こだわりの生活

ヒゲオヤジの何でもやってみよう、見てみよう挑戦日記

検問所突破!

2005-11-11 08:18:56 | ニュース

まるで、この間のGメン’75の記事の続きみたいだが、そうではない。

つい2~3日前に成田空港で起きた実際の事件である。全国規模のニュースでも報道されていたので、御存知の方も多いだろう。

成田空港を職場としている私にとって、この事件はやはり他人事ではない。警察官1人が尊い命を落としている、とても納得の出来ない不思議な事件である。

御存じない方のために、簡単に事件の概要をまとめると、35歳くらいの男が1人で成田空港を見学をしたいと車で訪れた。成田空港では検問所があり、そこで訪問目的をチェックされる。私のような勤務者とか、旅行者、送迎する人たちは基本的にIDさえあれば、全く問題ない。しかし、見学目的の場合は色々詳細に聞かれ、場合によっては入場を拒否されることもある。

この男は免許証不携帯だったらしく、入場は当然不可である。しかし、検問所でもめたらしい。車の中に篭城すること20分、散々降りろ降りないで押し問答を続けた挙句の果てに、その検問所を突破して空港内へ進入したようだ。

この検問所突破というのは1年に1回くらいあるが、大抵は検査が終了してないのに勘違いして車を発進させて、警備員が慌てて追いかけるという程度の事だった。

しかし、今回は本格的な突破劇、空港側は相当に慌てたと容易に想像できる。直ぐに警察のパトカーが追走を開始、空港内で捕まえることが出来ず、犯人は空港内から高速道へと抜け、成田から2つ目のICの佐倉で降り、一般道を逃走した。

どういう経緯で車から降りたのか不明だが、走って逃げようとした犯人を追いかけた警察官の2人が刺され、そのうちの1人が亡くなったという事件だ。

どうにもやりきれない事件である。この男も無職で引きこもり10年でプラプラしていたようで、彼の自宅で奇行が目立っていたらしい。ニートで精神が病んだ男、ここの所、数々の事件を引き起こす事が多いこの種の人間。どうにかならないのだろうか?

どうして、こういう人たちがノウノウと生きていけるのだろうか?昔はこの種の犯罪は少なかったように記憶しているが、これは現代の社会が生み出したものなのか、親の教育がなってないのか、どうにも理解できない。

そして、空港側にも苦言を呈したい。本当にこの種の検問所突破を想定していたのかどうか、多分ないだろうとタカをくくっていた気がしてならない。よく言われるが、日本人の危機管理能力に問題があると思う。常識の範囲と確率論で予防策を講じても、対策にならない。たとえ、無くてもあったらどうするという危機管理こそが重要である。

今回でも20分も押し問答している間に、この異常性に気が付き、簡単に移動できる装甲車でも進入を止められる車止めがあるのに使ってなかったみたいだ。それを使っていれば、空港内への進入は止められた筈である。この男が自爆テロ犯だったらどうするつもりだったのだろうか?責任は誰が負うのだろうか?

尊い人命を失わないと学ばないのだろう、そして、たとえ学んでも、喉もと過ぎればまた忘れていくような気がしてならない。

後には無力感だけが・・・、どうにもやりきれない。

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