「ガンサイト1より、スカル1へ」
マクロス航空隊長、ロイ・フォッカー少佐の機へ、ブリッジから通信が入る、
「こちら、スカル1」
「敵は、右、中央、左に各50機、中央後方上空に更に50機、接触地点は、
エリアI、A6,B7ポイント、4分50秒後です」
「2個師団対4中隊か、酷え戦さだな」
「あらあら、戦う前からもう弱音、普段の貴方らしくもない」
未沙の傍へ来た、クローディアが冷やかす、
「統合軍も御苦労なこった、って言ってるだけよ、今夜は美味い酒飲ませて
貰うぜ、クローディア。ガンサイト1、了解」
フォッカーが、通信を切り換える、
「全機、今、聞いた通りだ。レッド、グリーンは俺の中隊の両翼へ散開しろ、
但し、余り拡がりすぎるな。イエロー中隊は高度を上げて、上から突っ込んで
来る奴を叩き落せ。敵は、数が多くても旧型機だ、VF-1の威力を見せてや
れ!」
各中隊が、直ぐに指示通りの陣形に移る、
「いいか、スカル、レッド、グリーンは、このまま敵中央を突破する、敵をやり
過ごすと同時に、ガウォークを使って急反転、敵の後方へ回り込め、B体形は
一瞬で済ませろ、グズグズしてると、敵の狙い撃ちだぞ」
「了解!」
威勢のいい応答が、次々と返ってきた。
「こちら、ガンサイト1、会敵ポイントまで、後1分です」
「ガンサイト1、了解。スカル、レッド、グリーン、全機、ミサイル発射用意、全
弾ぶっ放せ、少しでも数を減らすぞ」
「レッド中隊、了解」
「グリーン中隊、了解」
彼我の差は、既に20kmを切っている。
・・・10,000・・・8、000・・・7、000・・・6、000、
「今だ!ぶっ放せ!!」
白い糸を引きながら、ミサイルの束が前方に拡がっていく。
勿論、ミサイルは演習用に開発されたもので、接近し敵を捕捉すると、そこ
で爆発、粉々になる、ミサイルから放たれた信号を受けると、コック・ピット内
に設置された反応器にランプが点く。
赤 破壊
赤・点滅 大破
黄 中破
黄・点滅 小破
それに伴い、機体からは、赤(戦闘能力なし)、黄(中破)、緑(小破)のスモ
ークが射出される仕組みになっている。又、強力なレーザー・ビームを、弾丸の
代わりに使用していた。
「スカル、レッド、グリーン、速度をMAXへ上げろ、敵ミサイルを回避しながら、
突っ込め!」
敵のミサイル群が、高速で近づいて来る。
VF-1が運動性能を生かし、懸命に回避を試みる。
敵も、マクロス側の中央突破を読むと、左翼の中隊を前のめりにバルキリー
に突っ込ませる、右翼隊は反転に警戒して、旋回運動に入ろうとしていた。
敵、中央の50機は、VF-1のミサイルで一瞬にして12機まで減った、マク
ロス側も、45機の内、残ったのは33機。
その33機が、一勢にガウォークで逆噴射、急反転して、敵の背後を衝こうと
する、そこへ、右翼隊が突っ込んで来る。一瞬、スピードに勝ったバルキリーが、
右翼隊の攻撃をかわす。
上空では、下方の戦場へダイブする50機に、イエロー中隊がいいポジュショ
ンから攻撃を加える事に成功した。
「レッド中隊は、敵、中央隊を追え!ここは、スカル、グリーン、イエローがや
る!!」
バルキリーの各コック・ピットに、フォッカーの大声が響く。
「あ、敵、左翼隊と中央の残存部隊が、こちらへ向かって来ます」
レーダーを見つめたまま、ヴァネッサが叫ぶ、クローディアと未沙が、直ぐ反
応する、
「左舷、守備隊、迎撃用意!」
「イエロー中隊、第4、第5小隊は、レッド中隊と共に左翼隊の背後を襲え、第
1,2,3小隊は、そのまま、その場にて攻撃を続行!ブルー中隊は、防衛ライ
ンより前進、敵を挟撃せよ!」
そこへ、再び、ヴァネッサの声が被さる、
「早瀬中尉、パープル、ヴァーミリオンの中隊が敵に囲まれてます、敵、残数
60、こちらは、2中隊合わせて13機です」
航空管制補佐の、シャミー少尉の甲高い声が続く、
「パープル4より、増援要請!」
「シャミー!被弾帰還機の数は?」
「エリアIから8機、エリアEからは3機です」
(再搭乗率25%だから、3機か)
また、シャミーの声、
「帰還中のヴァーミリオンの1機、墜落」
(2機か)
コントロール・パネルのスイッチを、未沙が押す、
「パープル、ヴァーミリオンの各機へ。各機は出来る限り、敵に損傷を与えつ
つ、戦場を離脱せよ、繰り返す、各機、敵に損傷を与えつつ、戦場を離脱せよ」
「こちら、パープル4、我々は敵に囲まれ、集中砲火を受けてる、離脱」
無線が切れた、クローディアが、直ぐ、通信ボタンを押す、
「艦首、艦尾のトマホーク隊、急ぎ、右舷へ移動せよ、時間がない、急げ!」
残存機から、必死の声が入る、
「離脱は無理だ!」
「早く、増援を!」
「寝ぼけた事、言うな!!」
バチッ!
未沙が無線のスイッチを切る、その指が、別のボタンを押した。
「整備班、こちら、ガンサイト1、予備機の準備状況を知らせよ」
「ガンサイト1へ、こちら、整備班。予備機10機、全て発進準備O.K」
「ガンサイト1、了解」
スイッチを切ると、未沙は、再びモニターを見上げた。
マクロス航空隊長、ロイ・フォッカー少佐の機へ、ブリッジから通信が入る、
「こちら、スカル1」
「敵は、右、中央、左に各50機、中央後方上空に更に50機、接触地点は、
エリアI、A6,B7ポイント、4分50秒後です」
「2個師団対4中隊か、酷え戦さだな」
「あらあら、戦う前からもう弱音、普段の貴方らしくもない」
未沙の傍へ来た、クローディアが冷やかす、
「統合軍も御苦労なこった、って言ってるだけよ、今夜は美味い酒飲ませて
貰うぜ、クローディア。ガンサイト1、了解」
フォッカーが、通信を切り換える、
「全機、今、聞いた通りだ。レッド、グリーンは俺の中隊の両翼へ散開しろ、
但し、余り拡がりすぎるな。イエロー中隊は高度を上げて、上から突っ込んで
来る奴を叩き落せ。敵は、数が多くても旧型機だ、VF-1の威力を見せてや
れ!」
各中隊が、直ぐに指示通りの陣形に移る、
「いいか、スカル、レッド、グリーンは、このまま敵中央を突破する、敵をやり
過ごすと同時に、ガウォークを使って急反転、敵の後方へ回り込め、B体形は
一瞬で済ませろ、グズグズしてると、敵の狙い撃ちだぞ」
「了解!」
威勢のいい応答が、次々と返ってきた。
「こちら、ガンサイト1、会敵ポイントまで、後1分です」
「ガンサイト1、了解。スカル、レッド、グリーン、全機、ミサイル発射用意、全
弾ぶっ放せ、少しでも数を減らすぞ」
「レッド中隊、了解」
「グリーン中隊、了解」
彼我の差は、既に20kmを切っている。
・・・10,000・・・8、000・・・7、000・・・6、000、
「今だ!ぶっ放せ!!」
白い糸を引きながら、ミサイルの束が前方に拡がっていく。
勿論、ミサイルは演習用に開発されたもので、接近し敵を捕捉すると、そこ
で爆発、粉々になる、ミサイルから放たれた信号を受けると、コック・ピット内
に設置された反応器にランプが点く。
赤 破壊
赤・点滅 大破
黄 中破
黄・点滅 小破
それに伴い、機体からは、赤(戦闘能力なし)、黄(中破)、緑(小破)のスモ
ークが射出される仕組みになっている。又、強力なレーザー・ビームを、弾丸の
代わりに使用していた。
「スカル、レッド、グリーン、速度をMAXへ上げろ、敵ミサイルを回避しながら、
突っ込め!」
敵のミサイル群が、高速で近づいて来る。
VF-1が運動性能を生かし、懸命に回避を試みる。
敵も、マクロス側の中央突破を読むと、左翼の中隊を前のめりにバルキリー
に突っ込ませる、右翼隊は反転に警戒して、旋回運動に入ろうとしていた。
敵、中央の50機は、VF-1のミサイルで一瞬にして12機まで減った、マク
ロス側も、45機の内、残ったのは33機。
その33機が、一勢にガウォークで逆噴射、急反転して、敵の背後を衝こうと
する、そこへ、右翼隊が突っ込んで来る。一瞬、スピードに勝ったバルキリーが、
右翼隊の攻撃をかわす。
上空では、下方の戦場へダイブする50機に、イエロー中隊がいいポジュショ
ンから攻撃を加える事に成功した。
「レッド中隊は、敵、中央隊を追え!ここは、スカル、グリーン、イエローがや
る!!」
バルキリーの各コック・ピットに、フォッカーの大声が響く。
「あ、敵、左翼隊と中央の残存部隊が、こちらへ向かって来ます」
レーダーを見つめたまま、ヴァネッサが叫ぶ、クローディアと未沙が、直ぐ反
応する、
「左舷、守備隊、迎撃用意!」
「イエロー中隊、第4、第5小隊は、レッド中隊と共に左翼隊の背後を襲え、第
1,2,3小隊は、そのまま、その場にて攻撃を続行!ブルー中隊は、防衛ライ
ンより前進、敵を挟撃せよ!」
そこへ、再び、ヴァネッサの声が被さる、
「早瀬中尉、パープル、ヴァーミリオンの中隊が敵に囲まれてます、敵、残数
60、こちらは、2中隊合わせて13機です」
航空管制補佐の、シャミー少尉の甲高い声が続く、
「パープル4より、増援要請!」
「シャミー!被弾帰還機の数は?」
「エリアIから8機、エリアEからは3機です」
(再搭乗率25%だから、3機か)
また、シャミーの声、
「帰還中のヴァーミリオンの1機、墜落」
(2機か)
コントロール・パネルのスイッチを、未沙が押す、
「パープル、ヴァーミリオンの各機へ。各機は出来る限り、敵に損傷を与えつ
つ、戦場を離脱せよ、繰り返す、各機、敵に損傷を与えつつ、戦場を離脱せよ」
「こちら、パープル4、我々は敵に囲まれ、集中砲火を受けてる、離脱」
無線が切れた、クローディアが、直ぐ、通信ボタンを押す、
「艦首、艦尾のトマホーク隊、急ぎ、右舷へ移動せよ、時間がない、急げ!」
残存機から、必死の声が入る、
「離脱は無理だ!」
「早く、増援を!」
「寝ぼけた事、言うな!!」
バチッ!
未沙が無線のスイッチを切る、その指が、別のボタンを押した。
「整備班、こちら、ガンサイト1、予備機の準備状況を知らせよ」
「ガンサイト1へ、こちら、整備班。予備機10機、全て発進準備O.K」
「ガンサイト1、了解」
スイッチを切ると、未沙は、再びモニターを見上げた。