ねこ饅頭な日々

タイトルは「ねこ饅頭な日々」ですが猫の話は勿論、日々起こる雑多な出来事、珍事件、身の回りのステキを書いていきます

100キロの旅

2012年06月03日 23時59分00秒 | ランニング

私の初ウルトラ無事完走しました。
応援ありがとうございました。
お陰様でとても楽しく感動的な体験をすることができました。

忘れないうちに(細かい事はもうすでに忘れかけているけど・・・)
昨日の長い一日を書き留めておこうと思います。

第12回しまなみ海道100kmウルトラ遠足(とおあし)に参加すべく前日広島県の福山へ・・・。
受付会場となっている宿泊ホテルに到着。
受付を済ませる。注意事項の書かれているホワイトボードを見る。

初めてだと言うと
リタイアしたらレンタサイクルや路線バス、フェリーなどを利用し各自ゴールに向かうのだと教えられる。
途中レンタサイクルで移動することもできると知ってホッとするやら、いやなんとしても完走したいぞと思ったり、
いやいやもっと気楽に考えて・・・、頭は混乱する。
初めてのことであり、私にとって途方もない事で緊張でガチガチ。
この日は朝から手が震えていた (((( ;゜д゜)))

何度もウルトラを経験している人がウヨウヨ(;`∀´) すごいなぁ
どの人を見ても凄そうな人に見えて自分がそこにいる事が場違いに思える。
知人を通じて今回お友達になった女性二人はすでにウルトラ経験済み、経験を楽しく話してくれ私の緊張をほぐしてくれる。
とてもゆる~い(本当はツワモノなのだけど)雰囲気のお二人で私の気持ちはほぐれていく。
一緒に食べた夕食、お蕎麦屋さんで「しまなみセット」
もっとガッツリ食べなきゃいけないかと思っていたけど経験のある二人もこれを選ぶのだからこれで充分なのだと知る。


この日は仕事の後現地入り、疲れていたのでグッスリ眠れた。
午前3時起床。朝食もしっかり食べられた。

5時スタート。
ここまで来たら緊張よりもこの独特の雰囲気を楽しむ事が出来る。
普通のマラソン大会と違って、それなりに走りこんでいる人達ばかり。

ヽ(*^^*)ノ♪みんな楽しげだ

そしてスタート!
ゆっくりゆっくり進む。
もっと速く走りたいのだけど、一緒に走ってくれた友達に「これくらいのペースでいいと思いますよ」と教えてもらい
本当にのんびり走り始める。

早くしまなみらしい景色を走りたいのだけどそれはまだまだ先、最初の20キロくらいは街中、途中5・6箇所トンネルを走る。
排気ガスが嫌だけど仕方ない、先を楽しみにひたすら進むのみ。
(写真は知らない人)


この大会はエイドがとても楽しい♪
色々な物が並んでいて「ここには何があるかな」ってワクワクする。
塩饅頭↓


ぶどう↓走っていると水分のある果物がとても美味しい
「たくさん食べてくださいね~」と言われ、立ち止まっておしゃべりしながらいくつもいただく。


見えている橋を渡るためこんな階段を登るところもある。
面白い(*´∀`*)普通のマラソン大会と違ってタイムを気にしないから
渋滞も気にならない。

タイムを気にしないということは、色んなことを楽しむ事ができる。
携帯で写真を撮ってブログを更新する。
途中何度もコメント欄を見て力をもらう。
こんな所を走っているよ、元気で楽しんでいるよと伝えようと思う。

写真ちょっと前後します。
橋の歩道がこんな狭い箇所も・・・。
初めての私はこんなビックリも楽しむ事ができる。


これは嬉しかったヽ(*^^*)ノ♪


さくらんぼのあるエイドもあったなぁ。


どのエイドでも親切に楽しく話しかけてくれる。
ランナーのことを考え氷で冷たく冷やしたゼリーや果物が並べられている。
心がこもっている、そんなことにも感動する。
しまなみ海道、いくつも橋を越え、広島の福山から四国の今治へ・・・。

瀬戸内の小島の点在する景色を眺め
走れることの幸せを感じる。
ここにくる事ができる自分の幸せに気づく。

この橋は車道の下を走る、橋の上は風があり快適。


走っている途中並んだ人とおしゃべりをしたりもする。
のんびり走っているからこそできること、楽しい。

こんな道を走れてゴキゲン♪ ε≡≡ヘ( ´∀`)ノ


これ、最高においしかった!


楽しいしゆっくりなので、走っていてさほどしんどいとは感じなかった。
ただ進むにつれ傷めていた左足に違和感を感じ、ついにそれが痛みへと変わっていった。


中間地点でもまだ元気元気。
あ♪これは行けるかも♪って楽天的になれるくらい余裕があった。
後半はきつくなるだろうとは想像していたけれど、まだまだ想像は甘かった。

田中様宅前というエイドは、田中様宅のお庭開放だったよ。
田中様ありがとう(´▽`)




田中様んちのお庭ではレモンのジュース


前後の人と離れて一人になったりもする。
こんな道を一人になって走る。
あぁ楽しい!痛みもまだこの時はさほどでもなかったんだろうなぁ写真を撮ってるもんなぁ。


お素麺、汁気のある物がおいしい。


何度も抜きつ抜かれつした「坊ちゃん」の格好をした男性。
袴をはいているのだけど、足元はこんなん。
Σヽ(゜Д゜; )ノ  下駄だよ下駄!!この人これで100キロ完走しました。

走りながら色々なことを考える
何の為に走っているのだろう
こんなにしんどいのに、何がそうさせるのだろう
前を走るランナーみんなが格好良く見える
ただただひたすら前へ前へ・・・


瀬戸内の景色、里山の景色、変化があって楽しい
そういえばこんな所も走ったな、写真を見て思い出した(^m^ )ププ


こんな景色を眺め風に吹かれて走る
一緒にこれなかった双子姉をずっと心のどこかに思いながら走る、見せたいと思う、この風を感じさせてあげたいと思う。
曇ってかすみもかかっていたけれど、澄んだ海、打ち寄せる波、海岸線・・・。


もう痛みがきつくなって余裕がなくなりほとんど写真も撮っていない。
途中、エイドで携帯から自分のブログを見る。
コメントを見て目が潤む。
私は一人じゃないと感じる。
私を思って何度もブログを見てくれている人がたくさんいる。
ガンバレガンバレと祈ってくれている人がいる。

先を走っているランナーの姿を追いながら
ただただ前へ進む


この景色の中に昨日はいたんだなぁ、今、写真を見てそう思う。
あんなにきつかったのに、また行きたいと、もう思っている。


いよいよ愛媛県へ!!


あぁ(*´∀`*)おいしかったなぁ八朔
一生懸命手で剥きながら「たくさん食べていってよ~」おっつかない位ランナーがムシャムシャ食べてく。
剥いている女性はニコニコおしゃべりしているけれど、手は決して休まない。
「たくさん食べていってよ~」の声が印象的。
ありがとう、美味しい、生き返る・・・。思いつく限りのお礼を言う、感謝感謝、ありがたい。


バラ公園では八朔アイスを♪(*´∀`*)



痛む足に不安を感じながらも残り20キロ
ふだんなら2時間かからず走れるけれど・・・。
とにかく前に進むしかない、ここまで来て時間も余裕があるのにリタイアしたくない。
みえてきた最後の橋三つ。
これを渡ればいよいよ四国上陸。


しんどくはない、つらいのは足の痛み。
橋の上では何度も立ち止まる。
コメントに書いてくれてたのを思い出しストレッチをしてまた進む。
この頃は歩けば痛みはましだった。
でも20キロ近くも歩くのは嫌だ、長く辛い。
歩いて痛みがマシになったら走る。
立ち止まってストレッチをする・・・、その繰り返し。

長くブログを更新できずにいる、どうしているだろうと気に掛けてくれている人に
まだ諦めていない事を伝えたいなぁと思う。
もう写真を撮る余裕がない。
歩くのもつらくなる。
ゆっくり走っているのが一番楽に感じる。
でも長くは続かない。
足が動かない、ストレッチをする。
走り出すときの激痛  。゜(゜´Д`゜)
顔がゆがむ。
橋を渡り終えてあと10キロ足らず。
進まない、10キロがこんなに遠いのかと感じる。
そして最後のエイド、ゴールまであと3.8キロ。
ブログを開ける、コメントを見る。
。゜(゜´Д`゜) 力をもらう

今治市街ではすれ違う人たちが「がんばれ、あと一息!」と声を掛けてくれる。
声を掛けてくれる人も力がはいっている、福山から走ってきたことを称えてくれる人もいる。
やっとの思いで「ありがとう」と言う。
走りたい、走れない、もう走れない、気力があっても足がいうことをきかない。
心配して電話をかけてくれるRun先輩、ブログを何度も見てくれている人達、みんながそばにいるような気がする。
一緒にゴールしようと思う。
ゴール近くの今治城が見えた、もう2キロ切っている。
お城を見上げて「来たよ私!」と思う。


そして

ここからは走ろうと思った。
でも走れない足に自分で驚く。
もう走れない。
ゴールが近づくにつれ大会関係者が増え、みんな大きな声で応援してくれる。
「あと200メートル!あの信号を右、そしたらあと100!!」
「笑って!走って!ほら笑ってゴール!」声を掛けられる。
「うん うん」
走れるか?自分に問いかける。
走れる!ゆっくり歩幅は小さいけれど走れる!
200メートルが長い。
暗くなりかけたゴール近くでたくさんの人が拍手で迎えてくれる。
お疲れさま、よく頑張った、おめでとう、口々に叫んで迎えてくれる。
私の為に張ってくれたテープに向かって最後の力を振り絞る。
満面の笑みでバンザイしてゴール!!


長い100キロの旅が終わった。
昨年8月にしまなみ走ろうと決めて9ヶ月、私の夢叶う