(どうして、いつも、こうなのかなあ)
柿崎と別れ、エスカレーターで2階へ上がってみると、そこはランジェリー・コーナ
ー。
(ヤバイ、ヤバイ、こんな所で又、あの三人に見付かったら何を言われるか)
逃げるように足早で通り過ぎる輝、ようやく抜け出ると、ドラック・コーナーに立って
いた。
(ふう、見付からずに済んだようだな、あ、そうだ、歯磨き粉、切れかかってたっけ、
歯ブラシもそろそろ替え時だし)
立ち止まって輝は辺りを見回す、
「えっと、歯ブラシ、歯ブラシ・・・、ん、「二人の夜に・・・」?」
「輝!お前、何やってんだ、そんな所で」
「あ、先輩・・・」
フォッカーが近づいて来る、
「一人で買物か、早瀬はどうした、一緒じゃないのか?」
「何で、俺が少佐と・・・、歯ブラシ探してるんです。先輩こそ、一人で何やってん
ですか、クローディアさんは?」
「ああ、あいつは今、下の食品売り場さ、どうも二人で食品売り場をウロウロする
ってのはな・・・、まあ何だ、そんな訳で、ぶらぶら時間潰してんだ」
「やっぱり一緒なんだ、相変わらず仲いいですね」
「ま、腐れ縁てやつよ、それより、お前、歯ブラシなら向こうだぞ・・・、ん、「二人
の夜に・・・明るい家族計画ゥ」!フッ、ふぁっはっはは、お前、とんだ所、俺に見ら
れたな」
「え!「明るい家族計画」!?」
思わず1,2歩、後ずさりする、やっと、何処に立っているのか気付く輝。
「お前、その袋、何だ?見せてみろ」
慌てて、輝がまたクリーニング袋を抱きかかえた。
「いや、これは」
「チラッと見たんだが、それ、オペレーターの制服だろ、それも女物の」
「何でもないです!」
フォッカーがニヤニヤしてる、
「随分と計画的だな、お前も大人になったって事か、家族計画に歯ブラシ、見直
したぜ」
「誤解ですよ!先輩!!偶々、歯ブラシ探してる時に先輩に声を掛けられたん
です、この制服だって少佐に頼まれただけです」
「なあ輝、これから長いんだ、こんな小箱より、こっちの大箱の方がずっと得だぞ、
いきなり腹膨らませたって、詰まらんぞ、こっちにしとけ」
棚から徳用箱を取り出すと、フォッカーが輝の目の前に差し出した。
「違いますって、怒りますよ先輩!それより、歯ブラシは何処に有るんですか、教
えて下さい」
「ああ、歯ブラシね、あっちの棚だ」
「ありがとうございます、先輩、じゃ、これで!」
あたふたと立ち去る輝、その足が急に止まり振り返る、
「先輩!先輩こそ、そんなもん、いい加減にやめて、別の家族計画立てた方がい
いんじゃないですか、そろそろ観念しないとクローディアさんが泣きますよ」
「ば、馬鹿!そんな事、でっかい声で言う奴があるか」
うろたえるフォッカーを尻目に輝が角を曲がっていく。
フォッカーが、手で弄んでた大きな箱に目を落とす、
「ふん、あいつも言うようになったな・・・、クローディアが泣いてるか・・・」
手にした大箱を、フォッカーがスッと元の場所へ戻した。
柿崎と別れ、エスカレーターで2階へ上がってみると、そこはランジェリー・コーナ
ー。
(ヤバイ、ヤバイ、こんな所で又、あの三人に見付かったら何を言われるか)
逃げるように足早で通り過ぎる輝、ようやく抜け出ると、ドラック・コーナーに立って
いた。
(ふう、見付からずに済んだようだな、あ、そうだ、歯磨き粉、切れかかってたっけ、
歯ブラシもそろそろ替え時だし)
立ち止まって輝は辺りを見回す、
「えっと、歯ブラシ、歯ブラシ・・・、ん、「二人の夜に・・・」?」
「輝!お前、何やってんだ、そんな所で」
「あ、先輩・・・」
フォッカーが近づいて来る、
「一人で買物か、早瀬はどうした、一緒じゃないのか?」
「何で、俺が少佐と・・・、歯ブラシ探してるんです。先輩こそ、一人で何やってん
ですか、クローディアさんは?」
「ああ、あいつは今、下の食品売り場さ、どうも二人で食品売り場をウロウロする
ってのはな・・・、まあ何だ、そんな訳で、ぶらぶら時間潰してんだ」
「やっぱり一緒なんだ、相変わらず仲いいですね」
「ま、腐れ縁てやつよ、それより、お前、歯ブラシなら向こうだぞ・・・、ん、「二人
の夜に・・・明るい家族計画ゥ」!フッ、ふぁっはっはは、お前、とんだ所、俺に見ら
れたな」
「え!「明るい家族計画」!?」
思わず1,2歩、後ずさりする、やっと、何処に立っているのか気付く輝。
「お前、その袋、何だ?見せてみろ」
慌てて、輝がまたクリーニング袋を抱きかかえた。
「いや、これは」
「チラッと見たんだが、それ、オペレーターの制服だろ、それも女物の」
「何でもないです!」
フォッカーがニヤニヤしてる、
「随分と計画的だな、お前も大人になったって事か、家族計画に歯ブラシ、見直
したぜ」
「誤解ですよ!先輩!!偶々、歯ブラシ探してる時に先輩に声を掛けられたん
です、この制服だって少佐に頼まれただけです」
「なあ輝、これから長いんだ、こんな小箱より、こっちの大箱の方がずっと得だぞ、
いきなり腹膨らませたって、詰まらんぞ、こっちにしとけ」
棚から徳用箱を取り出すと、フォッカーが輝の目の前に差し出した。
「違いますって、怒りますよ先輩!それより、歯ブラシは何処に有るんですか、教
えて下さい」
「ああ、歯ブラシね、あっちの棚だ」
「ありがとうございます、先輩、じゃ、これで!」
あたふたと立ち去る輝、その足が急に止まり振り返る、
「先輩!先輩こそ、そんなもん、いい加減にやめて、別の家族計画立てた方がい
いんじゃないですか、そろそろ観念しないとクローディアさんが泣きますよ」
「ば、馬鹿!そんな事、でっかい声で言う奴があるか」
うろたえるフォッカーを尻目に輝が角を曲がっていく。
フォッカーが、手で弄んでた大きな箱に目を落とす、
「ふん、あいつも言うようになったな・・・、クローディアが泣いてるか・・・」
手にした大箱を、フォッカーがスッと元の場所へ戻した。