【笑売漫歩】アミュージング仕掛けが客を呼ぶ

山口県内のスーパーマーケットでのこと。景気不況による消費の落ち込み、競争激化と同質化競争が拍車を掛けて客離れは深刻化し、前年比８０％台の業績不振に喘いでいました。
営業会議の末、競合店の脅威よりもまずは自店の魅力度アップが先決だという結論になりましたが、対策講じる予算もなく費用もかけられません。どうしたものかと頭を抱え込んだ経営者に発想の転換をアドバイスしたのでした。どちらかというと店の都合や事情での商売から、ここは逆転の発想すなわち店の発想から客の発想へ。実行するまでに部門長のちょっと反発もありましたが、店の視点から主婦の視点に切り替えたのでした。

そして始まったのが毎週一回の朝市でした。ここの朝市はよそとは少々異なります。値段が自由裁量で客とのやり取りで決まる要は値切り、値段交渉ＯＫというかなり斬新な販売方法でした。すなわち主婦の目で価格を決定してもらおうというものです。奇抜といえば奇抜で、何度も失敗もしましたが、決して挫折することなく、その度に知恵と工夫で進化を遂げ、今では客足も確実に戻りつつあるそうです。単に商品を並べて一方的に売りさばくような朝市ではなく、客参加のアミュージングの仕掛けを講じて、客に楽しんでもらおうという趣向なんです。今では店のスタッフも対面での商売の駆け引きの面白さがわかったようで朝市が待ち遠しいようですね。
昔は買い物してアミュージングを覚えた人も多かったはずですが、今の客はワクワク・ドキドキ・ハラハラのアミュージングがなければショッピングに来ないんですよ。その通りなんです
あなたの店に幾つ、何か所のアミュージングの仕掛けを講じていますか客を待っても来ないのはそんなところに原因があるのでは。大してカネも掛からないアミュージングの場面を作ってみてはいかがでしょうか。