透明タペストリー

本や建築、火の見櫓、マンホール蓋など様々なものを素材に織り上げるタペストリー

休日の午後の雑想

2009-11-22 | A あれこれ


最近取り付けられた看板

久しぶりに休日の午後のひと時をカフェ・シュトラッセで過ごした。深煎りのケニヤをゆっくり味わいながらあれこれ雑想・・・。

 昨晩NHK・BS2で聴いたあきなおみの歌。2時間番組で何曲も聴いたがベスト3を挙げるなら「港が見える丘」「さだめ川」「星影の小径」かな・・・。

 今朝見た「日曜美術館」ではバロックが取り上げられ、一つ前の時代のルネサンスと比較して何点もの芸術作品が紹介された。秩序的なルネッサンス、聖堂ではドームの頂部が真円、理想的な秩序を崩したバロックでは楕円か・・・、なるほど。ラファエロとカラヴァッジョの宗教画、ルネッサンスとバロックの表現の違い。カラヴァッジョの絵の方が好きだな。

黒川紀章は若尾文子を「君はバロックだ」と口説いた、どういう意味だったんだろう・・・。

番組にゲスト出演していた分子生物学者の福岡伸一さんが、フェルメールの「デルフト眺望」について、部分は細密には描かれてはいないものの、全体はリアルだという主旨の指摘をしていた。上野で観たフェルメールは確かに指摘の通りだった。

この時代、数学の微分法が確立して、連続的な変化の瞬間を捉えるようになるが、絵画の世界にもこの概念が適用できて「デルフト眺望」も時の流れの一瞬を捉えたものだという。絵から時の流れの連続性がイメージできるという指摘は「なるほど!」だったなぁ。

 部分と全体。まちを構成する個々の要素の魅力とまち総体の魅力の関係・・・。そうか、福笑い! 顔を構成する目や眉や鼻、口などはグッドデザインなのにそれらのレイアウトの結果としての顔全体のデザインはどうも・・・、ということと似ているのかも。そこに何があるのだろう・・・。部分と全体を関係付けるシステム?

まちの魅力に欠かせない要素は、まちの規模が小さいこと、まち全体を俯瞰できる場所、まちなかを流れる川、情緒ある街並み・・・。角館を訪れたことは未だないが、あのまちにはこれらの要素がすべて揃っている・・・。調べてみて分かった。古城山という俯瞰場、桧木内川、しだれ桜がきれいな武家屋敷の街並み・・・。では、長崎は?

 司馬遼太郎はマップラバー、歴史や人の一生を俯瞰的に、総体的に捉えようとした。藤沢周平はストリートラバー、市井の人々の日々の暮らしのディテールを表現した、と言っていいかも。

*****

あれこれ雑想していて、持参した『脳で旅する日本のクオリア』はいくらも読み進むことができなかった。


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2 コメント

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クオリア (昴)
2009-11-23 13:55:11
U1さんが書かれている事自体がクオリアなので、茂木先生のクオリアをこの日は読まなくても良かったんですよ、きっと。

感動や思索を脳科学者なら何と表現するのか、参考になるかと思ったので…。


私は風邪をひいて自宅静養中です。U1さんもお忙しいとの事、風邪など召されませんように時節がらご自愛下さいませ。
お大事に (U1)
2009-11-24 06:34:33
昴さん、風邪ですか・・・。お大事に。酔族会までにキッチリ治してください!

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