【実録】会計事務所(公認会計士・税理士)の経理・税金・経営相談

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課税事業者(簡易課税を適用している)がすべきこと

2022-07-15 19:31:00 | 消費税
現在、消費税の課税事業者で消費税の申告を簡易課税でしている事業者は、来年(令和5年)10月から始まるインボイス制度の影響が全くないといっても過言ではありません。

◆することはただひとつ(適格請求書発行事業者の登録をする)

現在、消費税の課税事業者であっても、令和5年10月1日以降は適格請求書発行事業者の登録をしていなければ、販売に際して消費税を請求することができません。なお、この登録手続は令和5年3月31日までに済ませなければなりません。

今すぐ、適格請求書発行事業者の登録をしてください!必要なことはそれだけです。

◆簡易課税であればインボイスがなくても仕入税額控除ができる

事業者が税務署に納める消費税は、販売の際に「受け取った消費税」から仕入などで「支払った消費税」を差し引いた額です。この支払った消費税を「差し引く」ことを仕入税額控除といいます。インボイスは仕入税額控除を正確に行うための、いわば消費税の領収書です。支払ってもいない消費税を仕入税額控除できないようにするための証拠書類です。

この仕入税額控除において重要な役割を果たしているインボイスが、簡易課税を適用している事業者では不要です。簡易課税は仕入税額控除の計算を「受け取った消費税」に対して「みなし仕入率」を乗じることによって行うという方法だからです。

◆簡易課税が適用できなくなった場合に備える

簡易課税が認められるのは、基準期間(2年前)における売上が5000万円以下で所定の届けをしている事業者に限られます。

将来的に簡易課税が適用できなくなることが予想される場合には、それに備えて仕入税額控除の対象となる支出についてはインボイスの入手を徹底しておかなければなりません。取引先に対して、「うちは簡易課税だからインボイスは必要ない!」とは口が裂けてもいってはいけません。

また、簡易課税そのものが廃止されることもあり得ます。簡易課税は免税事業者とともにわが国の消費税制度の欠陥であるからです。インボイス制度導入後も「インボイスがなくても仕入税額控除ができる」というのはおかしなことです。

◆簡易課税を適用していることは公表されていない

適格請求書発行事業者については国税庁のサイトで公表されていますが、簡易課税を適用していることについては非公開です。ですから、仕入先などから「御社は(規模からして)簡易課税のようですのでインボイスは不要でしょ?」といわれることはありません。もし、そのようなことをいわれても「インボイスは必要です!」と断言することです。

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