黎明の廃人日記

最近はやや更新が途切れがち、斜めに流し読み。
貴方にも私にも人生の役には立ちません。

対価の感覚

2018年03月18日 20時00分46秒 | Weblog
3月18日分。

 毎度。前回の更新から気が付けば見事に2週間経過してますが、まあその間に動画をようやく作り終えたりとか、後は単純にぐんにゃりしていただけ。幽霊です。とりあえず花粉症で鼻がズビズバーするわ、目がかゆくてかなわんわで、今年は人生初の「目を洗う洗眼剤」を買ってみました。カップに注いで、眼にくっつけてじゃぼじゃぼやるヤツですね。
 一応効果はあるにはある感触なのですが、まあやっぱりしばらくすると眼のかゆみはじわじわ戻ってきてしまうんですよね。ま、そこらはしゃーねーかなーといったところですが……。元からハウスダスト系のアレルギー性鼻炎はあるので、年がら年中鼻をかんでるような感覚なため、鼻水が垂れてくること自体はまあ我慢がきくのですけれども。眼がかゆいのがどうにも。


 さておき。タイトルの件は、随分と遅まきに「漫画村」とかその辺の話。とりあえず話の種としてネット上の記事から、「「俺らの漫画村を潰すな」「漫画村マジ最高www」海賊版サイトの台頭で、出版業界の未来は暗い?」といったあたりをとりあえず。
 さしあたり思うのは、何かしらのコンテンツを得るには、なにがしかの対価を求められるのは本来当然のことなんだけどなぁ……ということ。ソシャゲでは「基本プレイ無料」となっていますが、あれは本質的には、無料で引き込んでおいて、少しでも有料コンテンツの方への課金者を増やせれば良いという辺りが狙いですし。もしくは、プレイ開始時などに必ず広告が表示されるようになっていて、その広告表示が広告収入になっている、という場合もあるでしょうね。
 この辺りは、コンテンツ自体は提供元の自前であるのが基本であり、コンテンツ制作費用を自前で負担している上で、それをどのようにペイするかという問題になります。一方で、「漫画村」の場合、ベースにしているコンテンツ自体が他の人なり集団の著作物であり、どうも漫画家当人からは許可を得ていない状態で掲載している。当然、元の著作者に利益がいっておらず、そりゃまあ叩かれるの当然ではあろうなと。

 一方で、消費者側からすれば、「無料で読めるならそれに越したことないじゃん!」となるのはまあ……うん、私も消費者ではありますから分かるのですが。ただ、お金を取らないまでも作る側のごく端っこでやってる側とすれば、再生数が数百やっといくかどうか程度、お金も取らない、そんな動画であっても「無断転載」されているとすれば良い気分はしません。
 まして、それが本来正当な手順で入手されていれば収入になるものであるのならば、良い気分はしない、では済まない話になってきます。消費者がコンテンツを消費できるのは、その正当な対価を支払うことを条件に許可されるものなので、そこには当然ながら対価が生じます。大元が無料提供されているものならまあ別ですが、有料のコンテンツは金払うのがスジだろ、ってことですね。
 まあ、有料で提供されているコンテンツの内、その提示されている金額に「見合うかどうか」に関しては、各消費者の判断が当然入ります。ツマラン金の無駄だったと思うこともあるでしょうし、まあ私も本は買いますが、「しまったこれはスカだった……」と思うこともしょっちゅう。ただ、そこはもう「選択の自由」の代償ってやつですな。
 この辺り、あくまでも消費者側(たとえば私)が「クソツマラン金の無駄だった!」と感じるということと、正当な流通対価として提示されている金額とは、一致しないことも普通にあるということです。というか、消費者側の「感想」と、提供される金額とには全く関係が無いとも言えますわな。ま、あまりに釣り合わない場合は「売れない」ので、高すぎる(見合わない)金額の場合には、まあそこで釣り合いが「結果的に」取れることになるでしょう。

 ……んーで。漫画村の場合、まあ海外サーバで運用しているなど諸々口実は設けているようですが、いずれにせよ「著作者の許可無く無断掲載している」という実体面そのものは「黒」です。少なくとも、創作者からすれば冗談では無い、という案件であることには疑いない。
 無料だからこそ見られて宣伝になるという発言もあるようですが、「無料だから見る」人というのは「対価を支払う気がそもそも無い人」ですから、そういった人から正当な手段での購入に発展するとは思えません。また、宣伝効果を求めるのであれば、それは著作者側からの判断で一巻のみ無料であるとか、1話のみ無料にして公開するといった手段をとります。無料で掲載して宣伝になるじゃんというのは、言ってしまえば「余計なお世話」ですし、違法です。

 コンテンツを作るのには、それなりに手間と時間がかかります。うちのように、ベースコンテンツは他からの借り物、そこまで凝った編集技術を使うわけではない、お金を取らない前提なのであまり高い質を課していないという条件であっても、それなりの手間数と時間を要します。それでもお金を取らないのは、あくまでも本業が他にあり、片手間で作る個人製作(=趣味)でやっているから。
 但し、そのレベルで「継続的に」「質の高い」コンテンツを作るのは無理です。商業作家さんたちは、兼業している方もいらっしゃるでしょうが、「プロとして」の創作活動の対価を必要とします。他に収入を得るための仕事が無い代わりに、創作に時間と手間数を割けるようにして、より質の高い、もしくは質の安定したコンテンツを継続的に作る。ソレが出来るから「プロ」と言います。
 逆に言えば、プロの創作を維持するには収入が必要であり、漫画村のような存在はその収入を脅かすものだということですね。漫画村に限ったことでもありませんが、本来有料のものを無料で掠め取っていく状態が続けば、じきに創作の質は下がっていくことになるでしょう。そりゃそうです、創作に専念するための収入が減れば、最悪生活自体危うくなりますから、他のことで生計を維持する必要が出てくるわけですし。そうでなくとも、本来と違う形で、無料で盗み取られるという状況が見えてしまうのであれば、創作するという意欲は失われていくでしょう。

 ただ、現状だと音楽ならYoutubeでオフィシャルに一曲無料公開になっている(代わりに画質音質は落としてあるか、再生時間がフルではない)ことも多いし、映像メディアでも個人制作の範囲のものなら無料で動画サイトにいくらでも存在します。ゲームサイトを覗いてみれば、上の方で書いてあるような背景はあるにせよ「基本無料」のゲームに溢れ、TwitterやLINEも導入コストは無料になっている。
 要するに、「サービスの対価」という感覚がすごく薄くなってきているようには感じます。これはあくまで個人的な「感想」程度ですが、ときたま私が話題に出すソシャゲにしても、「ご意見ご要望」スレが公式に設置されており、そこへの書き込みには「おいおい……」というものも多々。的を射たものもたくさんあるのですが、あくまでソシャゲは収入を目当てとしたれっきとした商売だということに気が付いていないようなものもよくあります。
 ああ、そういう時代なんだなぁ……と言えばそれまでなのですが。ただ、提供者側がそういう時代に追いついていないのだということを理由に、本来有料のものを違法手段で無料で入手することがOKだということは全く正当化されません。アカンもんはアカン、サービスなりコンテンツには対価が伴うのが当然のことである、その2つだけ忘れてはいけないかなぁと思う次第。
 ま、一方でもう、出版関連でウチのご両親様が働いていて話としては聞きますが、紙の出版がもうかなり厳しい状況であろうということもまた事実でしょう。音楽CDはもう少し前からもう直面している話でしょうが、書籍もまた、過渡期に来ているのかなとは思います。ぶっちゃけ、私みたいに未だに紙の本を毎月20冊(含漫画)以上買ってるようなのは少ないでしょう。創作者側としては、その辺りどうするかを考えないとやっていけなくなるでしょうね……。


 あ、何かえらく長くなってますね、ここまで長々書くつもりは無かったのですが。後で一日おいてから推敲すればだいぶ量が減るようには思いますが、そこまでするのも面倒なのでこのままで。意外に思われるかも知れませんが、「長く書く」のって結構簡単なんですよ。むしろ難しいのは、「短くまとめる」方の技術だったりします。
 単に「内容が元から無くて(書くことが無くて)短いものになる」というのと、「短くまとめた文章を書く」というのは全く違うものです。当然難しいのは後者で、最初から一発で「短くまとめた文章を書く」というのは結構に難易度が高い。うちはまあ……あとで見直せば下手すると上の長文が半分くらいに圧縮される気もしますが、そこまでやるのもダルーイというだけの理由で圧縮していません。
 ま、個人の気分でやってるブログなんてそんなもんです、はい。

 ではでは、今回の更新はこのくらいで。

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