0248_神々の戦い(017)裕也の冒険-銅に閉ざされた脳⑤-
取次ぎを願い出て、暫くして、城から女性らしき人が出て来る。
徐々に近づいてくる。
フードを被っていて顔は良く見えない。
門の間近かに近づくと女性は声をあげた。
「裕也!よく来ましたね。
うれしい。」
その女性はアイリアである。
彼女は、わざわざ自身で確かめに来たのです。
「裕也。会えて嬉しくないのですか?」
アイリアは、すねて尋ねた。
「まあ…。…嬉しいです。」
裕也は、しぶしぶ答えた。
そして、暫く間をあけて本題に入ろうとした。
「こちらは、アクストラ。
古の魔族の王です。」
「くん。くん。」
アイリアは、匂いを嗅いだ。
「くん。くん。」
「魔族の匂いがするわ。」
「古の王様。いらしゃいませ。」
アイリアは、古の王であることを認めた。
「さぁさぁ。中に入って。」
アイリスは2人を中に招き入れた。
裕也は、一旦分かれることにした。
「部屋に着いたらまた呼んでください。
アイリア。アクストラのことは頼んだよ。」
裕也は、消えた。
アイリアは、少し不満だったが、アクストラを通して要件を聞くことにした。
そして、アクストラを応接間に通した。
応接間には、丸い木目の浮き出たテーブルと刺繍(ししゅう)の飾りのカバーを掛けた椅子が3つある。
クッションは効いていそうである。
「さあ。アクストラ様。お座りに成ってください。」
アクストラは、裕也のことは気にせずに本題に入った。
「昔から、光の神と闇の神とは戦っていた。
多くの捕虜(ほりょ)を捕らえ合ったと聞きます。
その捕虜の脳を銅漬けにして生まれ変わらぬようにしたと聞きました。
本当ですか?」
「私では、分かりません。
王に聞き、
調べてみます。
暫く、お持ちください。」
アイリアは、席を外して奥へと消えた。
つづく。 次回(銅に閉ざされた脳⑥)