UGUG・GGIのかしこばか日記 

びわ湖畔を彷徨する独居性誇大妄想性イチャモン性前期高齢者の独白

東京オリンピック、ああ懐かしの世界一素晴らしきオモテナシ!

2013-10-21 00:47:12 | 日記

東京で二回目のオリンピックが七年後に行われることになりました、オリンピック招致成功を伝えるマスコミ諸氏の報道によれば、世界に冠たる日本の「おもてなし」とやらで世界からのお客様をお迎えするのだそうです

 はたしてどのようなおもてなしをするつもりなのでありませうか、おもてなしと供応は紙一重でありますから、ウラのない正真正銘のおもてなしを願いたいものだなあなどと考えておりましたら、むかしむかし、そのむかし、一回目の東京オリンピックのとき、東京でハイレッド・センターなる一団が素晴らしき世界一のオモテナシを敢然と実行したことを思い出しました

 当時オリンピックをひかえて、世界からお客さんが見えるのでタイヘンだ、軽蔑されてはいけない、バカにされてはいけない、そのためには、なんとしても東京の街を外見だけでもキレイにしなくてはと、東京中が慌てふためいておりました

 そこへ現れたのがハイレッド・センターという正体不明の、白衣に白手袋に白マスク、真っ赤な腕章をつけた一団です、東京は銀座、並木通りに集結した彼らは、歩道の清掃を開始しました、世界からお客様をお迎えするのだから、失礼がないように、日本を代表する銀座、その歩道のタイルを一枚一枚ていねいに雑巾がけしてキレイにしようというわけです

 このたびのマスコミによるオリンピック賛歌大合唱を目にしまして、GGIはこの半世紀前のオモテナシを思いだしたのであります、あれはイマジネーションにあふれた極めてヒューマンなオモテナシでありました、あれ以上の心のこもったオモテナシがあるのでありませうか、断じてあるはずないとGGIはあらためて確信するしだいです

 ハイレッド・センターという正体不明の白装束の一団を率いていたのはあの「超芸術トマソン」の創始者である赤瀬川原平氏です、以下に赤瀬川氏の著書「東京ミキサー計画 ハイレッド・センター直接行動の記録」(ちくま文庫、1994)より、このお掃除オモテナシに関する文章の一部を謹んで勝手に引用させていただきます

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 で目出度くオリンピックを終わったのですが、しかしその前、何ヶ月かの東京の世の中というのはもうオリンピックのことで頭がいっぱいで、世界中からお客様がお見えになるというので、さあ大変だと慌てて道路を舗装しなおしたり、慌ててゴミを片付けたり、慌てて道端に花を植えてみたり、とにかく外から見えるところをキレイに掃除するので町中が慌てておりました。高速道路なども慌てて作ってしまいました。

 そういう空気の中で、それじゃあいったい我々は何をすればいいのかと、ハイレッド・センターは深く考えました。考えたけどあまりいい考えも浮かばずに、やっぱりこりゃ掃除だねと、みんなと同じように掃除しようということになりました。でも掃除は掃除だけど正しくやろう、テイネイにやろう、ジックリやろう、これが本当の掃除だという、何というか、日本一の掃除をやってやろうじゃないかと、そう心に決めたのでした・・・

 さあ雑巾がけするぞ!と意気に燃えております。ところが道路の雑巾がけというのは、いざやってみるとゾーキンがすぐにボロボロになってしまう。道路は板張りのほうがいいと思いました。

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GGI、一回目の東京オリンピックの実物は見たことがないのですが、それよりもこの世界一のオモテナシ・シーンを目撃することができなかったのが、かえすがえすも残念無念であります。

 このすばらしき世界一のオモテナシに関心をお持ちの方は、上記の本の第13章、「銀座のゾーキン・首都圏清掃整理促進運動」をご覧ください、何枚もの、掃除の名シーンを撮った写真も掲載されております

 よろしければ写真をクリックしてご覧ください、銀座の雑巾がけの一シーンです

 グッドナイト・グッドラック!