低減することができ、あらたな事業として十分に採算がとれるとしているのです

 かようなしだいで、原発事故が起きてからも、電力会社は親方日の丸・・・、完全なる電力自由化が実現され、怠慢経営の電力会社の泥船が沈没するよう、霊験あらたかなる北向き地蔵様にお願いするしか道はないのでありませうか・・・

 グッドナイト・グッドラック!