【実録】会計事務所(公認会計士・税理士)の経理・税金・経営相談

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課税事業者(簡易課税を適用できない)がすべきこと

2022-07-23 10:30:00 | 消費税
インボイス制度を免税事業者の締め出しであると捉える風潮があります。しかし、既存の課税事業者がインボイス制度導入後、新たな課税制度についていくことができず脱落していくことが続出するでしょう。

◆適格請求書発行事業者の登録をするのは当然です!

既存の課税事業者であれば、適格請求書発行事業者の登録を躊躇することなど全くありません。登録の申請に際してはこれといった審査はありません。申請書さえ提出すれば必ず登録できます。

インボイスという言葉に身構える人がいますが、インボイス(適格請求書)なんて、現状の消費税額が明記された請求書に「登録番号」を付け加えればいいだけです。

◆インボイス制度は正確な仕入税額控除を確保するためにある

事業者が税務署に納める消費税は、販売の際に受け取った消費税から仕入や経費の支払いの際に支払った消費税を「差し引いた」額です。この支払った消費税を差し引くということを仕入税額控除といいます。

インボイスは「仕入税額控除」をするために必須の証拠書類です。インボイス制度においては、インボイスがなければ仕入税額控除ができません。仕入税額控除の計算はインボイス(適格請求書)を入手した取引のみを抽出し集計することにより行わなければなりません。

インボイス制度導入前の現在は、請求書や領収書に消費税に関する記載がなくても、消費税の課税取引であれば税込みの取引額から消費税額を逆算して仕入税額控除を行えます。しかし、インボイス制度導入後はこの方法が認められませんので、仕入税額控除の「取りこぼし」をなくすべくインボイスが発行されなければならない取引については漏れなくインボイスを入手しなければなりません。

◆インボイスを発行できない取引先(支払先)への対応

インボイス制度の導入に際して最も大変なことは、インボイスを発行できない取引先(支払先)への対応です。

現状、そのような取引先(支払先)への支払いが年間で550万円(内消費税50万円)あったとします。インボイス制度導入後も今までどおり550万円の支払いを続けていては、50万円の「消費税相当額」について仕入税額控除ができなくなります。

〇消費税相当額50万円は支払わない
〇適格請求書発行事業者になってもらう(課税事業者になって消費税を納めてもらう)
〇別の取引先を探す

どれも簡単なことではありません。

今すぐ、準備をしてください!

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★簡易課税が適用できる場合

仕入税額控除において重要な役割を果たしているインボイスが、簡易課税を適用している事業者では不要です。簡易課税は仕入税額控除の計算を「受け取った消費税」に対して「みなし仕入率」を乗じることによって行うという方法だからです。

簡易課税が認められるのは、基準期間(2年前)における売上が5000万円以下で所定の届けをしている事業者に限られます。

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