私はテレビはどんなものでも見る方なので、くだらない番組を見た後でいつも後悔する事が多い。
特に風呂場でボーッと浸かって暖まりながら見てる時が一番の至福の時で、どんな番組でも見てしまい、つい長湯をしてしまう。
娘を連れて入るにもテレビがあると誘いやすい。
少なくともテレビを見てるから風呂は後でという言い訳は通用しないからだ。
だから、この風呂にあるテレビはとても重宝している。
今思えば、家を建てる時、キャーンペーンで住宅会社がプレゼントしてくれたのはとてもラッキーだった。
ところで、先日たまたまクイズ番組を見ていたら、段々ハマッてきて、いつの間にか声を出してクイズに答えていた。
あまりに回答者のレベルが低かったので、そんなことも知らないのかって具合に答えていたら段々興奮してきて知らずに大声を出していたらしい。
なんせテレビの方はいくら私が答えても正解ですとは言ってくれないので、回答者が正解を言うまで答えを連呼するカタチになる。
一緒に入っていた娘も呆れ顔だ。
「うるさいよー、別に答えなくて良いんだよ。」ってたしなめられたが、興奮したヒゲオヤジは全く気にしない。
そこへカミさんが風呂へ顔を出した。
てっきり「うるさい」ってクレームがつくと思った。
私の声は割と大きく、普段から声が大きいってたしなめられることが多かったからだ。
自分でちょっと大きいと思った時は周りが相当うるさいと感じるレベルであることも承知していた。
しかし、笑いながら告げられた言葉は意外なものだった。
「面白いよ! 時差がある。」
「へっ、時差って何のこと?」唐突に、こんな事を言われても何のことかさっぱり分らない。
何がどう面白くて、時差って何だよーって突っ込まざるを得なかった。
「とにかく来てみてよ。」と言われ、素っ裸のまま簡単に体を拭いてキッチンに行ってみた。
キッチンが風呂場と居間の中間地点になっていて、丁度そこは居間と風呂場の両方のテレビが聞こえるポイントとなっている。
耳を傾けてみて本当に驚いた。
同じチャンネルを見ているのに、居間のテレビが明らかに遅れているのだ。
1秒もない時差だが両方聞いているとはっきりと分り、とても奇妙な感じがした。
普段は風呂場の扉が閉まっていてはっきり聞こえないので、この違いに気がつかなかった。
カミさんが最初はキッチンで片付けの仕事をしながら居間のテレビを見ていて、風呂場のオヤジが回答を出すのがいくらなんでも早すぎるだろうって訝っていたらしいが、あまりに早いので時差があることに気がついたのだ。
居間のテレビがまだ問題文を読んでいる途中なのに、風呂場からオヤジが答を大声で叫ぶからとても可笑しかったらしい。
言うまでもないが、風呂場のテレビはアナログで居間のテレビは地デジだ。
もっとも正確に言うと居間のテレビはまだアナログで地デジのチューナーで変換した映像をアナログテレビで見ているといった方が正しい。
我が家はケーブルテレビを導入していて、電波はアナログとデジタルの両方来ている。
コンバーターと呼ばれるボックスにデジタルチューナーが内蔵されており、アナログテレビでも地デジが視聴可能なのだ。
この変換に時間がかかっての時差だと思うが、実際の所よく分らない。
地デジ対応テレビとアナログテレビとの間で本当に放送の時差があるとは思えないが、今の所確かめる術がない。
とっても奇妙な現象であることを誰かに伝えたくて記事にしてみた。
両方視聴可能な環境にある方、是非試してみては?