正直言って、しつけを誤りました！

バーディー君を、甘やかして育ててしまいました。父さんのささやかな晩酌のつまみを
狙って、バーディー君は、ひょいと身軽にテーブルの上に乗っかります。
「こら、バーディー！降りなさい！」
バーディー君はへっちゃらです。これしか無いの？寂しい食卓だね～。
「馬鹿言ってんじゃないよ！もう１、２品出すわよ！」と、母さん。


母さんが揚げ物を出すと、揚げたての香ばしい匂いに誘われ、大きな鼻をひくひくさせ
ながら、とりあえず鼻をくっつけにいきます。ラップしてなければ、ぺろりとたいらげる
つもりです。以前、父さんの好物の、さばの水煮の缶詰を、缶からお皿に移したとた
ん、ひらりとテーブルに飛び乗り、ぺろりとやられました。そればかりか、鳥唐揚げも
焼き鳥も、思えばずいぶんやられてます。
「こら、バーディー、いいかげんに降りなさい！」
バーディー君はへっちゃらです。正直言って、しつけを誤りました！