透明タペストリー

本や建築、火の見櫓、マンホール蓋など様々なものを素材に織り上げるタペストリー

「ヴィジュアルを読みとく技術」

2021-10-21 | A 本が好き


『ヴィジュアルを読みとく技術』吉岡友治(ちくま新書2021年)

 帯のことばに惹かれた。**センスで感じるのではなく、ロジックで解釈すると・・・ 感性と論理が一つになる。**

幾何学の問題を解くカギは有効な補助線を引くことができるかどうか。本書の著者・吉岡友治氏は近現代絵画を解釈する手立てとして社会学や政治学、哲学や人類学など、さまざまな補助線を引くことを挙げている(256頁)。

このことを「はじめに」でも次のように書いている。**見たものを語る技法は、別にアートや芸術学の語彙や話法の中に閉じ込められているわけではない。むしろ、アートやヴィジュアルは、そういう限定された話法を超えて、我々が生きる世界に直接つながる。それぞれが自分の語彙を利用して、あるときには哲学の、あるときには政治学の、またあるときは社会学の話法で語っても全然構わないはずだ。**(12頁)このことが要点ではないか。

理解力不足故、どうも話の展開、論理の流れがよく分からない。要するに自分なりのバックグラウンドで補助線を引き、自分なりに見て、自分なりに語ればよいということなのだろうか・・・。著者の言いたいことは、このようなことではないような気もする。


 

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「あ、火の見櫓!」写真展

2021-10-20 | A 火の見櫓っておもしろい


なんだか楽しい造形 飯山市蓮にて 

 朝日美術館で今月16日(土)に始まった「あ、火の見櫓!」写真展、今週は23日(土)の午後1時ころから3時半ころまで在廊します。数名の方からこの日に行きますという連絡をいただきました。30日に5人で行きますという連絡も。

火の見櫓は十基十色、姿形の多様性を見ていただき、おもしろいって思っていただけたら幸いです。


 

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「全国2954峠を歩く」

2021-10-20 | A 本が好き


『全国2954峠を歩く』中川健一(内外出版社2018年)

 この本のことは「石丸謙二郎の山カフェ」というNHKのラジオ番組で知った。毎週土曜日の朝8時5分から始まるこの番組を時々聴くことがあるが、9月4日放送のこの番組に著者の中川さんが出演されていて、峠の魅力を語っておられた。で、この本を読んでみたいと思ってしばらく前に注文していた。

この本の構成は以下の通り。
「峠っておもしろい!」
「峠の楽しみ方」
「効率良くまわるために乗り物に工夫を重ねた」
「厳選峠!33の物語」
「絶対行きたい峠120」
「僕がまわった峠リスト2801」

中川さんは2008年に峠めぐりを始めて10年間で全国2954の峠を制覇したという。このことにまずびっくり。多くは徒歩ではなくバイクや四駆の車でだけれどすごい数だ。

本には峠そのものに関する情報はあまり多くはなく、カバーに「歴史散歩を峠で楽しむ!」とあるように峠にまつわる歴史に関する記述の方が多い。それぞれの峠の地図が掲載されていないのは残念。だが、今は便利。ネットで検索すれば簡単に地図を見ることができる。こんなところにある峠か・・・、場所を確認してびっくりすることも。この本を索引にあちこちの峠をストリートビューで追体験というのか疑似体験というのか、もできる。時間があるとき、パソコンの画面で峠に行くのも楽しいだろうな。

**日本には3773の峠が存在するが**(5頁)とさらっと書いてあるが、どのように調べたのか紹介して欲しかった。それから巻末に「僕がまわった峠リスト2,801」が掲載されてるが、3,773すべての峠をリストアップして欲しかった。「僕が調べた日本の峠 リスト全3,773」という具合に。


道つながりではこんな趣味の本も。過去ログ

凡そ世の中にあるもので人の趣味の対象になっていないものはない。自然のものであれ人工のものであれ、必ず趣味にしている人がいるものだ。デープな世界を覗くのは楽しい。


 

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十三夜

2021-10-18 | A あれこれ

 今宵は十三夜。陰暦の9月13日の夜の月。夜空に浮かぶ少し歪んだ月をしばらく見ていた。

整形の満月を愛でるという習慣は平安時代に中国から伝わったと何かで読んだ(読んだ書名は忘れてしまった)。少し歪(いびつ)な形の方を好むという心性が日本人にはあるようだ。都市計画然り。中国からシンメトリックな都の計画がこの国に伝わったが、いつの間にか、それがくずれてしまった。寺院の伽藍配置然り。

 
飛鳥寺の伽藍配置(左)と法隆寺西院の伽藍配置(右)「日本名建築写真選集4 法隆寺」新潮社より

寺院の伽藍配置における塔の位置の変化。塔が中心にあると伽藍全体の「バランス」が良くない、美しくない・・・。左右対称でかつ強い中心性を示す配置は日本人の美意識に合わなかった。浮かんできたのは非対称、塔を中心から外した伽藍配置。そのイメージに合わせて塔の位置を変えた・・・。


過去ログを再構成した。

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牛鼻の龍

2021-10-18 | D 建築に棲む生き物たち




棲息地:上伊那郡辰野町沢底 撮影日2021.10.16

 立派な蔵、牛鼻に龍。棟木や母屋の小口を薄い鋼板で塞いでいる。小口が吸水して腐朽するのを防ぐ知恵。左の板張り部分は物入だろうか、どのように支えているのだろう。きちんと見ておくべきだった・・・。

辰野町の沢底地区では何棟も蔵を見かけた。蔵の妻壁上部の「牛鼻」には家紋や寿、水などの文字の他、縁起物の鶴や亀の造形が施されていることが多い。この蔵の牛鼻には龍が棲んでいる。は水の神であるから火除けの願いが込められているのだろう。

「建築に棲む生き物たち」に投稿するのは久しぶり。


 

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辰野町伊那富の火の見櫓

2021-10-17 | A 火の見櫓っておもしろい


1313 上伊那郡辰野町伊那富 3無36型 撮影日021.10.16

 遠くから上の写真を撮った時、屋根は6角形だと思った。だが、車で通過する時に屋根が3角形だと分かり、スルーするわけにはいかないと思って引き返してきた。


見張り台が6角形で屋根が3角形という組み合わせは記憶にない。柱3本の場合には3角形の屋根は支えやすく、構造的に合理的だが、覆うことができる面積が少ないために、もっと簡易な火の見櫓では見られる。ただし、その場合には見張り台も3角形(隅切りをしている場合が多いが)のことが多い。梯子に火の用心と書いた板を取り付けて、登れないようにしてある。


 

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辰野町沢底日向の庚申碑

2021-10-17 | B 石神・石仏


上伊那郡辰野町沢底日向 石神・石仏 撮影日2021.10.16

 辰野町沢底日向で見た青面金剛像2体


光背型の石(高さ68cm、幅46cm)に一面六臂の青面金剛を納めている。像の上に日輪と月輪。
像の右手には上から宝輪、宝剣(体の前)、矢を持ち、左手には三叉槍(剣?)、人身(体の前)、弓を持っている(手元の本による俄か勉強で得た知識)。顔の怒りの表情がなかなか好い。脚の下に馴染みの三猿。 



細長い碑形(高さ100cm、幅38cm)の上部に日輪ふたつ、と思って調べると、月にも円形のもの(満月か)があるという(『庚申信仰』平野 実(角川選書1969年 57頁)。だからこれも日輪と月輪か。


四手。合掌している二手、他の二手に持っているものはよく分からないが右手は剣?(単なる棒ではないと思うが)、左手は蛇?(蛇を持つことはあるようだ。*1)顔はやはり憤怒の表情か。

刻字 像の両側に文字があるようだが読めなかった。碑の裏面は未確認。


*1 上掲書52頁 **右側三手が上からそれぞれ輪・矢・索を持ち、左手三手が上からそれぞれ矛・弓・棒を持っている。以上三例が比較的一般の型であるが、このほか持ち物には、鍵・斧・数珠・独鈷・三鈷・どう幡(どう:漢字変換できず)・日月輪・宝珠・卍・蛇など各種あり、なかには空手のものもある。**

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辰野町沢底入村の道祖神

2021-10-17 | B 石神・石仏


上伊那郡辰野町沢底入村 双体道祖神 撮影日2021.10.16


 山の斜面に何基かの石仏と共に双体道祖神が祀られている。「日本最古の道祖神」という看板が設置されている。説明文は文字のペンキが剥落していて読み取れない。


櫛形に整えた石(高さ75cm、幅50cm)に双体道祖神が彫られている。男神が女神の着物(服装についてはよく分からない)の裾を男神が手で掴み、女神が手を添えて開いているように見える(*1)。となると、ちょっとエッチなしぐさということに(*2)。厄病神はアツアツのカップルには寄り付かないとのことだから、このしぐさも頷ける。集落の賽の神としての役割を負う神様のデザインに相応しいともいえるだろう。両神の姿形が整っていて、石との大きさのバランスも良い。


像の右側に永正二年、左側に入澤底中と彫り込まれている。永正二年は室町時代で西暦1505年。建立年が彫り込まれた道祖神で最古と言われている。ただし真贋は定まってはいないようだ。像がそれほど損耗していないということも、後年同じように彫って建立し直したのではないかという理由のひとつに挙げられている(*3)。安曇野でよく見られる花崗岩の道祖神は損耗しやすいが、石質によっては経年に伴う損耗がそれ程ないこともある。仮に損耗してしまって像がはっきりしなくなったからと、建立し直すことが道祖神や青面金剛像などの石神・石仏で実際に行われていたのだろうか・・・。仮に行われた場合、再建立した年を刻まないということも不自然だと思うがどうだろう。作風についても指摘があるが、凡そ芸術表現というものはいつの世でも多様なものと捉えたい。入澤底中という刻字について。今は沢底入村だが、昔この地は入澤底村だったようだ。室町時代のことは不明。


*1 このような姿を「裾まくり像」と分類している文献もある。『双体道祖神』伊藤堅吉(緑生社 発行年不明)
*2 直接的な表現のものもある。
*3 上掲書にこの道祖神について次のような記述がある。**像碑の風化状態、作風などから、後年同所にあった古碑の口伝年代をこ   の碑を再建した時刻入した疑念がある。**(105頁)ただし双像記年刻銘代表碑表(107頁)には掲載されている。ちなみに同表で 2番目は大永2年(1522年)所在地はやはり長野県で北安曇郡松川村大泉寺となっている。

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辰野町沢底の火の見櫓4

2021-10-17 | A 火の見櫓っておもしろい


1312 上伊那郡辰野町沢底入村 入村ふれあいセンター 3無66型 撮影日2021.10.16

 沢底の一番奥の集落・入村、後方に山が迫っている。ここにも火の見櫓が立っていた。


長野県の南信地区には4角形の火の見櫓が多いが、昨日(16日)沢底で見た火の見櫓は4基とも3角形だった。なぜ、中信地区には3角形が多くて南信には4角形が多いのか、理由は全く分からない。

外付け梯子の段数と間隔(ピッチ)から見張り台の高さが約8.1メートルだと分かった。この高さを外付け梯子で昇り降りするのは怖いだろうな(といつも思う)。沢底公民館近くの火の見櫓(1311)はピカピカだったが、この火の見櫓はサビサビ。




柱で支えていない下り棟(稜線部)を両側の柱から持ち出した曲線部材によって支えていることがよく分かる。錆びていることもよく分かる。


手すり付きの外付け梯子。櫓の下部はやはり脚でないと。


「道祖神 200m」の看板が立っている。日本一古い道祖神となると、見に来る人が少なくないのだろう。



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辰野町沢底の火の見櫓3

2021-10-17 | A 火の見櫓っておもしろい


1311 上伊那郡辰野町沢底 沢底公民館の近く 3無66型 撮影日2021.10.16

 沢底川沿いに集落が点在する沢底地区を奥へと進む。最古と言われている道祖神がある入村地区はこの先だ。途中、沢底公民館のすぐ近く、アイストップのように火の見櫓が立っていた。




反りが強い6角錘(六角錐という表記が一般的)の屋根頂部に飾り付きの避雷針、下り棟下端に平鋼の蕨手。6角形の見張り台を大きく欠いて外付け梯子を取り付けている。手すりのデザインは蔓状、曲線のデザインが多く、このような直線で構成されたものは少ないという印象。6本の下り棟の内、3本を柱で支えているが、柱の無い残り3本の下り棟を支持材で突いている。錆止め塗装がされているのは好ましい。消防信号板も内側を向けてきちんと取り付けられている。


柱脚のコンクリート基礎が少し心もとない。


部材接合部 柱材の等辺山形鋼に溶接接合したガセットプレートに横架部材の等辺山形鋼(柱材よりメンバーは小さい)をボルト接合している。ブレースの丸鋼は曲げた端部を引掛けただけの引掛け接合(このような呼称はない。私の造語)。


 

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辰野町沢底の火の見櫓2

2021-10-16 | A 火の見櫓っておもしろい

 辰野町には何回も出かけているが、沢底川沿いに集落が点在している沢底地区は初めてだった。入村という一番奥の集落にある最古の道祖神を見るために出かけたが、途中で火の見櫓とも出会った。


1310 上伊那郡辰野町沢底 3無66型 撮影日2021.10.16 




この様子からだいぶ前から使われていないことが分かる。消えゆく火の見櫓・・・。


 

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辰野町沢底の火の見櫓1

2021-10-16 | A 火の見櫓っておもしろい


1309 上伊那郡辰野町沢底山寺 3無66型 撮影日021.10.16


 櫓の高さを稼ぐためだと思うが、主要道路から脇道に入り、一段高くなった所に立っている。主要道路側からは鬱蒼とした竹藪に遮られて火の見櫓は殆ど見えない。


火の見櫓全形 見張り台の高さは約7.8メートル。外付け梯子直登で見張り台へ。


見張り台の床面と梯子の取り合いの様子 手すりはカットしないで繋いでいる。手すりを構造的に成立させるためと団員への安全上の配慮。半鐘は屋根の中心から吊り下げてある。


消防信号板を見張り台の内側に向けて取り付けてある。これが正解だと思う。外側に向けたのでは打鍾する時、見ることができないから。


脚元 柱間隔は1.8メートル(1間)。外付け梯子を登り降りするのだから、櫓の中に入る必要がなく、このようにブレースを設置しても支障無いが、やはり脚は欲しい。脚元周りの雑草を刈っているのかもしれない。もしそうなら嬉しい。


 

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辰野町赤羽の火の見櫓

2021-10-16 | A 火の見櫓っておもしろい


(再280)上伊那郡辰野町赤羽 4脚44型 撮影日2021.10.16





 火の見櫓の全形を正面から見る。向かって右側の脚部に消火ホースを引き上げるための手動のウインチを取り付けてある。フックに消火ホースを掛けて、引き上げるのだが、ハンガーの動きを拘束するためのガイドレールを見張り台まで設置してある。レールには2カ所ホースが風にあおられてあばれないように丸鋼を加工した、(名前が分からない・・・)金物を付けてある。火の見櫓の見た目は芳しくないが、消火ホース乾燥塔という機能面からは好ましい。


脚の付け根、この位置で梯子を切り換える意図は不明。


梯子の上端は床面より上に突き出しておく方が登り降りしやすいが、これは床面まで。手すりの高さはもう少し欲しい。




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希望

2021-10-16 | C 朝焼けの詩


撮影日時 2021.10.16 05:40ころ

爽やかな秋の朝焼け
今日は好いことがありそう

 

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「あ、火の見櫓!」写真展

2021-10-15 | A 火の見櫓っておもしろい


写真展の会場外観:朝日美術館・歴史民俗資料館 


作品展示の様子

■ 明日(16日)朝日美術館のふれあいギャラリーで「あ、火の見櫓!」写真展が始まります。

会場の様子を確認してきました。70枚近くの写真がパネル化され、展示されています。写真の下に所在地と説明文を付けてあります。昨年のスケッチ展に続き、今年このような写真展が実現することなど全く予想していませんでした。展示の準備作業をしていただいた皆さんに感謝します。

会場にお越しいただき火の見櫓の写真をご覧いただければ幸いです。17日(日)の午後1時過ぎから3時半ころまで在廊します。


会期:10月16日(土)~11月7日(日)
開館時間:9時~17時(月曜日休館)

※写真展のみの観覧は無料ですが同時開催の「昭和ノスタルジー展」も観覧される場合、200円の入館料がかかります。こちらもぜひご覧ください。キネマ旬報 昭和33年~42年 74冊、昭和の観光ポスター、会津八一の書、北川太一(文芸評論家、高村高太郎研究の第一人者)の版画・・・、あ、いいなと思う油彩画も。

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