あび卯月☆ぶろぐ

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ならば、餅も製造中止せよ!

2008-10-03 02:22:01 | 社会・世相
先月、マンナンライフの「蒟蒻ゼリー」を喉に詰まらせた幼児が死亡し、これで「蒟蒻ぜりー」による死者は十七人となった。
野田消費者相は、「事故は痛ましいこと。(こんにゃく入りゼリーで)17人もの命が奪われ、前政権からゆゆしきこととして取り組んできたが、今回また犠牲者が出たことを厳しく受け止めている」とコメントし、同社が警告表示の内容を改めるまでの間「今流通している商品は回収してはどうか」と、自主回収を促したという。

こう書くと、マンナンライフが悪のようだけど、私は断乎、マンナンライフを擁護したい。
だって、蒟蒻ゼリーが危険というなら、餅(もち)はその何十倍も危険だ。
ここに面白いデータがある。

http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/iyaku/syoku-anzen/chissoku/index.html

厚生労働省がまとめた2006年から一年間で食品による窒息事故の統計と報告書だ。
この統計によると食品による窒息事故で死亡した件数は以下の通り。

もち:77例
ご飯(おにぎり含む):61例
パン:47例
あめ:22例
すし(食品成分表で分類できないのでその他扱い):22例
おかゆ:11例
だんご:8例
流動食(食品成分表で分類できないのでその他扱い):8例
カップ入りゼリー:8例
ゼリー:4例
しらたき:4例

なお、国民生活センターのデータによると、この期間において「こんにゃく入りゼリー」で死亡した件数は2件だ。
繰り返すが蒟蒻ゼリーが危険というなら餅の方がその何十倍も危険だし、餅だけでなく御飯やパン、あめ、すし、おかゆ以下略すが、これらの食品も蒟蒻ゼリーよりもずっと危険ということになる。
なのに、蒟蒻ゼリーばかりが悪者になるのは不公平というものだろう。
国民生活センターは去年から「国や業界団体と協議しながら、全面使用禁止も含め、検討する必要がある」なんて云っているが、蒟蒻ゼリーの製造中止を主張するなら餅も御飯もパンもの製造中止も主張すべきである。

無論、私は蒟蒻ゼリーを含めどの食品も禁止する必要はないと思う。
人が亡くなったことは痛ましいことだが、こういう食品の事故でいちいち禁止していたらなにも食べられなくなってしまう。

昨年三月、三重県伊勢市で小学一年生が蒟蒻ゼリーをのどに詰まらせ死亡した事故があった。
この遺族(死亡した小学生の親)は製造元の「エースベーカリー」に商品の製造と販売中止を申し入れ、さらに「事故を防ぐため、すべてのメーカーにこんにゃくゼリーの製造販売を禁止してほしい」と述べた。
お子さんがゼリーで死亡されたことはお悔やみ申し上げるが、かといって蒟蒻ゼリーをすべて禁止せよというはお門違いだ。
あまり遺族の悪口は云いたくないが、批判を承知で敢えて書く。
子供がゼリーを喉に詰まらせた場合、普通の感覚を持った親なら自分の監督不行届を悔やむ。
それを、ゼリーのせいにして、さらに会社に製造中止を求めるとはちょっとどうかしているとしか思えない。
うむ、子供を亡くしたから本当にちょっとどうかしてしまったのか。
子供を失って悲しくやりきれない気持ちはわかるが、国はその間違った主張を相手にしてはいけない。

いづれにせよ、蒟蒻ゼリーが本当に製造中止になったなら、こんな理不尽な話は無い。
パッケージの注意表示が甘いというならそれは、もっとデカデカと「子供とお年寄りは注意して食すべし」と書けばよい。
その表示についても「お子様や高齢者の方はたべないでください」なんてかいてあるらしい。
毒が入っているわけでもないのに「死ぬかもしれないから、食べないようにね」って、この国はいつからこんな馬鹿な国になったのだろうか。


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参考:
食品による窒息事故について、以下のサイトはさらに詳しく解説してあります。
http://gigazine.net/index.php?/news/comments/20081001_chissoku/