∞doors 八戸探検隊

8を倒すと∞になる!青森県八戸市の美味しいもの、楽しいところを紹介します。生活や観光に役立つデータベースを目指します!

嶽きみ(嶽のきみ、だけきみ)

2007年08月25日 | 名物
 「その“とうもろこし”は甘くやわらかい。そのやわらかさは生で食べられるくらいで、果汁が口いっぱいに広がり、まるで果物を食べているかのようだ・・・。」
 知人の話を聞いたときに、以前読んだマンガ『美味しんぼ』の一節を思い出した。主人公が、知人のとうもろこし嫌いを治すため、彼を九州に連れて行き、とうもろこしを食べさせる。そのとうもろこしは生で食べられるほど甘く、ジューシーで、知人のとうもろこし嫌いはすっかり治ってしまう・・・。

 私は思った。「そんなバカな」と。北海道出身の私は、とうきび(とうもろこし)に関してはかなり多くの量を食べているという自負があった。甘いといってもピーターコーンやハニーバンタム程度のものだろうと。まして生で食べてそんなにうまいはずがない・・・と。

 しかし、そんなとうもろこしが青森にもあったのだ。
その名を嶽きみ(だけきみ)という。

 嶽きみは青森県の西北にある岩木山(1625m)のすそ野に広がる「嶽高原」(標高400m)で栽培されるとうもろこしである。夏は日中と夜間の寒暖の差が10度以上と激しいため、甘みが強くなるのが特徴である。品種は実が全て黄色の「味来(みらい)」と、白と黄色の混じった「ゆめのコーン」などがある。

 その嶽きみと不意に近くのスーパーで出会ってしまったのだ。 
 生の嶽きみを買い、ためしに一口食べてみる。「なんだこれは?」。
心地よい歯ごたえで、実を噛むと中からジュワッとあふれ出す果汁。果汁はたとえるなら20世紀梨のような甘さがある。とうもろこし特有のいやなにおいもせず、うっすらと草の匂いがした。皮も柔らかく、歯に詰まるいやな感覚も無い。

 一口だけ生で食べ、あとは帰ってから茹でようと思っていたのに、夢中で貪るうちに丸々一本を生で食べてしまった。
明日、おなかが痛くなりそうで怖いです。


食べたのは黄色と白の実が見えることから「ゆめのコーン」と思われる。


美味しんぼ (70) (ビッグコミックス)
紹介したストーリーは70巻の『新聞記者とトウモロコシ』に収録されています。