コメント
 
 
 
同感です (吉法師)
2009-11-28 00:31:54
サラゴサvs辰吉(1)で思い出すのは、1R開始30秒頃にサラゴサが放ったフェイント→いきなりの左ストレートの先制攻撃です。サラゴサはこの一撃で「見切りと勘でパンチをかわす」辰吉のディフェンスを機能不全に陥らせ、あとはどこから、どのタイミングでくるのかが予測しづらい、変則的なフック系パンチで辰吉をズタズタに切り裂いてしまいましたね。

若さと勢い、と言いますが、言い換えると亀田に利がありそうな事を探しても「それしか無い(かなり贔屓目に見ても)」と言うのが現実なのかもしれません。確かに体力はあるのでしょうが、それがボクシングの力量に結びつくモノなのか?となるとかなり疑問があります。

かつてカーン博士が白井義男さんを指導する時に留意していたのは「軟らかくしなやかに動き、スピードを損なわない筋肉を作る」事だったと言います。過度に負荷をかけるトレーニングはせず、ボクシングに必要な動きを想定した運動を行う、充分にウォームアップを行なう、ロープスキッピングもゆっくりと回数を多めに行う事で、持久力と柔軟性を付けさせるようにする、気温の低い早朝のロードワークは行わず、日が高く登った午前中に、これもゆったりしたスピードで一時間ほどのロードワークを行わせる、パンチを打つ時にに博士が両手の指で作る輪を移動させ、それを正確に打ちぬく(カス・ダマトがマイク・タイソンを指導しる際に使った“ナンバーシステム”と酷似)など。現在の目で見ても実に科学的かつ合理的なトレーニング内容だと思います。しかもフライ級のみならず、一階級上のバンタム級でも日本チャンピオンになるなど、一回り大きい対戦相手にも挑み、勝利しています。白井さんがカーン博士に指導を受け始めたのは23歳の時からで、チャンピオンになったのは28歳、チャンピオンから陥落し、最終的に引退したのは31歳。当時の日本人ボクサーとしては、異例な選手寿命の長さだったのは、カーン博士の合理的かつ科学的な指導の賜物と言うべきでしょう。

対して、亀田一家の行っているトレーニングをTVなどの映像で見た限りでは「歯を喰いしばって、力をかけ続ける」無酸素運動系のトレーニングが多いように感じます。これだとボディービルや重量挙げなどの競技には良いが、スピード+持久力+しなるような滑らかさ、が要求される現代のボクシングには向いていないように思えるのです。
よくこの一家を評して「今までに無い新しいやり方を実践している」という論評がありますが、実の所、かつて他の誰かがすでにやっていた事の焼き直しがほとんどのように思います。例のガードを固め、体ごと相手を押して行く「亀ガード」にしても、ウィービング・ボビングをせず、攻防が分離した横着なピーカブースタイルの劣化コピーだと、私には思えるんです。

内藤が行っているトレーニング内容を見ると、スピードの変化をつけたランニングと階段ダッシュ等の組み合わせで、持久力とスピードを養い、サンドバックを叩く際に、横からトレーナーが押してバランスを崩しそうになる状態でも、パンチを正確に打つ練習など、実戦的かつ合理的な内容だと思います。その動き、パンチのモーションなど、どことなくですが、ダニエル・サラゴサを連想する物がありますね。

思い通りに動いてくれない相手と戦い、かつそれを想定した練習の内容(内藤陣営)と、自分よりも体格が劣り、体力だけで押し切れる相手と主に戦い、様々な戦術を取る相手を想定しない、いわば一人よがりな練習の為、とも言える練習内容(亀田陣営)の差が如実に現れる試合内容、そして結果になるであろう。そう思いますし、そうなって貰わないと困る、切実にそう思います。
 
 
 
マスコミの不見識が (こーじ)
2009-11-28 23:48:53
>吉法師様
 まったくマスコミの不見識が露呈している感じですよね。
 若さと勢いだけならベテランは勝てないという事になりますし、亀田のような筋肉を付ければ却ってストレートパンチが打ちづらいという事になります。

 ボクサーはボディビルダーではないのですから、特に軽量級は減量との兼ね合いもありますのでね。

 亀田的な発想では体を大きくして圧倒するという考えでしょうが、そうなると減量が余計にきつくなるだけだと思いますけど。
 
コメントを投稿する
ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません
 
名前
タイトル
URL
コメント
コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。