鹿児島市がオーストラリアや米国の姉妹都市に訪問団を派遣した際、森博幸市長が妻を同伴し姉妹都市以外のテーマパークや世界遺産、野球場などを「視察」していたことが分かった。市は旅費などを全額支出し「国際儀礼」と説明する。九州の7県と主要都市では過去5年間、姉妹都市交流を含め首長の海外出張自体に妻が同伴した例はない。識者からは「必要性を議論すべきではないか」との声も聞かれる。
西日本新聞は九州の知事と政令市、県庁所在市の市長について、2011~15年度の海外出張を調べた。
訪問団の費用は総額1500万円超え
森市長の海外出張は5年間で18回。このうち、11年11月の米国・マイアミ(8日間)と14年8月のオーストラリア・パース(10日間)は、妻が訪問団の一員として全日程に同行した。
パースは「姉妹都市盟約40周年記念」で、市議や市民代表ら11人が訪問。パースに実質3日滞在し、記念式典などの公式行事に出席したが、パースの前には2千キロ以上離れたゴールドコーストのテーマパーク「ドリームワールド」やメルボルンの世界遺産「王立展示館」などを回った。鹿児島市によると、訪問団の費用は総額1500万円を超える。
米国では、マイアミ市長表敬訪問や大リーグの球場視察に加え、マイアミから遠く離れたワシントンやニューヨークを「観光分野における魅力的な都市形成に関する視察」の名目で訪れた。市長の妻の旅費はビジネスクラスの往復航空運賃やホテル代などで約176万円だった。
妻を計5回同伴、歴代市長の「慣例」
森市長は04年に就任。11~15年度以外も、パース、マイアミ、イタリア・ナポリへの出張に妻を計5回同伴した。市によると、妻同伴の海外出張は森氏に限らず、歴代市長の「慣例」という。
森市長は「妻が着物姿で会合に出ると多くの人が寄ってきた。鹿児島の良さを伝える効果がある。議会が承認しており、公費は無駄に使っていない」と話す。
元鳥取県知事の片山善博慶応大教授は「知事時代の海外出張で妻を同伴したことはない」と前置きした上で「同伴が必要か否かは一概には決められない。地元で議論すべきだろう」と指摘する。
=2017/01/05付 西日本新聞朝刊=
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行き先だけ見ると観光としか思えない。視察の名目も
今や海外からも多くの観光客が押し寄せる秋葉原、浅草、軽井沢等の
観光地がある日本においては説得力に欠ける。
昨日の善光寺にも多く外国からの観光客が来てた。
今はネットで探せば何でもわかる時代。
ネットで調べれば済むというレベルの事も多いと思う。
慣例、視察という隠れ蓑に隠れて公費で旅行しちゃおうという、
見え見えの税金の無駄遣いは、そろそろ止めるべきだ。