広島一敷居の低いインテリアコーディネーター、子育てしながら・・・。

うっかり木工所に嫁いでから走り抜けた20年の記録。気づいたら、医療系から転身してインテリアのプロになってました。

歓びの夜のはずが、一転して悲しみの夜に。

2016-02-09 10:08:59 | 子育て
前回のブログ投稿が、一校目の受験当日直前だったんですが。
あれからあっという間に半月が過ぎました。

中学受験というのは、受けたら翌日、または翌翌日ぐらいに
さっさと結果がでるんです。
そして、みんな何校か受けるので、最初に受けた学校の結果を知ったうえで
次を受けていくという若干12歳の子に与えるには過酷なシステムです。

今年の広島の男子の入試日程は、1校目を受けてから、2校目、3校目までにインターバルが10日間。
1校目に勉強も体調も照準を合わせて調整して仕上げているので受験生としては
さっさと終わってしまえばいいのに~ ってつらい時間になると予想されました。


ところが、わが家
その10日間のあいだに、大変なことが勃発。


1校目の合格発表。夕方4時。
こういうのは結果がよくても悪くても、自分の3年間の集大成なので
インターネットで結果を見るんじゃなくて、現地で臨場感を味わわなくっちゃね~
と、のんきに学校の掲示板前に母子で行きました。

1000人以上受けたはずなのに、
発表時間に現地入りしてるのは意外にも20~30組ぐらいの親子しかいませんでした。
イメージでは遠巻きになって、あれ、番号見えないな~って人ごみをかき分けて・・・って感じかと思ったら
たったそれだけの人数なので最前列で時間を待ち、貼りだしと同時に番号発見。
あっけなく16時ジャストには確認終了しました。



あの、貼りだしの瞬間のドキドキ感といったらすごいものがありました。
たまたま受かってたから言えることかもしえませんが
現地に行ってよかった・・・・
あの、心臓に悪い感じ、一生の思い出になりました。

ただ、母の喜び・安堵とはうらはらに、
本人は、自分の合格よりも
一緒に受けた塾の仲間の番号が無かったことにショックを受けて
涙目で門を出ましたけども・・・・
(そして、結局は友人の受験番号を覚え間違えていたというオチつき)


そして発表の興奮冷めやらぬ 午後7時。
さきほど、合格の一報を入れて、とっても喜んでくれた実家の父から電話。

「ばあさんが、もうだめだ・・・」


実は、11月に入院してそれからだんだんと病がすすみ
もしや年内か?それとももっても年明けぐらいか?
と親族一同心配していた実家のおばあちゃん@89才。

そして、口には出せないけど
心の中では
「なんとか、なんとか2月までは・・・息子の受験日とお葬式が重なりませんように」
と祈っていたのも事実です。

私は、共働きの両親にかわっておばあちゃんに育てられたようなもの。

11月に「あさって入院することになった」という知らせがはいったときにも
もしかして、おばあちゃんと過ごす最後の我が家になるかも、とすぐさま帰省し
入院前日、家にいるうちにたくさん話をしました。
それから
息子の受験前で忙しいなかでも、何度か時間を作って休みの日に日帰りで顔を見に
帰っていました。
入院中も、日に日に衰弱していくなかでも意識はしっかりしていて
話はちゃんとできたので、息子の受験のこともとっても心配してくれていました。

たった1週間前に帰省した時にも「またあおうで」と手を握ってくれ
「受験、全部終わったらすぐに学校休ませて息子つれてくるからね」
と約束したのに。


そんなおばあちゃん。
合格の一報を聞いてほっとしてしまったのか
まさかの、合格発表3時間後に、すーーと息をひきとってしまいました。


父の話では、もうここ数日(つまり受験前日くらいから)はとってもしんどそうだったとか。
逆に、合格発表まで気力だけで待っててくれたのかも、と思える
『感謝』以外に言葉が思いつかないような最期でした。

(でも、おばあちゃん・・・・ あと2校 受験が残ってるんだけどね・・・・)


というわけで
歓びの夜のはずが、一転して悲しみの夜に。

大慌てで夫と今後の動きについて会議。

母ちゃんは、24時間の看病で疲れている両親に寄り添って葬儀の準備を手伝いたいので
すぐに帰省したい、そして葬儀後も残務処理に残りたい。

小学生二人は通夜と葬儀のみ、父ちゃんと参列。

8日後に受験第2段を控えた息子のメンタルは大丈夫か?
(この段階では友達が落ちたと思ってるので、凹んでるところに訃報で追い打ちをかけられドン底)
こんな大事な時に、一週間ほど母ちゃんが家をあけて大丈夫か?
食事は? 体調管理は? 父ちゃん、私が仕事休むので会社も忙しいのに、息子のフォローできるのか?
(よりによって頼みの綱の、同居のばあちゃん海外旅行中ときたもんだ・・・)
おりしもテレビでは「40年に一度の寒波が襲来」と注意喚起中。
通夜と葬儀とドンピシャあたるので、
父ちゃんたち、実家(中国山地のど真ん中の大雪地帯)にたどりつけるのか?
葬儀のための帰省で丸々二日、勉強ができない! 大丈夫か??


と、難問が山積。

でも、なんとかみんなで協力して乗り切るしかないっ!


じゃ、
父ちゃん、あとのことは全部任せた!

第二弾の受験日までには広島に帰ってくるわ~ それまで息子をよろしく



と家をあとにしたのでした。


実家に帰るととにかく寒い!!(外気は-8度 しんしんと降り積もる雪)
16人いるおばあちゃんのひ孫たちが少しずつ集結してきて
家の中ちびっ子たくさんでえらい賑やか。

朝から晩まで絶え間ない雪かきが必要な状況に男衆はずっと雪かき。
私は、どんどん増えてくる親族の胃袋をみたすべく食事の段取り。
大雪で買い出しに出れなくなったら困るので本降りになる前に買い出し。
こんな大人数、この寒い中どこで寝るのか?みんな寝れるのか?
布団は?こたつは?ファンヒーターをどの部屋に配置?
役場への届け出、葬儀の準備、親族ご近所さんへのお茶出し。
と両親をサポートして諸々の段取りにおおわらわ。
広島にいる受験生のことなんて考えてる暇もない数日間でした。




つららは私の背丈近く伸び
朝起きたら、窓が凍って開かないのは当たり前ですが、さらに、
壊れかけの冷凍庫のごとく霜がついてました(室内にですよ~!!)

葬儀当日の朝の写真。



まずは明るくなると同時に雪かき開始!
霊柩車は家の前まで来れるのか?
自宅でおこなう通夜のために葬儀屋さんが用意してくれたお花が
配送中に凍ったようで、白い菊が一晩でどんどん茶色く変色していく~!!

なーんて、心配ばかりの葬儀でしたが
なんとか霊柩車も無事やってきて、出棺することができました。
あと数十センチ雪が多かったら、国道まで棺を担いで歩かんと行けんとこだったね~
と、笑い話にもなり、親族一同大変思い出深い葬儀となりました。
孫、ひ孫たくさんの人が無事駆けつけることもできいいお別れができました。

いつだって自分のことよりも周りの人のことを一番に心配していたおばあちゃん
「よりによってこんな大雪の日に死んでしまってごめんよ~」
と、自分の葬式の日取りに悔やんでる声が聞こえてくるようでした。


そうそう、
すっかり葬儀の話に脱線しましたが


息子、葬儀の帰りに高速がとまってたので全部下道で広島に帰ることになり
勉強できないどころか、疲労もたっぷりでお気の毒な受験前でしたが
こんな状況でも、その後受けた2校も無事合格をいただくことができました。



息子の中学受験

大好きなおばあちゃんの死

という、ずっとずっと気にかけていたことが
ぐっと凝縮してまさかの同時におそってくるという
めったにできないハードな10日間を送っておりました。

それでも、その後もいたって元気に疲れ知らずで過ごしております。

おばあちゃん、心身共にこんなにタフな人間に育ててくれてありがとう。

そしてその息子もまたタフだったようで、
こんな状況でも動揺することもなく、
全勝で受験を無事終えることができたので安心してね。


亡くなった後におばあちゃんの部屋から見つかった家族にあてた手紙には
「私の自慢の孫です」と書いてくれていたけれど
私はおばあちゃんに育てられ、自慢の孫になれたことを誇りに
これからも日々の暮らしをがんばっていきたいです。




こんな長文、最後まで読んでくださった方がおられたらありがとうございます。
どうしても、この経験は書き留めておきたかったので・・・・


ブログ更新滞ってしまってますが
facebookはけっこうまめにやってます。知り合いの方はぜひ、友達になりましょ。
私が最近facebookに公開設定でアップした写真↓↓(こうして見ると食べ物の写真が多いわ・・・)
 | 

コメント (4)    この記事についてブログを書く
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« いよいよ。 | トップ | ホッケー三昧の小学校生活終了。 »
最新の画像もっと見る

4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
いい話。 (はるく)
2016-02-09 12:22:39
慌しくも、いろいろなことが起こるのも人生ですね。
そして結果を出す息子さんも偉いです。
私の妻の父も2月2日に亡くなり、慌しい一週間でした。私はヘルニアで動くのがしんどくて、高速を軽四でひとり移動が腰に来ました。
ご冥福をお祈りします。そして、さらに未来に向かって、みんな、がんばろう!!
おめでとうございます(おばあちゃまごめんなさい) (Keiさん)
2016-02-09 14:37:18
良いことも有ればそうでないことも…でも、おばあちゃまきっと喜んでらっしゃると思います♪
私も娘の受験時は早めの更年期でガタガタでした。
いい母してやれませんでしたが、その分本人が強くなったと思っています。
お兄ちゃん素敵な中学生生活を送られることを祈っています。
又、おばあちゃまのご冥福をお祈りいたします。
Unknown (yoshijii)
2016-02-09 23:01:01
 大変な時にはどうも集うもの、
我が家も店やってる時には、
年末売り出しの日にジイジが死去、29日葬儀、30日に店を開いたら、
お客さんが喪服でと云うような事や(随分昔の事ですが)
母もイベント中に5月5日にと、商売をやってると大変なことが多いですよね。
子ども達もよく判っていますよ。
Unknown (はなまる)
2016-02-13 21:22:13
おばあちゃんの自慢の孫はさすがに立派です!
いつもそう思っています。
安心して亡くなられたんじゃないでしょうか。
ご冥福をお祈りしています。

そして、やさしいお兄ちゃんの合格おめでとうございます!
マチガイ無く受かると思っていましたよ。
でも、これで安心しました!


コメントを投稿

子育て」カテゴリの最新記事