バニラ・エアに声をあげた障害者に「クレーマー」、広がるバッシングに疑問の声
6/29(木) 17:51配信
BuzzFeed Japan
バニラ・エアの対応を批判したのは、下半身不随で車いすで生活するバリアフリー研究所代表の木島英登さん。木島さんのサイトや報道によると、このような経緯があった。
木島さんは6月5日、奄美大島から関西空港へ向かう、バニラ・エアの飛行機に乗ろうとしたところ、空港職員に止められた。
奄美空港では、飛行機に搭乗するためには、滑走路から階段を使わなければならない。車いすの木島さんは、5人いた同行者に協力を仰いで、車いすごと担いでもらって搭乗しようとした。そこを空港職員に制止された。
そこで、木島さんは車いすを降りて、腕の力を使ってタラップを一段、一段登って搭乗することになった。
《今後のために、奄美空港の責任者に確認しました。「歩けない人単独は完全NG」。「車いすを担ぐのはNG」。「同行者のお手伝いのもと、階段昇降をできるならOK」とのこと》(木村さんのホームページより)
木島さんはこの対応を批判し「できる範囲で配慮をする。搭乗を断るのだけは止めて欲しいです」と訴えた。バニラ・エアは対応に問題があったと認めて謝罪。以後は階段昇降機の導入などを決めた。
木島さんが「クレーマー」と言われるのは、車いすでの搭乗をバニラ・エアに連絡していなかったからだ。バニラ・エア側は、車いすの利用客に事前に連絡するよう求めていた。
この「ルール」を守らなかったのは木島さんなのに、なぜ航空会社が一方的に非難されるのか、というのが批判する側の言い分だ。
それでは、事前連絡していれば、どうなっていたのか?
毎日新聞によるとバニラ・エアは「関空-奄美線では、自力で歩けない車椅子のお客さまから事前に連絡があった際には搭乗をお断りしていた」と答えている。
つまり、木島さんはたとえ事前連絡をしていたとしても、そもそも飛行機に乗れなかったのだ。
先天性の身体障害があり、義足と車いすで生活する女性が、匿名を条件に、BuzzFeed Newsの取材に答えた。
この女性も、別の車いす利用者から「バニラ・エアで搭乗を断られた」と、聞いたことがあるという。
「マナーとして、事前に連絡が必要だというのもわかります。しかし、今回のケースで本当に問題なのは事前の連絡をして交渉したところで、搭乗できない可能性が高かったことです。拒否される可能性が高いとわかっていて、事前連絡する人はいませんよね」
女性は、木島さんが今回のような形で声を上げたのは「それ以外になかったからだ」と考える。そうしなければ、車いす利用者がバニラ・エアに乗れるようにはならない、というのが女性の考えだ。
「これは誰かが声をあげないと変わらないケースです。今回も実際に、木島さんが声をあげたことで、やっとやっとバニラ・エア側も対応をした。そして、アシストストレッチャーを導入しました」
バニラ・エアは奄美空港でアシストストレッチャー(座った状態で運ぶ担架)を14日から使用、階段昇降機も29日から導入する。(朝日新聞)
やる気になれば、対策を取ることができた。
「私は今回の木島さんの行動は勇気あるものだったと思います。なんで声をあげた当事者に批判が集まるのかまったくわかりません」
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そもそもバニラエアには身体障碍者を拒否する人種差別規定があった。
そうしたトランプ大統領流の規定に従わないという理由だけで木島氏を
クレーマーだと批判する人も、人間らしい思いやりに欠けた、人種差別主義者。
空港職員がいて、同行者が5人もいて、どこにも搭乗を拒否する理由は無いと思うのに、
職員は傍観し、介護する事も制止したが、そんな光景に出くわした時、
私なら著しい違和感を覚えるだろう。
木島さんを批判した人は、自分が事故等で身体障害者になったと仮定した時でも、
こうした空港の対応を、当たり前の事として、泣き寝入りできるのだろうか?
出来るだけ安く利用したいという、誰もが持ってる願望を、身体障害者だから持っては
ダメ!と言ってるに等しい、今回のバニラエアの対応と批難した人の価値観は
早急に見直した方がいい。