新・空と鷹と鉄の間に

ヒコーキ、ホークス、鉄道好きのブログです。

北東北に針路をとれ〜6

2017-07-26 19:17:35 | 日記

リゾートしらかみを降りて駅近くの宿へ急ぐと言いましたが、秋田駅構内には気になる物件がいくつもあります。ここで翌日撮影分もありますがまとめてご紹介したいと思います。
改札口からホームへ通じる通路に置いてあるD51型蒸気機関車の模型。秋田総合車両センターの製作で、記念撮影スポットになっているようです。そして周囲には本物の蒸気機関車の汽笛や煙室扉も展示されており、ちょっとしたSL博物館になっています。

その斜め前にはやや古ぼけているD51の模型。この模型は一度見てみたいと思っていたものです。かつて鉄道ジャーナル誌に連載されていた斎藤雅男氏の記事「鉄道とともに50年」の中で、氏が大館機関区長だった1953年の鉄道記念日に合わせて大館機関区で開催された機関区祭りの目玉として自らが発案して1/10のD51を作って走らせるという記述があり、いまでも保存されているとのことでした。そして現在は秋田駅で展示されているとのことだったので見たかった次第。60年以上前に作られたSLの模型が現存しているのも驚きですが、当時の国鉄マン、しかもD51の整備などを担当し、D51を知り尽くした男たちが作ったSLの模型であることも興味をそそられました。シンプルでありますが、なにか感じるものがあるSL模型でした。

メトロポリタン口に通じる北通路には元リゾートしらかみ青池編成をイメージした展示物が。そしてこの展示物の中には秋田駅員手作りのNゲージ鉄道模型のジオラマが展示されています。

もちろんジオラマのイメージは五能線沿線。こちらは日本海に沿って走る五能線のイメージでしょうか。車両はリゾートしらかみの原点とも言えるノスタルジックビュートレイン。1990年から1996年にかけて50系客車を改造した客車を専用塗装のDE10が牽引していました。その当時はまだ奥羽線や五能線にも50系客車による客車普通列車が走っていたので、客車列車となるのはごく自然な流れだったようです。そして秋田新幹線開業とともにリゾートしらかみ号が誕生します。

その隣には現在のリゾートしらかみ青池編成。この車両はKATOから製品化されているので、その模型でしょう。なかなかの力作ですが、惜しむらくは人通りが少ない通路に置いてあることでしょうか。

男鹿線が100周年を迎えたということで製作されたであろうなまはげの飾りつけ。LEDライトを使ってなまはげを再現しています。ちなみにこの奥には本物のなまはげの面も展示されています。

こちらは秋田新幹線20周年を記念して製作されたと思われるパネル。「秋田はきっといい日になる」とどこかで聞いたようなフレーズですが、ご察しの通り高橋優さんの「明日はきっといい日になる」が元になっており、現在秋田駅の発車メロディーにもなっています。こちらもLEDライトを使って光るようになっています。

そして改札を出たところに秋田といえば竿灯祭りの竿灯です。秋田駅オリジナルかと思われますが、これを見ると秋田に来たと思いますね。竿灯を見たところで駅を出てお宿へ向かいチェックインしました。


北東北に針路をとれ〜5

2017-07-25 20:12:57 | 旅行

鰺ヶ沢駅近くのスーパーで涼みがてら夕食の調達。夕食にお弁当を買って駅へ戻ります。鰺ヶ沢からは1537発リゾートしらかみ4号秋田行きに乗車します。列車別改札なので改札開始までの間に本日の宿へチェックイン時刻の変更の電話を入れておきました。

発車10分前ぐらいに改札が始まったので早速ホームに入って待合室で待機。ホームからは雲に隠れていますが岩木山が見えました。

鰺ヶ沢1537発のリゾートしらかみ4号は橅編成。車内に入ると壁や天井に木材が使われて木のぬくもりを感じる車内になっています。

そして3度の千畳敷駅での15分停車。朝、昼、夕方と千畳敷駅でそれぞれ15分ずつ滞在しています。駅からは出ずに橅編成の写真を撮ります。

この景色も3回目ですっかり見慣れた景色になりました。ふと脇を見ると千畳敷駅の時刻表が目につきました。

こちらが千畳敷駅の時刻表。1032発、1415発、そして1613発と、当駅に停車する上下合わせて13本の列車のうち3本に乗っていたことになります。1613に千畳敷駅を発車。日本海を眺めながら早めに夕食を食べてしまいます。
夕食を食べている間に深浦駅に到着。ここで隣に乗客が。空席も残っているというのになんということでしょうか。指定席の妙ともいうべき巡り合わせです。広げていた荷物を慌ててまとめて夕食もそこそこに済ませます。あとは車窓をのんびりと眺めて過ごすことに。 


西日が海面を輝かせてなんとも幻想的な風景になってきました。列車は秋田県に入り八森付近まで日本海を車窓の友としていますが、やがて海から離れて田園風景に変わります。なんとなく眠たくなってしばしウトウト。1754着の能代で目を覚ましてトイレに行きます。1分停車のはずですが、なかなか動き出しません。車掌の案内放送によると、奥羽線で先行する特急つがる6号が遅延しており、線路開通待ちとかで能代駅で抑止されているようです。どうやら特急が東能代駅をでないことには、動き出せないようです。10分ほど停車して1805ごろに発車。

東能代駅にも10分ほど遅れた1815ごろに到着。ここで進行方向が変わるので6分の停車時間が取られていますが、座席回転をしているうちに東能代駅を8分遅れで発車。その東能代駅にはリゾートしらかみをモチーフにしたしらかみ3兄弟のヒーローもののキャラの顔出しパネルが置いてありました。

奥羽線に入り列車は快走します。しかし遅れはそのままになり秋田駅に8分遅れの1905に到着。暗くなりかけた秋田駅では男鹿線のキハ40型が出迎えてくれました。写真撮影も早々に切り上げて駅近くの宿へと急ぎます。


北東北に針路をとれ〜4

2017-07-22 19:49:23 | 旅行

十二湖駅でリゾートしらかみを降りて、駅のコインロッカーに大きな荷物を預けて身軽になってからバス停へ。バス停にはすでに外国人観光客が並んでいました。1135発の弘南バスに乗って奥十二湖駐車場へ。終点奥十二湖駐車場でバスを降りて十二湖散策です。が、あまり時間がないのでかなり端折ります。

バス停のすぐ近くの鶏頭の池は水面も大きくなかなかの眺めです。緑の中を歩いていると、心地よい風もありますが歩けば暑くなる気温であることに変わりはなく、扇子で扇ぎながら歩きます。そして目的の青池に到着。

青池はその名の通り、水面が青く見えることからその名前がついていますが、なぜ青く見えるのかは謎だそうです。十二湖観光随一のスポットですが、池自体はものすごく小さく水深も10m以下です。が透明度は高いらしくほぼ池の底まで達する透明度だそうです。高さによって青の色に違いがあるように感じたので、光の加減で青く見えるのではないでしょうか。
時間の都合で青池のみ見てバス停へ逆戻り。時間があればもっとあちこち散策したかったのですが…。バス停へ戻ってからしばし涼みます。じっとしていると吹き抜ける風が心地よくホッとします。1230発のバスに乗って十二湖駅へと戻ります。
十二湖駅でバスを降りるとこんな看板が立っていました。本来の県境はもっと南の方なのですが、観光的県境という表記もあるからにはなにか謂れがあるのでしょう。帰って調べてみたら青森県鰺ヶ沢町、深浦町、秋田県八峰町が参加しているルート101観光連絡協議会の活動の一環として毎年国引きの綱引きならぬ網引きを行なって、勝った方の県へ県境を移動できるという取り組みを行なっているそうです。

駅へ着いてから物産館で青池アイスを見つけたので、思わず買ってしましました。火照った体をアイスでクールダウンです。深浦町のご当地名物の青池ソフトクリームをアイスに仕立ててしまったもので、先ほど見てきた青池をイメージした青色をしています。味はヨーグルト風味でした。シンカンセンカチコチアイスとは違い、すぐに食べられる柔らかさであっという間にいただいてしまいました。
十二湖1309発の弘前行きリゾートしらかみ3号に乗車します。ハイブリッド車のHB-E300系青池編成での運転です。

十二湖を発車するとすぐに現れるのはJR東日本で一番短いトンネル仙北岩トンネル。全長9.5mのトンネルです。群馬県の吾妻線にあった樽沢トンネル(7.2m)が廃止されてしまったので転がり込んできた最短トンネルの称号です。ちなみにJRでの最短はJR西日本呉線にある川尻トンネル(8.7m)です。

先ほどまで見ていた光景を見ながら進み、列車は千畳敷駅に15分停車。2度目の停車なので駅の外には出ずに列車の写真を撮り後は涼しい車内にいました。リゾートしらかみ3号は鰺ヶ沢駅までの乗車です。

1436に到着した鰺ヶ沢駅で下車すると、ブサカワ犬わさおが出迎えてくれました。 


北東北に針路をとれ〜3

2017-07-21 20:25:58 | 旅行

リゾートしらかみ2号は青森を発車すると奥羽本線を南下。弘前まで行き、折り返して川部に戻ってから五能線に入ります。こんな走り方をするのはやはり弘前は外せないからでしょう。
 
弘前が近づくとおいわきやまと親しまれている岩木山が見えて来るのですが、なんだかかすかに見える感じで締まりがありません。おまけにガラスが反射してしまいなんだかよくわからない写真になってしまいました。

そして弘前といえばりんご畑。五能線に入るとりんご畑があちこちに見られるようになります。青いりんごの実がついているのが車窓からも見て取れます。「あれが芯止めだね」という言葉が近くの席から聞こえてきたのはブラタモリの影響でしょう。五所川原を発車すると車内には津軽三味線の音色が流れます。先頭車で行われている津軽三味線の演奏を車内に流しているのですが、時折駅到着案内放送が入るのは致し方ありません。列車の走行音とあいまって心地いい音色でした。

鯵ヶ沢を出ると列車は日本海沿いを走行します。鯵ヶ沢から秋田県の八森付近まで五能線は海岸沿いを走り、車窓に日本海が広がります。 

千畳敷駅には1017着。列車はここで15分停車します。15分の停車時間には千畳敷海岸を散策することができます。

千畳敷は1792年の地震で隆起したと伝えられる海岸段丘面で、津軽の殿様が千畳の畳を敷いて宴会を開いたことからその名前がつけられています。平らな岩場を歩くことができ、岩場からは日本海が間近に見られます。また駅そばの土産物店を覗くこともでき、イカ焼きが人気のようでした。

千畳敷駅に停車するくまげら編成。線路の後ろの崖も海岸段丘の崖です。発車3分前にはタイフォンが鳴らされ、乗客が次々に戻ってきます。1032に千畳敷駅を発車。発車してからなんだか急にお腹が減ったので、お昼用のおにぎりを食べてしまいます。日本海を眺めながらのおにぎりは美味しいものです。


広戸ー深浦間では五能線撮影スポットにもなっている海岸を徐行して走ります。岩場の風景が見事で、あちこちからスマホカメラのシャッター音が響きます。リゾートしらかみの車内パンフレットの写真もこの海岸で撮られているそうです。

深浦には1056着。ここで秋田を0820に出てきたリゾートしらかみ1号と行き違いのため6分停車します。

ホームに降りてリゾートしらかみ1号を撮影。ブナ編成で運転されていました。この編成にはあとで乗る予定です。
ブナ編成と行き違いをして深浦を1102に発車。車窓に広がる日本海の景色を堪能していると、そろそろ下車駅が近づきます。広げた荷物をまとめて下車準備。 


十二湖駅に1126に到着しました。十二湖駅で下車します。 


北東北に針路をとれ〜2

2017-07-20 19:41:18 | 旅行

7/15の朝は4時前に目が覚めてしまいました。青森はすでに明るくなっており、暑くなりそうな感じです。寝れそうにもないので朝食を買いに行きがてら早朝の散歩に出かけることにしました。

ホテルからそう遠くないところに青森のシンボル観光物産館アスパムと青い海公園があり、散策にはもってこいです。青い海公園には仮設の小屋が建てられており、半月後に迫っている青森ねぶたの準備が進められているようです。仮設の小屋はねぶた小屋でした。

公園から港へ出ると青森駅をまたぐ青森ベイブリッジと青函連絡船八甲田丸の姿が。朝日を浴びて輝いていました。ベイブリッジの下を通り、青函連絡船八甲田丸の近くまで行ってから青森駅前を通ってホテルへ戻ります。小一時間の散歩でした。部屋へ戻ってから汗を流して、買ってきた朝食を食べます。身支度をしてホテルを7時半ごろチェックアウト。青森駅へ向かいます。
青森駅のニューデイズでお昼用のおにぎりなどを買ってホームへ。程なくしてから今日の列車が到着しました。

青森駅0810発の五能線経由秋田行き快速リゾートしらかみ2号です。キハ48型改造のくまげら編成で運転されます。入線後に荷物を自席に置いて写真撮影。くまげら編成の塗装は白神山地に生息するクマゲラと五能線沿線の夕日をイメージしたものだそうです。

こちらはくまげら編成のロゴマーク。クマゲラの親子がさりげなく入っています。

ところで、この夏は青森・函館で観光キャンペーンが行われています。昨年、青森・函館で青函デスティネーションキャンペーンがあり、その翌年ということでアフターデスティネーションキャンペーンと銘打っています。ちなみに観光デスティネーションキャンペーンとはJRグループと指定された自治体と地元観光業者が共同で行う大型観光キャンペーンで、毎年春、夏、秋に指定自治体で行われています。2017年は春が四国4県、夏が長野県、秋が山口県です。冬もありますが、冬は毎年「冬の京都」固定です。
そして今回の旅の様子を綴る本記事のタイトルですが、過去の北東北デスティネーションキャンペーンのメインテーマを使わさせていただいております。 
そんな余談をしている間に列車の発車時刻が近づいてきました。乗り込むと程なくして快速リゾートしらかみ2号は0810に青森駅を発車しました。