宙(そら)日記

デモクラティックスクール宙(そら)、神戸サドベリーでスタッフをしていたターボウの個人ブログ

全体への責任

2009-05-06 11:48:38 | 自由、選択、団体へのコミットメント
サドベリースクールは、現実の世界と類似しています。

・個人は自由に行動できること。

・社会(団体)内のルールは守らなければならないこと。

・ルールは自分で作り出せること。

これらは自由主義社会の原則ですし、サドベリースクールで貫徹している原則ですし、また既存の学校では顧みられていない原則です。


現実の社会と似ているからこそ、サドベリーは子ども時代を過ごすのに最適な環境だと私たちは考えています。


ただ、私は、サドベリースクールは現実を追認する団体であっては欲しくないと思

サドベリーの上記の原則をみて、現実の社会では自分の意思も主張できないから、サドベリーを出た子どもは苦労する、と言うひともいます。


しかし、現実の社会でも意志を主張できる機会もあれば、そのような機会もない空間もあります。


サドベリーのような場所で育った子どもは、前者のような空間で生きていくことを選ぶことが多いようです。


そのような空間で生きていくことを選ぶ人が増えるほど、この社会は変化していくはずです。


自由と引き換えに経済的安寧を保証する企業を選ぶ人が減れば、これまでのような日本型企業は減少します。


では、いわゆる「外資系」のような、成功報酬に基づいて個人主義的に働く環境が増えればいいのでしょうか?


と言っても私は「外資系」の実際を知らないのですが。


ただ、同じ職場で働いているにもかかわらず、自分の技能を磨くこと「だけ」に集中し、自分の都合・利益だけを押し通すような働く人に、サドベリーの卒業生がなって欲しいとは私は思いません。また、そうはならないと思います。


サドベリーの中で好きなことを追求するには、サドベリーという団体を維持し、その空間をよくしていかなければなりません。これには、スタッフと生徒ともに責任があります。自分の自由とともに、自分のいる場・空間・団体をよくしていく責任です。


私は、サドベリーがそのような公共善を尊重する団体であって欲しいと思っています。

グループ

2009-05-03 15:35:38 | はじめに



サドベリー・スクールではご存知のようにスタッフが生徒の投票によって選ばれます。


これは世界のサドベリー・スクールによって異なるかもしれませんが、神戸サドべりーではスタッフへの投票は生徒のみによって行われ、スタッフがスタッフを選ぶということはなされません。


このことは、神戸サドベリー・スクールではスタッフが同じ職場で働くスタッフを選ぶことができないことを意味します。



自分で選んだわけではない人と働くということ。


これは、世界のあらゆる職場で共通に見られる現象です。


ただ、自分で選ぼうと選ばないでいようと、求められるのは“一緒に働く”ということへのコミットです。


ある職場に複数の人が働くのは、そこにその複数の人が働くことが必要だからです。つまりその職場が成り立つのは、そこに複数の人がいるからです。


そこで誰かがちゃんと働かなければ、結果的にその被害は全員が被ります。だとすれば、自分のことだけでなく、他の人の仕事にも責任を負うことが必要になります。

一つの職場に集っているのは、同じ目標を共有している人たちです。だとすれば、その目標を達成するには、“チーム”の意識をもつことが必要になります。


セカンドがエラーしても、そのセカンドを非難するだけでは、結局そのチームが勝つことはできません。


こういった意識は、すべての団体がもつべき意識です。






責任について

2009-04-20 02:14:57 | 自由、選択、団体へのコミットメント
責任について。


多くの人はこの言葉を好みます。


現代社会では、この言葉が、成熟した大人のメルクマールとして使われています。


サドベリーの場合、この“責任”能力を子どもにも認めることを主張しています。



私のこの言葉の解釈について。


責任とは、自分に起こった結果を“引き受ける”ことを意味します。


起こった結果が必然的に自分が引き起こしたものと認めるわけではありません。


この世界はそれほど単純にはできていないのですから。


責任とは、すべてのことを自分の所為(せい)にすることと違います。


責任とは、引き起こされた結果を目の前にして、その結果から逃げずに、自分が対処すべき問題として引き受けることを意味します。


この世界で生きる以上、多くの現実は自分とは関係のない力によって作られてきます。


責任とは、その現実を自分や他人の所為にすることではありません。


責任とは、自分を取り囲む現実が自分が引き起こしたものであろうとなかろうと、その現実を自分が対処すべきものとして引き受けることを意味します。


それが、“責任を取る”ということの意味です。


責任とは、過去の行いについて自分や他人を非難するためにあるのではなく、未来を形作る意欲をもたらす概念です。


それは人を縮こませるためにあるのではなく、自分と他人に現実を見つめ行動するよう促す概念です。

第4回 サドベリースクール講座 「サドベリースクールにおけるミーティング」のお知らせ

2009-04-17 02:29:51 | お知らせ
第4回 サドベリースクール講座

テーマ 「サドベリースクールにおけるミーティング」

日時:5月17日(日) 午後2時から4時まで(開場1時30分)

場所:神戸サドベリースクール 兵庫県西宮市広田町2-15(地図はこちら

阪急西宮北口駅から徒歩12分
   阪急西宮北口・JR西宮駅から阪急バス「広田」バス停すぐ

申し込み:Tel/Fax: 0798-70-0777(お電話の場合、月から金・10~16時の間)
     e-mail: staff@kobe-svs.com

定員:15名

料金:無料

対象:0歳から15歳までのお子さんをお持ちの方
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すべてのサドベリースクールは、スタッフと生徒が平等な一票を持つミーティングによって運営されています。このことは、サドベリーでは子どもに好きなことを思う存分追求できる自由が与えられていることと同じくらい、サドベリースクールの根幹をなしています。

しかしまた、サドベリースクールについて外から見てよくわからないことのひとつが、ミーティングの役割ではないでしょうか。

サドベリーの“子どもが自由に好きなことができる”という方針には多くの人が魅力を感じますし、同時に多くの人が嫌悪することです。自由にできるからサドベリーは素晴らしいという人もいれば、子どもに何でも自由にさせるからサドベリーはよくないと言う人もいます。

しかし自由だけを強調することは、サドベリーを理解する上で正しいことではありません。そのような自由と同じくらい、サドベリーには遵法の精神が浸透し、学校内の秩序は平和に保たれています。その秘密が、すべての人が平等に自分の意見を言えるミーティングにあるのです。このミーティングがあることで、サドベリーでは風紀が乱れることもなく、いじめがはびこることもありません。

今回のサドベリースクール講座では、このミーティングがサドベリースクールで果たしている役割についてお話したいと思います。

お子さんをサドベリーに通わせることに興味がある方はもちろんのこと、既存の学校の現場に疑問をもたれる方も是非いらしてください。

チャンス

2009-04-07 21:03:42 | 日常
新しくスタートした神戸サドべりーですが、いい方向に進んでいるように思えます。


わたしは神戸サドベリー(旧デモクラティックスクール宙(そら))の歴史を初めから知っているわけではありませんが、それでも昨年度から今年度への転換はいろいろな意味を持っているように思います。


フリースペースとして様々な子どもが通っていた場所からデモクラティックスクールへと宙(そら)は変身してきたと聞かされてきました。


そのデモクラティックスクールへの転換が、今年度はさらに進められる機会が巡ってきているように思います。


その機会を生かすも生かさないも関わる人にかかっていますが、それでもいい方向に進んでいるのではないかと、新年度になって5日目ですが、感じました。


>>2009.4.1 学校名称が「神戸サドベリースクール」に変わりました!

    都会のサドベリー
    神戸サドベリースクール

 〒662-0837 兵庫県西宮市広田町2-15
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 公式HP


日本におけるデモクラティックスクールの「これまで」と「いま」を紹介した『自分を生きる学校』(デモクラティック・スクールを考える会編 せせらぎ出版)好評発売中 神戸サドベリーのメンバー・保護者・スタッフも書いてます。 


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はたらくということ

2009-04-04 22:32:25 | スタッフの仕事
創造性


この言葉はデモクラティックスクールを語る上で欠かせない、そう私は言いたくなります。

創造性は自由から生まれるもの。

だから、私は、そして多くの人も自由を愛します。

デモクラティックスクールは、だから、子どもが本来持っている自由を最大限に尊重します。


自由とは、人が本来持っているものであり、また環境の一つのあり方でもあります。

自由な環境の下で初めて、人は自由に振舞えます。


制限のない環境で、人は自分の意思あるいは自分の創造性に突き動かされて活動するのです。


制限がないこと。


だから、わたしは自分が働く学校に通う子どもがとてもうらやましく思えます。


その創造性が育まれる環境で、しかしそれでも私は仕事をする上でストレスも感じます。


一つの団体を運営する上で、お金をもらう立場にある以上、何をしても許されることはありません。スタッフは生徒ではないのですから、したいことがなんでもできるわけではありません。


むしろ、することが他者の管理の目に置かれる、それが仕事の特徴だと言えます。デモクラティックスクールで働くことも例外ではありません。


ただ、働くということが、だから創造性とも関係がないとは言えません。というより、言ってはいけないというのが私の意見です。


いくら学校で創造性を発揮できても、働くようになった途端創造性とは無縁な活動に従事するのでは、なんのためにデモクラティックスクールがあるのでしょう?


ビジネスの上で創造性がもっとも発揮されるのはどのような環境なのか?


この問いは、すべてのビジネスで考えられるべき問題ですし、デモクラティックスクールも例外ではありません。というより、デモクラティックスクールでこそ、考えられるのにふさわしい問題です。


仕事であるからこそ管理の目は必要だと言えます。


同時に、仕事であるからこそ、自由が必要なのだとも言えます。


このふたつの葛藤は、この時代特有の問題ですが、目をそらしてはいけない問題です。


>>2009.4.1 学校名称が「神戸サドベリースクール」に変わりました!

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Looking at things from a new angle

2009-04-01 23:13:37 | 日常
デモクラティックスクール宙(そら)が

神戸サドベリースクール

として新しく生まれ変わりました。


本田健さんの講演会もあっていろいろな問い合わせも増えています。ありがたいです。


なんだか名前も変わり、4月になり、気分も変わるし中の雰囲気も変わったように思います。

サドベリーっていう名前ですから、ボストンな校舎になったように思います。

何も変わってなくても、なんだかサドベリーぃって感じです。






>>2009.4.1 学校名称が「神戸サドベリースクール」に変わりました!

    都会のサドベリー
    神戸サドベリースクール

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神戸サドベリー

2009-04-01 22:31:48 | お知らせ
今日、デモクラティックスクール宙(そら)は

 神戸サドベリースクール

として新しく出発しました。

それに伴い、公式ブログはこちらに変更されます。スタッフ、生徒、保護者みんなで記事を書いていきますので、よろしくお願いします。


こちらのブログは神戸サドべりーの非公式ブログとして存続しますので、こちらの方もお付き合いください。

勉強会「デモクラティックスクールでの学びとは」

2009-03-24 13:02:20 | お知らせ
5月10日に、デモクラティックスクール勉強会を神戸三宮で、神戸サドベリースクールとデモクラティックスクールまっくろくろすけ合同で行います。

興味がある方はぜひいらしてください!

::::::::::::::::::::::::::::::::::::

デモクラティックスクール勉強会
「デモクラティックスクールでの学びとは」
―ダニエル・グリーンバーグさんの話を通して―


デモクラティックスクールのことをもっと知りたいと思っている方々と一緒に語り合える機会をもうけました。興味がある方は是非いらしてください!!

(アメリカのサドベリー・バレー・スクールに共感し同じ理念の下で運営している学校のことを、総称して「デモクラティックスクール」または「サドベリースクール」と呼びます)

❐場所:  神戸市勤労会館 306号室 (JR・阪急・阪神各三宮駅から東へ徒歩10分)   
❐日時:  5月10日(日) 14:00~16:00
❐参加費: 700円             ❐定員: 18名
❐対象: デモクラティックスクールに興味があるご本人や、お子さんをもつ保護者の方、デモクラティックスクールを応援していきたいと思っている方
❐お申し込み先: democra0510@yahoo.co.jp  
タイトルに「勉強会申込」、本文に申込者氏名・住所・電話番号をご記入ください。

【勉強会の趣旨】
 勉強会を通してデモクラティックスクールの存在を多くの子どもや保護者の方に知ってもらいたいと考えています。また子どもがいらっしゃらない方でも、多くの人にデモクラティックスクールの意義を理解していただき、スクールの発展を支援していただければと思っています。

【勉強会の内容】
サドベリー・バレー・スクール創立者の一人であるダニエル・グリーンバーグさんのインタビュー映像を観ます。インタビューでは以下の内容が話されています。

◆人が「安心」して生きていけるのはなぜか
◆人はどのようにして学ぶのか
◆サドベリーバレースクールでの学びの柱である「会話と遊び」について

当日はデモクラティックスクールまっくろくろすけや神戸サドベリースクールのスタッフも、スクールでの日々の経験から感じたデモクラティックスクールでの学びについてお話します。 

主催:❖デモクラティックスクールまっくろくろすけ 兵庫県神崎郡市川町坂戸592(まっくろ家) 
Tel/Fax: 0790-26-1129 URL http://makkuro.sakura.ne.jp/index.htm  
E-mail: makkuro02@yahoo.co.jp
❖神戸サドベリースクール 兵庫県西宮市広田町2-15  Tel/Fax: 0798-70-0777
URL http://www.kobe-svs.com  E-mail: staff@kobe-svs.com


>>2009.4.1 学校名称が「神戸サドベリースクール」に変わります!

    都会のサドベリー・スクール
    デモクラティックスクール 宙(そら)

 〒662-0837 兵庫県西宮市広田町2-15
 Tel/Fax 0798-70-0777
 公式HP


日本におけるデモクラティックスクールの「これまで」と「いま」を紹介した『自分を生きる学校』(デモクラティック・スクールを考える会編 せせらぎ出版)好評発売中 宙(そら)のメンバー・保護者・スタッフも書いてます。 


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ありがとうございました。

2009-03-23 21:39:48 | 日常
21日の講演会、無事に終わりました。

当日来てくださったみなさま、本当にありがとうございます。

私たちにとっては昨年の8月に続く大規模な講演会運営でしたが、前回に比べると、本田さんやアイウエオフィスの力添えもあり、スムーズに進んだように思います。

今回の経験を生かして、デモクラティックスクールを世の中に広める活動をどんどん広げていきたいと思います。


ありがとうございました!