わたしがよく読ませてもらっているブログ “404 Blog Not Found”の「学力って本当に低下しているのだろうか?」はとても興味深いです。
ここで著者の小飼弾さんは学力について次のように言っています。
私にとっての「学力」の定義は、読んで字のごとく「学ぶ力」、すなわち「わからなかったことをわかるようにする力」だ。はじめから「わかっている」必要は全くない。極端な話、何も知らなくても、誰に聞いたらわかるのかを知っている人の学力は、8割のことを知っていても残りの2割を誰に聞いたらいいのかわからない人よりもずっと学力は高いのだ。
これはデモクラティックスクールの考える“学ぶ”ということと同じだと思います。
「子どもは大人になるための準備として教科を学習しなければならない」という考えは世の中に根強く残っています。
しかし大人はみんな知っているように、社会で生きていく上では、学校で学ぶ知識はほんの少ししか、あるいは全く役に立ちません。
実社会には直接役に立たないことを子ども時代に勉強しながら、大人になってあらためて必要な知識を人は学んでいるのです。
おそらくわたしたちは、生きているかぎり未知の問題にぶつかり続けます。そのとき必要なのは、あらかじめ色んな知識を知っていることではなく、分らないことを自分で調べる癖であり、力です。
生きていくにはそのような力が必要です。しかしわたしたちの社会では、ただ教科書を覚え込ませることを子どもに強いて、自分がぶつかった問題を自分で解決するような機会を与えていません。
人は自分の興味のある問題に取り組むとき、自分から解決策を調べようとします。だから自分で問題を解決する癖を身につけるには、子ども時代に自分の好きなことに徹底的に取り組んでいる必要があります。
しかし、もちろん既存の学校では、子どもが自分のやりたいことを追求できる時間はありません。それだけでなく、やりたいわけではないことを強制されることで、自分が好きなことは何なのかまったくわからないまま大人になります。
そのために、わたしたち大人の多くは、「自分の好きなことが何なのか分からない」と言います。
だから、“問題”にぶち当たることもありません。
それに対しデモクラティックスクールでは、子どもたちはいつも“問題”にぶち当たります。それを解決するよう子どもたちは迫られます。
彼らが今すぐ教科のテストを受けさせられたら、何点取るかは分りません。
しかし、頭の良さ、つまり生活の中で問題を解決する力は遙に他の学校の子供より上だと思います。また現実の社会に関する知識も。彼らは世の中の仕組みについて実によくわかっています。
本当の学力を身につける上で、デモクラティックスクール以上に相応しい学校があるのかどうか分かりません。
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