ニート / 絲山秋子

「ニート」、その続編みたいな「2+1」、この2作の間に小休止のように1作、引越しする友人の家に行く「ベル・エポック」、そして、大阪へ行く新幹線に乗る男の話「へたれ」、最後がスカトロ小説「愛なんていらねー」。

ニート、2+1は、なんとなく「袋小路の男」につながっていくような作品。登場人物はちがうけど、ちゃんと働いている女が、働かない男、なんらかの理由でほとんど収入もない男、だけど、少なくとも自分にとって魅力のある男、そういう男との距離感みたいなものが。
人は、仕事を得て、結婚して、そして子供を持って、立派に育てて、それで一人前、みたいな社会常識、世の中全体がそういう雰囲気でそうじゃない人を追い詰めていくような世の中に何かものすごく違和感がある人なんだろうなぁこの人。

ベル・エポックも、最後の最後で「なるほど」と思わせる。
人と人との距離。あーなるほど。

へたれはねぇ、これまた最後の最後に本当にこいつへタレなんだっていうのがわかる仕組みになってるんだよなぁ。
ダメじゃんそれじゃ。やっぱヘタレですなぁ。

で、問題は「愛なんかいらねー」ですよ。
スチャダラパー好きの僕にとっては、絲山秋子がスカトロ小説を書くってこと以上に問題作ですよ。

ネット上のインタビューで絲山さんは、
「文芸誌に掲載した『愛なんかいらねー』。実は隠しテーマで、スチャダラパーを聴きながらセリーヌを読んだら何が書けるか、という実験をしたんです。3か月くらい、スチャダラパーばっかり聴いていました」
と言っていたのですよ。
セリーヌなんて人のことは知らないけど、これは楽しみだぞと思っていましたよ。
で、スカトロですよ。
スチャダラでスカトロ。
こういう実験をするぐらいだから絲山さんはもちろんスチャダラ好きなんだと思うんですけど、でもなぁ、小説に出さなくてもいいじゃないですか、スチャダラパーという言葉を。
なんかさぁ、スチャダラを楽しく聞けなくなっちゃったじゃないですか。
まぁ、しばらくの間だと思うんだけどさ。

うーん。

うーむむむむ。

どうしましょう。

という本でした。

おしまい。
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Unknown (藍色)
2009-11-02 02:43:07
こんばんは。同じ本の感想記事を
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