日伊相互文化普及協会

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蕎麦粉、イタリアと日本

2007-10-19 14:42:25 | Weblog
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寒くなってきましたね。
イタリアも同じですが、本土はまだあまり夜昼の寒暖の差は大きくありません。
シチリアあたりでは今でも昼間はけっこう汗ばむくらいです。でも、そのせいか夜はとても寒く感じるんです。部屋にはもう暖房が入っています。



ちょうど今の季節のシチリアは、雷雨の季節でもあって、私は13日の夜一晩中、ゴロゴロ、ドドドーンという天の遠吠えを聞きながら眠りました。
去年、カターニアから帰国する日、軍隊まで出動するほどの雷雨があって、空港は閉鎖、乗用車なんかは水にプカプカ浮いてましたねえ。

ま、とにかく私は今日本にいて、イタリアから持ち帰って、焼いた栗を食べながら書いてます。




さて、最近、日本国内で蕎麦粉を使ったパスタを見かけるようになりました。
蕎麦粉は日本独特のもので、蕎麦のパスタは日本人がアレンジしたと思ってる人達は多いようです。



でも蕎麦粉はGrano Saraceno(グラーノ サラチェーノ)といって昔からイタリアにあります。
グラーノ サラチェーノとはサラセンの粉という意味で、キリストさんが生まれる頃にはありました。キリストさんを手にかけたのは確かサラセン人ではありませんでしたっけ。



現在の蕎麦の生産はポー川の流域が盛んです。
蕎麦は蕎麦掻のようにしてスープやミネストローネに入れたり、パスタやお菓子にも使います。トマトや香味野菜の入ったスープに入れた蕎麦掻やパスタ、エッセンスの効いたお菓子だと蕎麦の風味が飛んでしまうように思います。

蕎麦の風味を味わうには日本の食べ方がいいのではと多くの日本人は思いますよね。
が、日本で一般的に売られている乾燥蕎麦は風味なぞありません。
ウンチクをお話されるお生蕎麦屋さんにもありません。
私が外ればっかり掴んでるんでしょうか。

トマトや香味野菜を全然入れない、ブロードだけのスープに打ち立ての蕎麦を入れたもの、これはおいしいです。



去年イタリアで行ったジャパンフェスタで九州の持田さんは蕎麦を打ちました。つゆは鰹節と昆布。これはとっても美味しかったです。
この日本風の食べ方はイタリア人の人々にも好評でした。



つい先日、10月の6日と7日のことです。
オルヴィエートの食の祭典、Orvieto con Gustoに、蕎麦茶を紹介したのんちゃん。
蕎麦のお茶はイタリアにはありません。
イタリア人たちは真面目な顔で「フ~ム」とか言ったり、「ワオ!」、「ファンタスティコ!!」とか声を上げて飲んでいました。
全部売れましたよ。


イタリアでも蕎麦は健康にいいと医療機関から健康食として認定されています。
お茶は手軽でいいですね。



話は逸れますが、とうもろこしの粉はGrano Turco(グラーノ トゥルコ)といいます。
トルコの粉という意味です。
ポレンタにすると美味しいですね。身体があったまるのでこれからの季節によく食べられます。
この、とうもろこしの粉、南米ではトルティーリャという料理に使っています。

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