日々の記録

にちにちのきろく

中島京子♫長いお別れ

2015-06-30 | 小説を読む


ロング・グッドバイ。アメリカでは、
〈少しずつ記憶を失くして、ゆっくりゆっくり遠ざかって行く〉認知症をこう表現するらしい。

自分自身との別れとでも言おうか・・。

文藝春秋:作品紹介より
帰り道は忘れても、難読漢字はすらすらわかる。
妻の名前を言えなくても、顔を見れば、安心しきった顔をする――。

東家の大黒柱、東昇平はかつて区立中学の校長や公立図書館の館長をつとめたが、十年ほど前から認知症を患っている。長年連れ添った妻・曜子とふたり暮らし、娘が三人。孫もいる。

“少しずつ記憶をなくして、ゆっくりゆっくり遠ざかって行く”といわれる認知症。
ある言葉が予想もつかない別の言葉と入れ替わってしまう、迷子になって遊園地へまよいこむ、
入れ歯の頻繁な紛失と出現、記憶の混濁--
日々起きる不測の事態に右往左往するひとつの家族の姿を通じて、
終末のひとつの幸福が描き出される。著者独特のやわらかなユーモアが光る傑作連作集。


『QOL』に全てが集約されている。

QOL:Quality of Life(クオリティ・オブ・ライフ)の略で「生活の質」などと訳されている。
    人間らしく満足して生活しているかを評価する概念。

 生命の質や人生の質、人格の質など精神的な自己実現を得るための指標となり、
 個々の日常生活を充実させ、幸福感や生きがいを自ら発見し、人間らしく生きていくために必要な考え。

人生の最期まで尊厳を保って生き抜こうとした父とその家族をめぐる、
深刻な問題でありながら、ほほえましく、家族のつながりを感じる作品。


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自家製レーズン酵母エキスで焼く ◇ プチパン ◇

2015-06-30 | パンを焼く
1個50g以上はある。プチと呼んでよいのかどうか・・


焼いたのはきのう。
パン種を作ったのはその1日前でレーズン酵母エキスは3日目。
こんな状態。
のところを、強引にパン種作りに使う。

パン種1日コースの材料
レーズン酵母エキス16g・水20g・強力粉55gで約90gのパン種を作る。

大丈夫か?
 
5時間後あまり変化がないので、もうしばらく放置することに。
うっかり忘れていて、10時間近く発酵させてしまった。

まあまあかな。とりあえず冷蔵庫で一晩休ませる。

~ 材 料 ~
 強力粉 :170g
グラハム粉: 15g
 パン種 : 90g
 砂 糖 : 12g
  塩  :  3g
 バター : 10g
スキムミルク:大1
  水  :145g


 
6時間経ってもこの程度。


1個57gに分割。ベンチタイム。

200℃で予熱、15分焼く。

無事焼き終わった。
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佐野洋子♫私の息子はサルだった

2015-06-29 | 小説以外の本を読む

え?ネズミやん。

いやいや。亡くなってしばらく経つのに新刊。2010年に逝去した佐野洋子の新作!

『私の息子はサルだった』は、佐野洋子氏が息子の弦(げん)(作品中は「ケン」)のことを、秘かに書き溜めた作品。

保育園時代から小学校へ入り、「ケン」との毎日は騒々しく明け暮れていく。
好きになったタニバタさんを家に呼ぶが、ライバルの「ウワヤくん」と、ソファで飛び跳ね奇声を発する我が子。
「猿だね、まったく」と母。
が、その日の夕食時、
ケンは行儀よく静かに食べている。
「ねえ、お母さん、知ってた?さっきタニバタがベランダから外、見ていたの」
「うん」
「遠く見ていたの、何考えていたのかなあ」



成長した当人:広瀬弦氏は、「あとがき」で「少しの大袈裟と嘘」が交じると告白。
適切かどうかは別にして、佐野氏の愛は本当。「何でもやってくれと思う」母心に疑いはない。

新作が出たので、以前出版されたムック本「佐野洋子 追悼特集」も再読する。

再婚相手(のちに離婚)の谷川俊太郎氏と広瀬弦氏の対談が載っている。

広瀬:一番気が楽だった時期が谷川さんと一緒にいた時期だった。
   目が全部そっちにいっていたから
谷川:じゃあ、すこしはいいことしたわけか。
広瀬:ありがたかったです。

広瀬:谷川さんがオフクロと結婚するって言った時に「やめたほうがいいです」って何回も言いましたね。
谷川:僕はね何かね、佐野さんが結婚したがっているように思ったんだぜ。
広瀬:結婚する前も後もけこういちゃいちゃしていましたし。
谷川:いちゃいちゃしてたよね、ずっとね。

谷川:結構一緒に旅行に行ったよね。
広瀬:そうですね。
谷川:僕は佐野さんと二人で行きたいんだけど・・・必ず弦ちゃんを誘うんだよ。


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大学の先生たちの実態がわかる本

2015-06-29 | 小説を読む
大学教授・・
一人目:クワコーこと「桑潟幸一」
シリーズ第1作では准教授

奥泉光著「桑潟幸一准教授のスタイリッシュな生活」
「シューマンの指」も手がける奥泉氏。あまりのギャップに驚く。
つぎのシリーズ2作目では、所属先・勤務地がかわり、教授になっている。


こちらは小説ではないが(と思う。小説でよいのか?)なぜか新潮文庫から文庫化されている。
 

 
こういうのもある。大学職員の実態がわかる作品ほか多数。今野浩作品。


これは、内部告発?アカハラ・パワハラ


岩波から出版され、重鎮の風格
 
筒井康隆著「文学部唯野教授」。今野浩氏もこの作品について著書で触れている。
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マル合の下僕 ワープア:非常勤講師編

2015-06-29 | 小説を読む
主人公・瓶子貴宣は大学の非常勤講師。一般企業の会社員とは違うが、いわゆるワーキング・プアの見本のような存在。

yomyom
http://www.shinchosha.co.jp/yomyom/series/3.html

大学講師でもこんなに生活が厳しい。

「マル合の下僕」は子どもの貧困・ワープア問題・格差社会・育児放棄・いじめ・
発達障害(と高殿氏は記していたがアダルトチルドレンだと思う)の親・
派閥争い(こちらは当人たちには深刻だが、読み手にとってはおもしろい)など、
今の社会が抱える問題が盛りだくさん描かれている。

名言・迷言多数

○インスタントラーメンの具はもやしと、誉クンがおつとめ品30円でゲットした青梗菜。
〈テレビのバラエティ番組では一ヶ月の食費一万円で黄金伝説が打ち立てられるらしいが、瓶子家ではそれは伝説ではなく現実である〉
○小学5年生の誉は育ち盛り。
〈おかげで買った服がすぐに着れなくなるので、ネットオークションで古着を購入するか、しまむらだ〉
〈繰り返すが、大学教員にとって、力のある教授の下にいるのが一番出世するのに近道である。そこからひとたび外れてしまえば、いまの貴宣のように、出身大学閥以外の見知らぬ土地で、月給ももらえぬ悲惨な待遇が待っている〉
○運が巡ってきそうな貴宣に〈レバニラを口いっぱいにほおばって、ほくほく顔で〉言った〈「貴宣さん、ついに理想の“長もの”に巡り会えそうだね〉〈ここのところ自分たち二人の座右の銘は『長いものには積極的に巻かれにいけ』である〉
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高殿円♫マル合の下僕

2015-06-28 | 小説を読む
特別国税徴収官、デパート外商部員と「お仕事」小説の名手高殿円氏の今回の小説の主人公は大学非常勤講師。



帯は、

面白い・詳しい・わかるわかるの部分多し。

E magazine-Nami では、
http://www.shincho-live.jp/ebook/nami/2014/11/201411_11.php

元東工大教授:今野先生の書評が。愛読しておりますぅ。

そのまま載せてもよいでしょうか?

非常勤講師の実態を白日の下にさらすキャンパス小説 
 
今野浩

 関西の名門女子大学の環境学部・総合文化学科という、
文・理混合学科で非常勤講師を務める瓶子貴宣(へいしたかのぶ)博士(史学科出身、二九歳)を
主人公とするこの物語は、かねてオーバードクターというミゼラブルな人たちに同情してきた評者(元工学部教授)
にとって、とても参考になる小説だった。
 常勤講師は年俸五百万円以上で、准教授、教授への道が開かれている。
一方、非常勤講師は一年契約の臨時職員で、九〇分の講義一コマの報酬は
月額一万二千円(月四回として時給二千円!)だから、九コマを担当しても、
月収わずか十万八千円である。ボーナスも昇給もないし、報酬が支払われるのは学期中だけである。
 
家賃三万五千円のアパートに住む主人公のところに転がり込んできたのが、
姉の息子・誉(ほまれ)である。瓶子講師は、誉少年にまともな生活をさせてやるべく、
もう一コマ多く講義を担当したいと考えていたが、突然出現したライバルに、二コマを横取りされそうになる。
 評者の経験では、週一〇コマの講義を担当すれば、論文を書いている時間はない。
ところが瓶子講師は、学食の一八〇円うどんをすすりながら、
研究にも精を出すワーカホリック&ワーキング・プアである。
 大学というところは、“超”格差社会である。
助教、准教授、教授というヒエラルキーの頂点に君臨するのが、
この本のタイトルになっている“Dマル合”教授である。
これは、博士論文の合否判定を行う資格を持つ教授のことで、この認定を受けるためには、
博士号を持ち、毎年相当数の論文や著書を発表していることが条件になっている。
 理工系大学にはDマル合教授が大勢いるから、“おれはマル合だぞ”と威張ったらバカにされるだけである。
しかし、博士号を持つ教授が少ない文系学部や文・理混合学部では、絶大な権威を持っているらしい。
 要領が悪く運も悪かったために、出身大学から放出された瓶子青年は、将来は常勤ポストに就くことを狙っている。
その近道は、節を曲げて“マル合の下僕”になることである。
はたして瓶子青年は、アカハラ、セクハラ、中傷誹謗、足の引っ張り合いなど、何でもありの大学で、
常勤ポストにありつくことは出来るのでしょうか???
 
 日本の大学には、なぜこれほど多くの非常勤講師がいるのか。その理由は、常勤スタッフがあまり働かないこと、
非常勤講師の採用が常勤教授の利権に結びついていること、“教えなくてもいい科目”が多すぎること、
そして国が博士の大量生産をプッシュしたことではなかろうか。
 
変人奇人ばかりが登場する物語であるにもかかわらず、読後感が爽やかなのは、
誉少年のおかげである。家事の切り盛りが上手で、学校の成績もいい。
そして、要領と運が悪い叔父を激励し、自分を捨てた母親にも理解を示す、“出来がいい”小学生である。
 また名門出身の変態常勤講師、千万円単位の研究費を持つアカハラ・マル合教授、
実力派の腰かけ女性助教などが、この物語に花を添えている。
日本には数少ない、見事なキャンパス小説である。
 著者の高殿円氏は大学勤務の経験はないようだが、大学の内情に関する詳細かつ正確な記述に唸らされた。
評者の視力が衰える前に、続編が出ることを期待している。

 (こんの・ひろし 作家)


時給2000円! 
わたくしも一時期、時給1コマ2700~3000円で臨時講師のバイトをしていた。
せいぜい、2コマを数回程度だが。1年経てば、次の年は同じことをこなすだけでいいので、オイシイバイトだった。
準備・教材研究の時間を考えると、確かに2000円程度かも。
ここにも、貧困が。
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きょうのEテレが気になる

2015-06-28 | そのた
今夜放送のEテレ

再放送だが、先週、勉強させていただいた art&bell by toreさんのブログで見た
http://cardiac.exblog.jp/24616785/

尾形乾山の作品。インパクトがある。

それから、その後放送の


こちらは2時間。ドキュメンタリー風の番組?

気になる・・・。
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ルポ 子どもの貧困連鎖

2015-06-27 | 小説以外の本を読む

保坂 渉・ 池谷 孝司 著「ルポ 子どもの貧困連鎖 教育現場のSOSを追って」
新潮文庫版が出て再びクローズアップされた本。
教材費未納で卒業式に出席させなかった高校・給食費3か月未納者には給食停止を決めた市。
メディアに取り上げられるのは極端な家庭。

高校(定時制)、中学校、小学校、保育園と、4つの章からなる本書。
定時制の先生、貧困地域の中学の先生、小学校の保健室の先生、保育所の園長先生の4人の、
子どもへの支援を通して取材されたもの。
各章に専門家のインタビューがついている。


対象者に直接取材をする困難さがうかがえる。高校生はともかく、
中学生・小学生の貧困家庭は公立学校。守秘義務もある。
事例を詳細に書ききれていない感は仕方がないことかもしれない。
一般にはない、献身的な支援者の取り組みである。
読んでいても、もっと具体的に書けないのか、結果ありきで書き進めている・・
と感じた。悲惨さを強調しているだけでは実態を描いたとは言えない。


給食の残りのパンと牛乳を求める子どもたちで始業前の保健室に行列ができる公立小学校。
この子どもたちは、家庭で十分な食事を得ることができず、保健室で与えられるこの朝食が頼り。

誰にも知られることなく飢えている子どもたちもいるが、周囲には見えづらい。
発見されたときには事件となっている。

母親がうつ病となり荒れ果てた家を掃除しに行く教師も登場する。
このような行動を全ての教諭に求めることはできない。

取材当時、子どもの7人に1人が貧困、今は6人に1人にさらに率が上がっている。
1クラス30人としたら、担任する学級に5人は在籍していることになる。
地域差があるので、10人という学校も予想される。

タイトルの〈連鎖〉からは、貧困から抜け出すことの難しさが表れている。

携帯を持つ生徒が、保険料も払えず、授業料と家賃のために深夜までアルバイトをしているとは想像しにくい。

「孫だけでも夜、泊めてもらえませんか」と園児の祖母が頼みにきた。
事情を聴いてみると、離婚して園児を引き取った父親と祖父母の4人は、1ヵ月前から車上生活をしていた。


随所に、ヨーロッパでは、保育料や学校教育に関わる費用の無償化が出てくる。
しかしその国の税率には一切触れていない。片手落ちである。

親の貧困は子へと〈連鎖〉していく。
競技場にかける税金を、将来の〈親〉に使う意義を想像できる官僚はいないのか。
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きょうのレーズン酵母エキス

2015-06-27 | 自家製酵母・発酵エキス
きのうから始めたレーズン酵母エキス作り。
こまかい泡が

きのう:レーズン沈んでいる → きょう:水分を含んで浮かび上げっている
  
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エルガー♪ エニグマ変奏曲より「ニムロッド」

2015-06-27 | 音楽を聴く
「ニムロッド」気になって借りてきた。

ちょっとレアな演奏らしい。テンポの揺れ幅が大きい。
レナード・バーンスタイン指揮・BBC交響楽団

一緒に『威風堂々』も入っている。
「そうか~・・。威風堂々はニ長調の曲だったんだ・・」

エルガーの曲、ほかに知っているのは『愛の挨拶』だけかも。

「ニムロッド」は「のだめ」映画で使われたそうな。
穏やかな夜明け前を思わせる始まり方。
終盤はじょじょに荘厳さを漂わせ、最後は静かに幕引き・・。印象

Wikipediaにはこうある。
第9変奏 Adagio "Nimrod"
「ニムロッド」とは、楽譜出版社ノヴェロに勤めるドイツ生まれのアウグスト・イェーガー(August Jaeger, 英語式にはオーガスタス・イェイガー)にエルガーが付けた愛称。ふつう英語の「ニムロッド」は、旧約聖書に登場する狩の名手「ニムロデ」を指すが、この愛称は、ドイツ語の “イェーガー” (Jäger)が「狩人」や「狙撃手」に通ずることにちなんでいる。エルガーは第9変奏において、イェーガーの気高い人柄を自分が感じたままに描き出そうとしただけでなく、2人で散策しながらベートーヴェンについて論じ合った一夜の雰囲気をも描き出そうとしたらしい。アンコール・ピースとして単独で演奏されることもある。


夜!大げさではないドラマチックさかげんが、じーんと胸に迫ってくる曲。

第10変奏が小動物が頭をつきあわせて何か相談しているような愛らしさ。
ささやき合っている感じ。
第12変奏はバーバーの「アダージョ」と気配が似ている。
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