銀色海岸(イラスト連載小説)

まだ見捨てずに続きを待っててくれたとは!そんな君の友情に応えて6年ぶりの更新(2018.5)

美しい嘘なんて

2012年11月05日 | 第九章




目覚めたのは、夕暮れ時だった。
と同時に、猛烈な空腹を感じた。
倒れて以来、やっと確かな自分の身体が戻ってきたような気がした。
濃いコーヒーを入れて、パンをトーストし、卵三個でスクランブルエッグを作る。
レタスを剥ぎながら、ハムをくるんで食べた。
急げ、とボクの心が言っていた。
うさこさんにピアスを返したのは、運命の手なんかじゃなく、ボクだと、
それだけは言わなくてはならない。
『美しい嘘』なんて、この世界にあるものか。
そんなのは、意気地なしが気休めにいうセリフだ。






ジャンル:
小説
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