先日、巨人が阪神に負けて日本シリーズ出場を逸した晩、「軍」と称しているのは巨人だけやと自慢している、小さいころから大の巨人不安である兄からメールがきました、内容はたったの一行
「あはれ今年の秋も去(い)ぬめり」
それで、たったの一行、返信を送っておきました
「秋冷驟雨人を愁殺す」
そのあと秋は深まっていきました、わが八重葎庵の秋も当然ながら深まりゆき、GGIも愁殺されかかっております
毎年秋が深まりますと、隣家の柿の木がわが防空識別圏を突破して領空を侵犯いたします、今年は先日の日記にも書きましたように我がガーデンの柿はよくなりましたが、隣の柿の木はそれほぼ実をつけておりませぬ、でも元気に侵犯しております
今夜の写真はわが庵の秋の深さを象徴する、領空を侵犯している隣家の柿の木を撮ったものです、クリックしてご覧になり秋の深さを計測していただければ幸いです
領空侵犯の柿の木を眺めておりまして、GGI、「里の秋」という童謡を思いだしました、戦後すぐ作られた歌ですが、この童謡の一番の歌詞にある「お背戸に木の実の落ちる夜は」という一節で、わが庵の秋もかつてはそうだったなあと記憶がよみがえってきました
戦前に建てられた旧八重葎庵で暮らしていたころは、庵の屋根の上にまで隣家の柿の木の枝が伸ばしておりました、秋が深まりますと、ときおり夜中に、この木になった柿の実がわが庵の屋根に落ちて大きな音をたてたりしていたのでありました
「里の秋」
静かな静かな 里の秋
お背戸に木の実の 落ちる夜は
ああ 母さんとただ二人
栗の実 煮てます いろりばた
明るい明るい 星の空
鳴き鳴き夜鴨(よがも)の 渡る夜は
ああ 父さんのあの笑顔
栗の実 食べては 思い出す
さよならさよなら 椰子の島
お舟にゆられて 帰られる
ああ) 父さんよ御無事)でと
今夜も 母さんと 祈ります
今夜、この日記を書くために「里の秋」の歌詞をネットでさがしだして眺めておりまして、3番の歌詞を目にして驚きました、3番の歌詞をご覧になるとおわかりいただけますが、なんとこの童謡、単に里の秋の情景をうたった無邪気な童謡ではなかったのですね、戦争に負けたために、まだ日本に帰ることができずにいる、おそらく出征して未だ外地にいる、お父さんの無事帰還を祈る歌だったのですね・・・・
これは知らなかったなあなどと思っておりましたら、うすぼんやり記憶が戻ってきました、かつて何年か前に、同じようなことをGGIの前身であるところのヨッサリアンなる人物が書いていたことを思いだしてしまったのです、しかも、ヨッサリアン氏の書いたもののほうが、内容は優れているようであります
すっかり忘れてしまって同じことをつぶやくなんて、GGI老いたりであります・・・
おひまな方はこのヨッサリアン氏の一文以下のサイトで見ることができますのでご覧になってくださいませ
グッドナイト・グッドラック!