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「教皇」より「法王」がいい

カトリックの最高指導者の呼称を、日本政府はこれまで用いてきた「ローマ法王」から「ローマ教皇」に変更することを決定し、それを受けて「法王」から「教皇」に変更したメディアが多い。

でも私は従来通り「法王」と呼称するのが望ましいと思う。なぜなら「教皇」には天皇の「皇」の字が含まれている。世襲制である天皇制は人権と矛盾するものであり、ゆくゆくは廃止すべきものである。呼称が「法王」から「教皇」へとシフトすることによって天皇制を肯定する風潮が強まるのではないかという懸念がある。しかも、天皇の代替わりがあり、それに伴う行事が多いこのタイミングだからなおさらだ。これからの日本は天皇制を廃止する方向に向かっていくのが望ましく、それの妨げになるのは好ましくない。

「王」の字は使用範囲が広いのに対し、「皇」
の字は使用範囲が狭い。「皇」が使われるのはほとんど皇室に関することばかりで、比喩表現での使用例も少ない。それに対して「王」は元義である君主の「国王」の他、将棋の「竜王」など世襲制ではない特定分野の称号や、「第一人者」という意味の比喩表現で広く使われ、必ずしも世襲制である君主へと直結しない。そういった点でも「法王」を用いるのが無難だと思う。

呼称変更の理由は、カトリック関係者は「教皇」を用いてきたからとのこと。とはいえ、カトリック信者であっても会話などで「法王」を使うことは普通にありえるはずだ。

私は、「教皇領」のようにもともと「教皇」を使うのが一般的な用語を除いて、今後も「法王」を使うことにします。

ローマ法王と日本の天皇は似たような存在だと言われることが時々あるが、天皇が世襲制(人権侵害にあたる)なのに対し法王は世襲制ではない(人権侵害にあたらない)という点で大きく異なる。法王制は未来永劫まで続いて良いが、天皇制(海外の君主制も)は1年でも1か月でも早く廃止すべきだと思う。

余談だけど、(各メディアでの)法王の名前の呼び方は「法王フランシスコ」のように「法王」を名前の前に付ける形式を取っている。日本語では肩書きは名前の後ろに付けるのが普通だが、法王の場合「法王+名前」と、「法王」を後ろではなく前に付ける点が興味深い。

生前退位-天皇制廃止-共和制日本へ

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