つれづれ日記

不動産鑑定士 佐藤栄一が仕事や生活で感じたことをつづります

大震災・原発事故から1ヶ月を経過した福島県内の不動産市場

2011-04-14 20:08:52 | 不動産評価(専門)
原発事故が現在進行中のため、福島県内の不動産市場は出入りが激しい動きとなっています。

原発から30km以遠については、新聞等で報じられているようにアパート等に対する賃貸需要が急増しています。これは、浜通りに限らず、中通りの福島市や郡山市でも見られる傾向です。会津若松市でも同様のようです。

避難所よりはプライバシーが守られるため、アパート等に入居したい人が増加しているのです。また、30km圏内にあった企業が30km圏外に会社機能を移転したことに伴い、従業員の方がその近くのアパート等を借りたりするケースもあるようです。

一方、県外から福島県内の不動産を買おうとしていた法人のキャンセルも相次いでおり、価格を相当下げても成約できない例も多いと聞きます。

更に一方で、価格の下がった不動産を購入する不動産投資家筋の動きもあり、福島県内の不動産市場は種々の動きが入り乱れた錯綜した状態になっています。