天川貴之 理念哲学講義録 哲学的エセー

無常から絶対無にいたる哲学の実相を平易なことばで綴り、人生に即した叡智のあり方を解きあかす。

6-5「苦悩と絶対者の意図」天川貴之

2018年06月09日 | 哲学(本文)
:::::::::::::::::::::
あの稲盛和夫をして
こう言わしめた書籍
『精神的ジャパニーズドリーム』
「京都賞受賞の可能性がある」
そして
『理念哲学講義録』
「更によくなっている」
:::::::::::::::::::::


理念哲学講義録~哲学的エセー~天川貴之
第六章 厭世観と楽天観について


第五節 苦悩と絶対者の意図

さらに、「人生と世界の本質は苦悩である。」という見解についても、
より高次なる立場から解釈しておきたいと思う。
「人生と世界の本質は苦悩である。」ということは、
通常の煩悩の内にある人間にとっては真理である。
この原理について、
何故このようになっているかと考察してゆくと、
そこに、絶対者の意志があられるといわざるをえないのである。
しかし、この絶対者とは、
ショーペンハウアーの述べるような「盲目的」な実在ではない。
限りなく合理的な叡智的実在である。
この地上は、あえて絶対者が、
煩悩に包まれたままでは苦悩の人生となることが、
予定されていると考えられるのである。
故に、かかる絶対者の配慮を忖度すれば、
地上のありとしあらゆるものは、
それがたとえ苦悩の源であっても、
積極的に受けとめなければならないということになるのである。
その意味で、人生の上でおこるすべてのことは無駄はなく、
すべては精神の糧であるといえるのである。
ある時は、精神を磨く砥石になって下さっているし、
ある時には、人生の芸術を彩る素材になって下さっているものなのである。
ジャンル:
作家
コメント   この記事についてブログを書く
« 6ー4「人生の諸段階の弁証法... | トップ | 6ー6「大楽天観の哲学」天川貴之 »

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

哲学(本文)」カテゴリの最新記事