ある牧師から

ハンドルネームは「司祭」です。

山谷裁判判決はクリスチャントィデイの「異端性」「張在亨に設立された国際組織」を全く認めていない

2020年02月14日 | キリスト教全般

前回のウェブログコメント欄で、根田祥一氏とやり取りをして、私は最後に以下の質問をした。



では、以下の2016年9月1日の以下の講演内容が、妄想ではなく判決文の事実認定に対して正しいことを証明してください。

>>II.山谷裁判(山谷ブログの名誉毀損・損害賠償請求事件=東京地裁判決確定)判決文でわかること

正統的キリスト教とは異なる異端性や、自分たちが否定してきた関係諸団体が張在亨によって設立された国際的な連携をもつ組織であると事実認定されている。

出典


以上引用終わり

この質問に対して、根田氏からの返信は無い。

根田氏は、あくまでもお招きした講演者であり、その方に質すのはいささか失礼かとは思うが、根田氏が「新聞屋」「ジャーナリスト」として発言されているので、私は問うているのである。

根田氏がこの講演で「山谷裁判からわかること」としてあげたのは、上記のことであるが、箇条文化すると以下のようになると思える。

1 正統的キリスト教とは異なる異端性が事実認定された。
2 関係諸団体が張在亨によって設立された国際的な連携をもつ組織であると事実認定された。

しかし、両点ともそもそも事実認定はされていない。

判決文の当該箇所によれば、1は「上記ノートには、『イエスキリストではなく、来臨のキリスト』(乙114の6)などと記載されており、この記載は、『イエスキリスト』が再臨することを教義とするキリスト教とは異なり、異端的な教義に基づく記載である」である。「東京ソフィア教会の異端性」が認定されたのでは無く、「ノートに異端的な教義に基づく記載があった」ことが認定されただけである(この件に関しては拙ウェブKノートを裁判所がどう判断したかに詳しく記しています)。

そもそも事実認定は名誉毀損の当否を判断するためのものであり、当該の判断においては「正統派ではない『キリストの来臨』に関する講義が平成14年当時、東京ソフィア教会において行われていた可能性がある。しかし、張在享が来臨のキリストであることが明示的に記載された部分はなく、本件ノートが東京ソフィア教会の信者であった◆◆によって記載されたものであったとしても、直ちに、張在享が来臨のキリストである旨の教義が東京ソフィア教会、ひいては原告会社において教え込まれていたとは認められず」とされた。

そうなると、この裁判の判決では、クリスチャントゥデイに関係する東京ソフィア教会の異端性を認めていないことになる。

2は「クリスチャントゥデイは、キリスト教メディアの世界的ネットワークとして、アメリカ、イギリス、日本、韓国等の世界各国の主要土地に記者を有し、新聞を発行している。原告会社は、上記ネットワークの一部として、日本において『クリスチャントゥデイ』という新聞を発行する組織である。(乙107,原告高柳p44,45)」であって、関係諸団体のネットワークを認めているだけである。

この事実認定が、名誉毀損に関してどこで引用されているかと言えば、損害についてにおいて、「上記のとおり、本件各名誉毀損表現が原告らについて摘示する事実の内容等に鑑みると、原告らの被った不利益の程度は小さいものといえないものの、本判決によって被告による名誉毀損が認定され、上記(1)の金額の損害賠償が支払われることによって、原告らの社会的評価や精神的苦痛は相当程度回復されると考えられること、前記認定事実(6)のとおり、原告会社は世界的なネットワークを有するマスメディアであり、自ら名誉回復措置を取ることが可能であることなど一切の事情を考慮すれば、上記(1)の金銭賠償に加えて、謝罪文を被告が管理するサイト上で掲載することが必要とまでいえる事情は認められないから、原告らの謝罪広告の掲載を求める請求は、理由がない」とされたのである。

「原告会社は世界的なネットワークを有するマスメディアであり、自ら名誉回復措置を取ることが可能である」という、クリスチャントゥデイ社にはむしろ有意義な判断がなされたといえる。「関係諸団体が張在亨によって設立された国際的な連携をもつ組織であると事実認定された」ということでは無いし、クリスチャントゥデイが「張在亨と関係する怪しい団体であると判断された」ということでは有り得ない。

従って、上記箇条文2点は、そもそも事実認定がなされていない件であるが、これに関連する裁判所の判断も、クリスチャントゥデイの「異端性」「張在亨に設立された国際組織」を認めるものでは無いし、判決文の他を見ても、それは全く認めてられない。


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49 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (Unknown)
2020-02-14 16:42:52
当時の情報量だけでは認められないという主張は正しいと感じます。
しかし。。。今の情報量で是非再検証してほしいです。
Unknown (Unknown)
2020-02-14 16:50:59
この問題に興味を持っている者です。匿名投稿お許し下さい。

お聞きしたいのですが、kさんが書いたとさせる→「イエスキリストではなく、来臨のキリスト」の来臨のキリストとは、何を指す意味なんですか?

何かしらの教団側からの説明がなされたのでしょうか?

どなたか、来臨のキリストの意味や、何を指している説明なのか詳しい方教えて頂けますか。よろしくお願いいたします。
Unknown (追加)
2020-02-14 16:55:27
来臨のキリストを張在亨さんを指す意味以外にでは、kさんは何を指す意味でノートに記載し、教団はそれをどのように説明しているor説明したのかを聞きたいという事です。
ややこしくですみませんm(__)m
Unknown (臼田)
2020-02-14 16:56:33
「『2000年前に馬小屋に生まれて十字架にかかった地上を歩まれたイエスキリスト』ではなく、『栄光に包まれた来臨のキリスト』」という講義であった可能性が高いですね。
深読みはダメ (根田祥一)
2020-02-14 17:15:52
お聞きしたいのですが、kさんが書いたとさせる→「イエスキリストではなく、来臨のキリスト」の来臨のキリストとは、何を指す意味なんですか?
何かしらの教団側からの説明がなされたのでしょうか?
どなたか、来臨のキリストの意味や、何を指している説明なのか詳しい方教えて頂けますか。よろしくお願いいたします。


Unknown (臼田)
2020-02-14 16:56:33
「『2000年前に馬小屋に生まれて十字架にかかった地上を歩まれたイエスキリスト』ではなく、『栄光に包まれた来臨のキリスト』」という講義であった可能性が高いですね。 >>>

臼田さん、あいのひかりの方々からそのような説明を聞いた覚えがありません。臼田さんの深読みでは?

永遠の福音を完成する「来臨のキリスト」が「イエスキリストではない」というのは、多くの脱会者たちの証言で一致しているキモです。
判決文をどう読むか (根田祥一)
2020-02-14 17:22:40
判決文をどう読むかはFB上の論争で詳しく書きました。私は一貫して、裁判で争われた「名誉毀損」成立の可否が問題ではなく、判決文が事実認定していたことの中に、CT側が頑なに否定していた不都合な事実が明らかにされていることを指摘してきました。残念ながら、そこで浮き彫りとなった「来臨のキリスト」が誰かという証明までは判決の段階では詰めきれていませんが、その後、皆さんが目にしたおびただしい元メンバーたちの証言で明らかでしょう。彼らはその人物を確かに「来臨のキリスト」と信じていたと証言しました。
>おびただしい元メンバーの証言 (臼田)
2020-02-14 17:58:05
正確な出典がありません。「目にした」とは何を指すのでしょう?
Unknown (Unknown)
2020-02-14 18:46:30
先程投稿した者です。
臼田・根田両先生早速の回答ありがとうございました。

私も随分とこの問題に興味があり数々の情報を知る事で自分なりに整理をしていますが、「栄光に包まれた来臨のキリスト』」という講義であった可能性が高いですね。」という可能性というのは、教団側からそのような教えをkさんにしたという教理を直接教団側から臼田先生がお聞きになったのでしょうか?

それとも先生がそのような解釈だった可能性を書いておられるのでしょうか?

先生がご否定されている証言者さん達の証言資料からは「栄光に包まれた来臨のキリスト」だった可能性を推測出来るような部分は私の知る範囲ではちょっと見つけずらかったので、先生が直接現役信者さんから、「そのような教えで私達は教えましたよ」的な事を教えてもらったのかなと思いました。

来臨のキリストの信者さんの捉え方とそこを脱会された方々の捉え方は全く正反対ですので是非とも両氏には納得いく答えが皆様に示せるような答えが見つけだせるまでご尽力して頂きたく思います。
キリスト教会の発展の為両氏共々これからも頑張って下さい。
「目にした」とは? (根田祥一)
2020-02-14 19:58:23
正確な出典がないとのご指摘、たぶんそう言われるだろうと思っていました。ご想像のとおり、元共同体メンバーだった方々の証言ブログ「ダビデ牧師と共同体を考える」が第1級の証言資料です。この証言を読んだ方の多くが、とても作り話とは思えない、証言を読んでこれまでCT側の説明では納得いかなかったことの実態が理解できた、というような感想を述べています。

圧力を受けて今は閉鎖されたのは残念ですが、証言者たちはブログ開設当初から、いつまでもブログを開設しておけない事態になることは予想していました。それを覚悟の上で、できるだけ詳細に自分たちが経験した事実を証言したのがあのブログです。実名ではないじゃないか、ブログの運営者が匿名では信用できないなどと批判されていますが、証言内容の信憑性は読者の感想が物語っているとおりです。匿名ブログであったので1年近くにわたって貴重な証言を掲載し続けることができたともいえるでしょう。

それに加えて複数の元共同体メンバーから、ブログの証言を裏付ける生々しい体験をうかがっています。彼らは、かつてCT:ダビデ共同体の中で「悪魔」「黒幕」「疑惑捏造の張本人」と吹き込まれて恐れていた根田に勇気を奮って会って謝罪し、真実を話すことを決断した方々です。中には、共同体の中で体験したことのトラウマに今も苦しんでいる方もいます。「事実なら実名で証言すればいいではないか」と臼田さんは言いますが、彼らがどれほど深い傷を心に受け、立ち直ると常にいるのか、まともな牧会者ならわかるはずです。
Unknown (Unknown)
2020-02-14 21:23:28
先程投稿した者です。私はどちらがどうこうという立場ではございませんが真実を知りたい一人として匿名での投稿をお許し下さい。私も長きに渡り見ていますが臼田先生の養護する気持ちやお立場も非常に理解をしているつもりですが、時々疑問に思う事もしばしございます。
まずは匿名だから100%受け入れる事が出来ないという部分を解除していかないと前には進んでいかないのではと感じています。確かにおっしゃる通り匿名者はその特異性を生かしいいようにも悪いようにも投稿出来ます。しかし個人や特定の企業などの名前を上げ誹謗するとこれは明らかな名誉毀損行為で人物特定されても文句はいえないでしょう。
しかし、疑問や質疑、持論、ご自身が体験した体験談なども勿論実名の方が信頼、優位性が上がるのは確かです。しかし、今回の元信者さんの体験談ブログの場合根田先生がおっしゃる通り、もし実名で組織の事を全く同じような内容で投稿すれば自分達に何が降りかかってくるのかが想像出来たはずです。人物が特定されまずは組織から個人的批判から始まり、名誉毀損、最悪の場合裁判になりやがては実名報道で世界中のキリスト教関係に実名報道されるでしょう。イさんの会見も拝見しましたが、私の感想ではあの会見は周りにそそのかされ会見した会見には見えませんてましたし相当の覚悟を持って挑まれたのが私の印象でした。
つまり、それだけのリスクを背負わないと正々堂々と組織の実情を暴露出来ない元信者さんの言いようもないもどかしさから、匿名ブログという方法に至ったのだと思います。
私は根田先生を養護するつもりはありませんし、勿論全て正しいとは思っていません(失礼承知ですみません)があの体験談ブログにはそれ相当なる真実(勿論全てではない)があると感じていますし、仮に訴えられた場合の想定(弁護士がついている可能性)しての勇気ある体験談だと思いました。

まずは、全て信憑性がゼロだと言う主張を少し緩めて先生ご自身で検証すべき段階に入ってきているのかなとも感じています。先生のこれからのご活用と名誉の為にも検証して頂き納得いく魂の説得力を是非とも期待しております。

どうぞご健康にはお気をつけてこれからもご尽力下さい。